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シリアにおける米露の軍事衝突を避ける覚書の復活を米国政府は露国政府に頼まざるをえなかった
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201704290000/
2017.04.29 11:01:42 櫻井ジャーナル
アメリカのレックス・ティラーソン国務長官からの求めに応じ、ロシアはシリアにおける航空機の衝突を防ぐ覚書を復活させたという。アメリカ政府はロシア政府に対し、シリアへの攻撃を繰り返さないと約束したと見られている。
この覚書は2015年10月20日に署名された。9月30日にロシア軍がシリア政府の要請でアル・カイダ系武装集団やそこから派生したダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)に対する空爆を開始、それを受けてのことである。当時、すでにアメリカ軍はシリア政府の承認を受けずに空爆を実施していたので、米露の軍事衝突が懸念される事態になっていた。そうした事態を恐れ、ロシアは軍事介入しないとネオコンは思い込んでいた可能性がある。「唯一の超大国幻想」を捨てられないでいたということだ。
4月7日にアメリカ軍がシリアの軍事施設を巡航ミサイル(トマホーク)で攻撃した直後、ロシア政府はこの覚書の無効を宣言していた。地中海に展開していた駆逐艦のポーターとロスが59発のトマホーク巡航ミサイルを発射したのだが、ロシア側の発表によると目標であるシャイラット基地に到達したのは23発に過ぎない。
アメリカは巡航ミサイルのルートをレバノン経由にしたが、5発は途中で地上に落下、残りは地中海に落ちたと見られている。レバノンを経由させたのは高性能の防空システムS-300やS-400を避けるためだったというが、ECM(電子対抗手段)で落とされた可能性が高い。S-300やS-400は配備されている数が多くない上、このシステムを操作できる要員がシリア軍には少ないようで、ロシア軍を守るために使われているだけだと見られている。
こうした情報が正しいとするならば、巡航ミサイルによる攻撃はシリア政府やロシア政府に対する恫喝にはならず、むしろアメリカ軍の弱さを示すことになったと言える。アメリカが「張り子の虎」に過ぎないことを世界に示してしまったということだ。ロシア軍とアメリカ軍が戦闘になった場合、アメリカは厳しい状況に陥る。
デビッド・ペトレイアスの子分として知られるH. R. マクマスター国家安全保障補佐官はユーフラテス川の周辺へ数万人とも15万人とも言われる規模の軍隊を送り込もうとしていたと言われているが、そうしたことは自殺行為だ。
マクマスターの前任者、マイケル・フリンが局長だった2012年8月にDIAはバラク・オバマ政権の政策がワッハーブ派/サラフィーヤを中心とする「過激派」の勢力を拡大させると警告していた。フリンはロシアとの関係修復を主張していたことでも知られている。
ネオコンは東アジアでも軍事的な緊張を高めてきたが、最近は朝鮮半島周辺で挑発的な動きを見せていた。中国との協力関係を演出したかったのだろうが、その中国は習近平の親書を栗戦書がモスクワでウラジミル・プーチンへ渡したと伝えられている。中国とロシアとの関係に変化がないことを確認する内容だったようだ。
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