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安倍晋三がNHK幹部を恫喝、番組に政治介入!
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2017/12/08 14:05 半歩前へ
▼安倍晋三がNHK幹部を恫喝、番組に政治介入!
安倍晋三がNHKに「政治介入」していた事実が、番組のチーフ・プロデューサー長井暁さんによって明らかになった。NHK幹部を呼びつけ、恫喝するさまは、戦前の軍部の言論統制と変わらないさまである。
以下に長井暁さんの訴えを掲載する。
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2001年当時はETV2001のデスクとして、シリーズ「戦争をどう裁くか」の制作現場の作業の一切を取り仕切る立場にありました。
NHKの放送番組「ETV2001」のシリーズ「戦争をどう裁くか」は、2001年1月29日(月)から2月1日(木)まで、4日間にわたりNHK教育テレビで放送されました。
シリーズ第2回の「問われる戦時性暴力」は、第2次世界大戦中に日本軍によって引き起こされた戦時性暴力を問うために、アジア諸国と日本のNGOが開催した「女性国際戦犯法廷」を取材し、日本とアジアの被害者が、どのようなプロセスで和解を目指すべきかを考えようとした番組でした。
2001年1月下旬、衆議院議員の中川昭一氏と安倍晋三氏らが、NHKで国会・政治家対応を担当していた総合企画室の野島直樹担当局長らを呼び出し、「女性国際戦犯法廷」を取り上げたETV2001の放送を中止するよう強く求めました。
自民党総務部会でのNHK予算審議を直前としていたこともあり、事態を重く見た野島担当局長は、1月29日の午後、松尾武放送総局長を伴って、中川・安倍両氏を議員会館に訪ね、番組についての説明を行い、理解を求めました。
しかし、中川・安倍両氏の了解は得られませんでした。そこで松尾放送総局長は、「番組内容を変更するので、放送させてほしい」と述べ、NHKに戻りました。
松尾放送総局長は、当日の午後6時過ぎから、すでにオフライン編集をUPしていた番組(通常、これ以降の編集の変更は行われない)の試写を、野島担当局長と伊東律子番組制作局長とともに行い、番組内容の変更を制作現場に指示しました。
そのときの主な変更内容は以下の3点でした。
(1)「女性国際戦犯法廷」が、日本軍による強姦や慰安婦制度が「人道に対する罪」を構成すると認定し、日本軍と昭和天皇に責任があるとした部分を全面的にカットする。
(2)スタジオの出演者であるカリフォルニア大学の米山リサ準教授の話を数カ所でカットする。
(3)「女性国際戦犯法廷」に反対の立場をとる日本大学の秦郁彦教授のインタビューを大幅に追加する。
この指示を受けて、制作現場では既にオンライン編集(本編集)を終えていたVTRの手直し作業を深夜に行いました。この結果、通常44分の番組は43分という変則的な形で放送されることになりました。
しかし、番組の改変はそれだけにとどまりませんでした。
松尾放送総局長は、放送当日の1月30日(火)の夕方、すでにナレーション収録・テロップ入れなどの作業が完了し、完成間近となっていた番組の内容をさらに3分カットするように制作現場に指示したのです。
その内容は以下の3点でした。
(1)中国人被害者の紹介と証言。
(2)東ティモールの慰安婦の紹介と、元慰安婦の証言。
(3)自らが体験した慰安所や強姦についての元日本軍兵士の証言。
この指示を受けて制作現場ではVTRの手直し作業が行われ、通常44分の番組は40分という異例の形で放送されることになりました。こうした2度にわたる「政治介入」にともなう番組の改変によって、番組内容はオフライン編集完了時とは大きく異なるものとなり、番組の企画意図は大きく損なわれることとなりました。
こうした行為は放送法第3条の「放送番組は、法律の定める権限に基づく場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない」に違反する不正行為であることは明らかです。
私は一連の不祥事を経て作られた「NHKコンプライアンス通報制度」に基づいて通報を行い、この不正行為を調査し公表するよう、NHKコンプライアンス推進室に求めました。
推進室からは「調査することになった」との連絡を受けました。しかしその後、調査は進展せず、今日にいたっても、関係者へのヒアリングすら開始されていません。
このことから、末端の職員の不正行為は直ちに調査し公表しても、海老沢会長やその側近がかかわる不正行為については、これを調査し公表することがないことは明らかとなりました。
制作現場への政治介入を恒常化させてしまった海老沢会長と、国会・政治家対策を担当する役員や幹部の責任は重大です。
以上の点から私は、NHKが真の改革を実行し、視聴者の皆様の信頼を回復するためにも、最低限今回の不正行為についての調査を厳正に行い、これを公表し、海老沢会長と全役員が責任をとるべきであると考えます。
NHK番組制作局 教育番組センター(文化・福祉番組) チーフ・プロデューサー 長井暁
(編注 2001年当時の肩書です)
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