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16日、捜狐など中国メディアによると、中国海軍に引き渡されると見られる901型総合補給艦が2回目の試験航海を始めた。同補給艦は排水量4万−5万トンで、空母打撃群の一角を担うとの見方が強い。写真は遼寧号。
中国が空母打撃群の形成を推進か、「巨大補給艦」の試験航海を実施―中国メディア
http://www.recordchina.co.jp/b178444-s0-c10.html
2017年5月18日(木) 17時30分
2017年5月16日、捜狐など中国メディアによると、中国海軍に引き渡されると見られる901型総合補給艦が2回目の試験航海を始めた。同補給艦は排水量4万−5万トンとみられる。海上自衛隊最大の護衛艦である「いずも」(1万9500トン)の2倍以上の大きさだ。901型総合補給艦は空母打撃群の一角を担うとの見方が強い。
中国軍は秘密主義の傾向が強く、捜狐も901型補給艦が試験航海中に寄港した港を「中国最南端の某軍港」とだけ表現している。「某軍港」とは海南島の軍港と考えられる。一方で、中国では「軍事ファンの投稿」などとして、開発や建造途中の軍艦や軍用機の写真がSNSで広まり、メディアもその写真を利用することが多い。しかし、軍が公開を望まない写真の拡散を容認するとは思えず、逆に軍の意向によって写真が出回ると理解する方が自然だ。
901型補給艦についても軍が存在を誇示している可能性が高い。捜狐は年内に就役との見方を示している。さらに、中国がウクライナから購入して整備した空母「遼寧」を中心とする艦隊が2016年12月に沖縄本島と宮古島の間の宮古水道を通過して太平洋に出て台湾東沖を南下して海南島に到着した際には、901型より小さな満載排水量2万3000トンの903A型補給艦を伴っていたと指摘。「遼寧」が海南島に向かった程度の航海ならば補給艦は903A型程度で十分だが、南シナ海やインド洋に進出する場合には903A型補給艦は小さすぎると主張し、901型補給艦は「遼寧」または4月17日に進水させた中国国産空母が遠洋に進出する際に重要な役割を果たすと論じている。
空母は搭載機による強大な攻撃力を持つ半面、防御力に乏しいという問題がある。そのため、イージス艦や潜水艦、さらに艦隊全体の燃料や物資を運ぶための補給艦を伴って行動することが一般的だ。この艦隊を「空母打撃群」と呼ぶ。901型総合補給艦は中国海軍が空母打撃群を編成するために欠かせない艦ということになる。
中国はすでに「中華版イージス艦」や原子力潜水艦を含めた潜水艦を多数保有している。超大型補給艦の建造を進めてきたことからも、遠洋に向けての出撃が可能な空母打撃群の実現を進めていると考えてよい。個別の艦船や搭載機は米海軍に比べればまだ相当見劣りするが、周辺諸国には相当な威圧感を与えるはずだ。(翻訳・編集/入越)
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