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照準はホワイトハウス 北朝鮮「火星15」の性能と次の展開
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/218590
2017年12月1日 日刊ゲンダイ
次は再突入技術の確立(C)共同通信社
29日未明、北朝鮮が発射した新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「火星15」。北は政府声明で「米本土全域を攻撃できる」と強調し、金正恩朝鮮労働党委員長は「本日、ついに国家核武力(戦力)完成の歴史的大業、ミサイル強国の偉業が実現した」と宣言した。
政府声明によると、「火星15」は、金正恩立ち会いの下、日本時間午前3時18分、平壌郊外で発射。予定の飛行軌道に沿って53分間飛行し、日本海の公海上に設定された目標水域に着弾した。通常より高い角度で打ち上げる「ロフテッド軌道」で、最高高度4475キロまで上昇し、950キロ飛行したという。
超大型重量級の核弾頭装着が可能で、7月に発射した「火星14」よりも「はるかに優れた兵器」とされる。小野寺防衛相も「かなりの能力」と認めているが、「火星15」とはどんな性能を持っているのか。
元韓国国防省分析官で拓殖大学国際開発研究所の高永テツ客員研究員がこう言う。
「通常角度であれば、理論上、飛行距離は1万3000キロを超え、米国全土が射程圏内。つまり、ワシントン、ホワイトハウスも含まれる。1トン超の核弾頭でも装着できる可能性があります」
北は声明で「兵器体系開発の完結段階に到達した」と主張しているから、今後、しばらくはミサイル発射実験を控えるだろうが、次は大気圏への再突入技術の実験だろう。これが成功したら、もはや北を止める術がなくなる。おそらく米国は今以上に北に圧力をかけ、場合によってはいよいよ軍事行動を取るかもしれない。
「米本土に届く核搭載ミサイルが完成してしまう、と米国が考えた場合は躊躇なく攻撃に踏み切るでしょう。『テロ支援国家』に再指定するなど攻撃する口実はいくらでもあります」(高永テツ氏)
トランプは「この問題にしっかり対処する」と言っているだけに、今後の展開から目が離せない。
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— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) 2017年11月30日
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