ちなみに老眼になりたてのころは疲れ目で焦点を合わせるのに時間がかかっているだけだと思い込みやすい。
違和感があるんだがまさか自分が老眼など、とその可能性に思い至らないんだわ。
本当に不便だぞ。
やりたいこと、やるべきことは目がよく見えて体が動くうちにやっておくことだ。
老化は負荷逆で劣化する一方だから先延ばしにしていると何も出来なくなる。
少年老いやすく学なり難しとか言うが秋の日はつるべ落とし、老化の進行は思いのほか速い。
秋口に　初めて身知る　老いの陰

だいたい40代から体の劣化が始まり、痛い目に遭いながら50代くらいには対処法が身に付くわけだが、これはもう終末までの時間稼ぎでしかない。いくら気をつけていても30代の頃と違って無理をすれば何とかなるわけではない。無理をすれば一貫の終わりである。これはまるで水が漏れるバケツを使っているようなもので、穴を塞いだつもりでいても気のつかなかった所から水が漏れ、また穴を塞ぐ。その繰り返し。そうやって最後は水が全て無くなり死に至るわけだ。

だから歳を取るごとに体のケアに使う時間と金は加速度的に増え、その他に割ける時間は少なくなる。若い時に暇でいくらでも時間があるように思えても歳を取ると光陰矢のごとしとなる。実際には時間の流れは同じだがやっている事が違うだけだ。