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日本株と円キャリー
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/53038400.html
2018年02月15日 在野のアナリスト
安倍首相が韓国の文在寅大統領が訪朝に前向きなのを批判し、「対話のための対話では意味がない。検証可能で不可逆的な核放棄をコミットさせる必要」と述べました。安倍氏の言でいくと、北朝鮮が核放棄を約束しない限り、対話もしちゃいけない、となります。対話して核放棄を約束させる、でも一向に問題ないでしょう。要するに、先に動くのを北朝鮮に限定したいのは、自分が先に動いても問題解決できないから、とも見えます。
米国が韓国の動きをそれほど牽制していないことでも分かる通り、米国は北朝鮮に対して強硬派の日本と、懐柔派の韓国を使い分けているから、となります。つまり安倍政権は米国の振りつけで踊っているだけ。ペンス米副大統領が「意図的に無視」としたように、米国は直接働きかけずとも、日韓どちらが成果を上げるか、待っていればいいのです。結果として日韓どちらの策が有効か、それを見極めて動ける。失敗した側の国は、色々な意味で今後の対米関係をおかしくする。だから安倍氏も焦っているのでしょう。
米株は4日続伸で、ダウは先週末の1000$超の下げを取り戻しました。CPIが高く、金利が2.9%台に入っても上昇したことで、金利による株価変動は終焉、ともみられていますが、次のステージは長期金利3%台というところでしょう。今はそれまでにどれぐらい株価を戻せるか? 次の焦点はパウエル新FRB議長の議会証言とされており、それで年内の利上げ回数を見極めようとするでしょう。その前に市場が身構えて3%台に乗せるようだと、嫌気する動きが広がるかもしれません。米株は未だ不安定、この認識はもった方がよさそうです。
問題は日本株、今日は買い方の見せ玉がでるなど、上昇させたいという意図を感じさせましたが、いつもの日本勢が買いに張ったようです。しかし先週末から3日続落、米国の事情で株価が下落したのに、日本はまったく下落前の水準から遠い位置にいます。企業業績がいい、と株高の理由を説明されても、それが円高で揺らいでいるのが大きいのでしょう。本当に日本企業は来期、高い増益を維持できるのか? という懐疑です。
ここ数日の株価の乱高下をみても、米MMFの円売り基調がほとんど揺らいでいない。ということは、円キャリー取引が未だに健在であり、乱高下にも動揺がみられません。しかし金や原油も、株価との連動が強まりつつあり、過剰流動性で流れていた資金が、少しずつ揺さぶられている印象をうける。恐らく、ここに楔を打つのが円キャリー取引の巻き戻しが起こり、投資資金が縮退に向かうとき。それが起きると、一気に円高に向かってしまう可能性が高い。海外投資家からみて、それが最大に日本株を敬遠する理由でしょう。
次に市場の動揺が大きくなるとき、それは円高とのセットであり、日本に資金を置いておくのが難しいのです。そもそも、円キャリー取引のようなことが起こるのは、金融政策の不手際であり、それを放置していた日銀のせいでもある。結局、黒田バズーカの徒花がこんなところにも影響し、日本株の上値を重くする原因ともなっているのです。結局、黒田日銀総裁の続投によって、日本は「緩和のための緩和では意味がない」状態になり、円高に向かいやすくさせたこと、が最大の失敗といえます。円キャリーの巻き戻しが、一体いくらの水準で起きるか? それを狙って円高に向かっているとの見方もある。円キャリーの巻き戻し、それが出たときは市場の急変動も予想され、「株放棄のコミット」が走ることにもなるので、まだまだ注意が必要ともなるのでしょうね。
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