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フィリピン 政府軍とIS支持勢力の戦闘 長期化に懸念/nhk
6月22日 21時20分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170622/k10011027291000.html?utm_int=news-international_contents_list-items_028
フィリピン南部で政府軍と過激派組織IS=イスラミックステートを支持する武装勢力との間で戦闘が始まって23日で1か月となり、現地では、武装勢力側に外国人戦闘員も加わって激しい抵抗を続けていて、事態の長期化に対する懸念が高まっています。
フィリピンでは、先月23日、南部ミンダナオ島の都市マラウィで、政府軍と過激派組織IS=イスラミックステートを支持する地元のイスラム系武装勢力との間で戦闘が起き、ドゥテルテ大統領はISの脅威への対応などを理由に、ミンダナオ島や周辺の島々に戒厳令を布告し、軍の統制下に置きました。
戦闘が始まって23日で1か月となりますが、武装勢力側には、インドネシアなどの周辺国やサウジアラビアなど中東の国々から入り込んだ外国人戦闘員も加わり、住宅街の一部を占拠しながら激しい抵抗を続けています。
軍によりますと、これまでに市民26人を含む360人が死亡し、20万人以上が周辺の町などに避難しているということです。
また、武装勢力が占拠する地区には、数百人の市民が取り残されたままになっているということで、事態の長期化で犠牲者が増えることに懸念が高まっています。
一方、ドゥテルテ大統領が布告した戒厳令は令状なしで身柄を拘束でき、フィリピンではかつての独裁政権時代に弾圧につながったことから、人権団体や野党議員などから批判の声も上がっています。
なぜ戦闘起きた?
今回の戦闘は、政府軍がミンダナオ島の西にある島々を拠点とするイスラム過激派組織「アブサヤフ」の最高幹部、イスニロン・ハピロン容疑者がマラウィに移動して身を隠しているという情報を元に潜伏先を急襲しようとしたところ、地元のイスラム系武装勢力「マウテグループ」と交戦となったのがきっかけとされています。
戦闘ではマウテグループにアブサヤフのメンバーや周辺国や中東から来た外国人戦闘員など合わせて数百人が加わり、マラウィ東部にある住宅街に入り込んで激しい抵抗を続けています。
これに対して、政府軍は地上部隊を展開するとともに、局地的に空爆を実施しているほか、アメリカ軍から武器や情報の提供などの支援を受けるなどして掃討作戦を進めています。
しかし、マウテグループ側が占拠している地区には数百人の市民が取り残されていることから作戦は難航していて、収束のめどは立っていません。
軍によりますと、これまでに市民26人、軍の兵士や警察官66人、武装勢力側の戦闘員268人の死亡が確認されていて、事態の長期化による市民の犠牲が増えることなどに懸念が強まっています。
マウテ兄弟が立ち上げた組織が戦闘
戦闘が続くマラウィはミンダナオ島西部の南ラナオ州の州都で、20万人余りの住民のほとんどがイスラム教徒です。
そのマラウィで政府軍と交戦している「マウテグループ」は、中東で働いていた際に過激派思想に感化されたという、アブドゥラ・マウテ幹部とオマル・マウテ幹部の兄弟が2012年に立ち上げた組織です。
マウテグループはメンバーは100人程度で構成されているとされ、マウテ兄弟が生まれ育った南ラナオ州を拠点に活動していて、2年前にISへの傘下に入ると宣言しています。
グループは各地でテロ事件を引き起こしていて、去年には、9月にドゥテルテ大統領の地元ダバオで起きた15人が死亡した爆弾テロ事件や11月に首都マニラにあるアメリカ大使館の近くで爆弾が見つかった事件で、メンバーが相次いで警察に逮捕されています。
フィリピンの90%がキリスト教徒
フィリピンは国民の90%以上がキリスト教徒ですが、イスラム教徒が多いマレーシアやインドネシアに近い南部ミンダナオ島は、500年前にはイスラム国家が栄え、現在も島の人口の4分の1にあたる500万人がイスラム教徒です。
島では1970年ごろから、複数のイスラム武装勢力が分離独立を求めて、政府軍との間で激しい戦闘が続いてきました。このうち、最大組織のMILF=モロ・イスラム解放戦線と政府との間では、2014年に和平で合意しています。
しかし、これに反発する勢力が相次いで過激派組織IS=イスラミックステートに忠誠を近い、各地でテロ事件を起こしながらミンダナオ島にISの拠点構築を図る動きを見せています。
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