>>11. > (1)氏の「ラックが壊れて密集したら連鎖反応が起こる程度の低さでしかない」 > このことかな > 素人の議論の場では大した間違いはないと思うがな > 「連鎖反応が起こる」と言う事と「連鎖反応が継続する」と言う事は違うよね。 > 専門家らしき書き込みをする貴君にはこれ以上の説明は不要だろう。「連鎖反応が継続する」の意味が、 負のフィードバックで連鎖反応が停まるまでに、時間的に長い時間続いたか?という意味ではなく、 負のフィードバックで連鎖反応が停まるまでに、膨大な数のウラン235が核分裂したか?という意味なら、 ●使用済燃料でも「連鎖反応が継続する」ことが起きた可能性は、充分あります。 その部分の燃料を気化させる程の個数のウラン235が核分裂してしまった可能性は、充分あると言ってるんですよ (その部分とは、ラックが壊れて燃料が勝手に動き、運悪く密集して連鎖反応が起こった部分のこと)。 燃料プールというのは、平常時で、核分裂1回当たりの、核分裂数の増倍率が 0.95 くらいはある (根拠 http://www.jca.apc.org/mihama/stop_pu/takahama3_kenkai101213.pdf#page=2 ) 原子炉では、制御棒を挿すことで連鎖反応を抑止している (制御棒を抜いたら発電(連鎖反応)が始まるように、燃料同士の間隔は狭くしてある) 一方、燃料プールは、制御棒が無いから、燃料同士の間隔を広く保つことで連鎖反応を抑止している。 だから燃料同士の間隔が狭まる余地は充分ある。 もしラックが壊れて燃料が勝手に動いたら、 間隔が、前後方向5%、左右方向5%狭まって密集度が10%上がる箇所が出来ても、おかしくない。 密集度が10%上がれば、増倍率もだいたい10%上がる (もし元からぎっしり詰まって水も入らないほど隙間が無かったら、増倍率は上がらないかもしれないが)。 そうなれば、核分裂数が核分裂1回当たり 0.95 倍ずつ増えて行く状態になりますが、 その中の99%は 0.0001秒で他のウラン235の核分裂を誘発する(残り1%は0.1秒で誘発)。 0.0001秒ごとに最低でも 1.05 倍×0.99 = 1.0395 倍ずつ増えて行く(そこに、0.1秒誘発分が加算される)。 0.114秒間で、核分裂数は 1.0395 の 1140乗 = 1513 0000 0000 0000 0000 倍になり、 燃料集合体自身が気化してしまう熱量が出て来ます。 負のフィードバックの効果が現れるにしても時間ゼロでは無理(理由は後述)。 負のフィードバックの効果が少しは影響して発熱が少しは鈍化しますが、 気化するまでの時間が0.114秒間より少し延びるだけで、気化してしまうことに変わりはないとわかると思います。 ■当然、ラックが壊れて燃料が勝手に動いても、 増倍率が、いきなり 1.05 になるわけじゃない。 0.1秒ことに 0.01ずつ上がって行く、とか、そういう上がり方をしますが、 シミュレーションした結果、 そういう上がり方であっても、 負のフィードバックで連鎖反応が停まるまでに、 燃料を気化させる程の個数のウラン235が核分裂してしまうことがわかります。 http://fukushimadisasternote.1apps.com/reason_and_detail.html#reason_3 ■なお、負のフィードバックの効果が現れるにしても時間ゼロでは無理である理由を説明すると...
■水中に気泡が出来て、水の密度が下がって中性子の減速が不充分になるために、増倍率が下がる と思うかもしれませんが... 仮に、気化熱で燃料集合体(300kg)5000度分の熱が奪われるとしても、 時刻0.870秒には、燃料集合体は気化します。 周りの水に気泡が出来始めるのが時刻0.851秒。 周りの水に気泡が出来始めてから燃料集合体が気化するまで、たったの0.019秒しかありません。 気泡が出来た瞬間は、密度は周りの水と同じで、いきなり気体のスカスカな密度になるわけじゃない。 スカスカな密度になるには、膨張しないといけないけど、膨張するには、 周りの水を押しのけないといけない、当然、押しのけた水が行く先にある水も押しのけないといけない、 トコロテン式に水面まで押しのけて行かないといけない。 この押しのけが、0.019秒以内で完了すると思いますか? 0.019秒以内では、ほとんど膨張できず、密度も大して下がらず、中性子の減速もまだまだ充分で、 増倍率(核分裂1回あたりの、核分裂数の増倍率)も大して変わらないと思います。 気泡による増倍率低下の効果も無視できます。 ■水が気化すると、燃料の間隔が狭まる動きを水蒸気の膨張力で食い止めて拡張に転じ、増倍率が下がる と思うかもしれませんが... 見てください、100℃あたりからの急激な温度上昇を。 水が気化する100℃になってから、燃料が気化する4200℃まで、0.019秒も掛かっていません。 0.019秒以内に、燃料の間隔が狭まる動きを食い止められると思いますか? もしこれが、4200℃ではなく1億℃になるまでに食い止められるか、という話なら、 数千万℃の物凄い膨張力で0.019秒以内に食い止めて拡張に転じ、増倍率が下がって1億℃にならないでしょうが、 論じてるのは4200℃になるかです。たかが100℃〜4200℃の膨張力で0.019秒以内に食い止めるのは無理でしょう。 水蒸気の膨張力の効果も無視できます。 ■要するに、100℃になってから4200℃になるまでの時間が、短か過ぎるのです。 ■全体的な話は http://fukushimadisasternote.1apps.com/ を参照。
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