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森友問題とロシアゲート あまりに違う日米捜査当局の差
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/218889
2017年12月5日 日刊ゲンダイ 文字起こし
売買契約の検証も再調査も拒否(C)日刊ゲンダイ
疑惑まみれの安倍首相が「信頼できる指導者」と絶賛するトランプ米大統領が崖っぷちに追い込まれている。昨年の大統領選でロシアと共謀した疑いが渦巻くロシアゲートをめぐり、モラー特別検察官が指揮する捜査に元側近のフリン前大統領補佐官が完オチ。訴追された。捜査当局への複数の偽証や脱税、無登録のロビー活動など、訴追可能性のある罪状リストを突きつけられたフリン氏は司法取引に応じ、トランプをスパッと切り捨てた。「完全に、誠実に、徹底的に、率直に、捜査に協力しなければならない」と記された文書に署名。ウソ発見器の検査や、いかなる法廷での証言も応諾したという。
包囲網が狭まりつつあるトランプは「共謀はない」と火消しに躍起で、釈明のつもりなのか見苦しいツイートを連発しているが、司直の手は娘婿のクシュナー大統領上級顧問に着実に伸びている。
一方の安倍の疑惑もトランプ同様、核心はハッキリしているのに、追及する捜査当局の意気込みは、まるで違う。
森友学園にタダ同然で払い下げられた国有地をめぐって会計検査院が売却額のお手盛り算定を指摘。市民団体も問題視し、財務省の佐川宣寿理財局長(当時)や美並義人近畿財務局長ら関係者を証拠隠滅や背任容疑で東京地検、大阪地検に相次いで刑事告発している。森友疑惑に関与した財務省、国交省職員を立件する材料はそろいつつあるのに、地検が動く気配はない。森友疑惑とロシアゲート、捜査当局の動きは彼我の差がある。
■〈高度な政治性〉をタテに判断回避
高千穂大教授の五野井郁夫氏(国際政治学)はこう言う。
「決定的な違いは三権分立が確立されているか、否かです。米国の大統領は絶大な権限を与えられていますが、トランプ大統領が強行した移民排斥を狙う入国禁止令に対して各地の連邦地裁が差し止めを決定したように、裁判所は大統領令であろうと誤った政策は正す役割を果たします。当然、大統領であっても違法行為に及んだ人間は裁くという自浄作用が働いているのです。公文書管理も徹底していて行政プロセスは検証可能な形で記録保全され、機密文書であっても公益性が優る場合は開示されることもある。かたや日本の司法は、政権に影響力のある米国に不都合な判決は下さないし、〈高度な政治性〉を理由にした統治行為論をタテに政権と対立する判断から逃げてしまう。政権の都合で記録は残されなかったり、消えたりする。司法がしっかりと機能しメディアも徹底追及する米国とは、権力の暴走に斬り込む基本的な前提がまったく違うのです」
安倍は4日の参院本会議で、野党が求める売買契約の検証や再調査を拒否。検査院の報告内容を精査して「国有財産処分手続きの見直しを行うことに尽きる」とはぐらかし答弁を繰り返した。“腹心の友”と呼ぶ加計孝太郎氏が運営する加計学園の獣医学部新設認可についても「適正だった」の一点張り。「特区制度の透明性をさらに向上させる」と逃げ、モリカケ疑惑については「この国会でも、いただいた質問に丁寧に説明した」と居直った。特別国会の会期末が9日に迫り、またも幕引きを図ろうとしているが、そんなデタラメ答弁に国民はますます不信を強めている。
JNNによる世論調査(2、3日実施)では森友疑惑をめぐる政府説明に81%が「納得できない」と答え、来年の通常国会でモリカケ疑惑を「引き続き審議すべき」が55%に上った。共同通信社調査(同)も同様で、安倍は「十分に説明していない」との回答が75・0%を占め、加計学園への学部新設認可に対する政府説明に「納得できない」は66・1%だった。我田引水の横暴が許されるわけがない。
トランプ大統領はメディアに追われ火消しに躍起(C)AP
元検査院局長も「突出した特例行政」と問題視 |
世論の批判をヨソに、この国の捜査機関はダンマリを決め込んでいる。
会計検査院は森友疑惑にハッキリと疑義を突きつけた。財務省、国交省が8億円のゴミ撤去費用を積算した「地中ゴミの深さ」「ゴミ混入率」「処分費用単価」のいずれも根拠不十分と断じたのだ。国税庁長官に栄転した財務省の佐川氏の後を継いだ太田充理財局長は国会答弁で@売却前提の定期借地契約A分割払いを認める延納特約B国が損害賠償請求を回避できる瑕疵担保責任免除特約C売却額の非公表――の4つの特例措置を取る約束を森友学園と交わしたことを認めた。こんな特例にあずかったのは、過去数年間で森友学園だけ。財務省と国交省の過失は明白である。
検査院で2002年まで第4局長(文科省、農水省担当)を務めた日大教授の有川博氏(公法学)が、発売中の週刊誌「サンデー毎日」の安倍政権のやり方にこう異議を唱えている。
〈結びの表現が柔らかいところを、政府答弁にすくい取られ、本来は森友案件という個別事件の検証が必要なのに、将来に向けて改善すればいいという答弁に利用されている〉
〈政府は将来の制度改善は言うが、この問題がなぜ発生したのかという原因分析は避けている〉
特例づくしの異常性にも言及し、〈突出した特例行政となっている〉〈役人だけでこういうことをやるとは考えられない〉とも指摘。検査のプロが見抜いた歴然たる事実を捜査のプロが見落とすはずがない。
立正大名誉教授の金子勝氏(憲法)は言う。
「最高裁裁判官は内閣に指名され、検事総長に対する指揮権を持つ法務大臣は総理大臣が任命する。その上、安倍首相が政権復帰以降、官邸は内閣人事局を通じて官僚の人事権を一手に握り、霞が関にニラミを利かせています。司法当局も政権に首根っこをつかまれ、上ばかり見てすっかり萎縮してしまった。佐藤栄作元首相は自由党幹事長時代に造船疑獄で逮捕目前に追い込まれましたが、犬養健法相の指揮権発動で免れた。祖父の岸信介元首相の実弟を救ったそうした事例を、安倍首相が知らないとも思えません」
■浪花節で矮小化、そして尻すぼみ
死んだも同然の地検の堕落で、市民による刑事告発は闇に葬られ、構造腐敗に歯止めがかからない。
国民の8割が疑念を抱き続けるモリカケ疑惑はそっちのけで、テレビが熱狂する日馬富士の暴行事件だってそうだ。腹にイチモツある貴乃花親方が鳥取県警に駆け込まなければ、角界で相変わらず横行する“かわいがり”で片づけられただろう。日本中が大騒ぎになると、当事者の横綱白鵬は「日馬富士関と貴ノ岩関2人を再び土俵に上げてあげたい」と浪花節でごまかそうとし、日本相撲協会危機管理委員会の高野利雄委員長(元名古屋高検検事長)も「貴ノ岩がにらみ返し、謝罪もしようとしなかった」とコトの矮小化を図っている。
アベノミクス応援団の経団連会長の出身企業が手を染めた不正問題も尻すぼみだ。東レ子会社の製品性能データ改竄をめぐり、榊原定征会長は「経団連会長、東レ相談役としておわび申し上げる。慚愧に堪えない」などと謝罪したが、不正は榊原氏が東レ社長、会長時代からはびこっていた。マトモな感覚があれば経団連会長職は即刻辞任が筋だろう。輪を掛けて唖然としたのが、会見した東レの日覚昭広社長の発言だ。「今月初めにネットの掲示板で書き込みがあり、問い合わせを受けた」「神戸製鋼所のデータ改竄問題がなければ子会社のデータ改竄も公表しなかった」と法令順守意識の低さを隠そうともしなかった。
上が上なら、下も下。権力に上り詰めればワルがのさばり放題の無法国家だから、大相撲から経団連会長出身企業まで、どこもかしこも長いものに巻かれ、黒を白にするモラルなき国に成り下がった。この国の司法が死んでいるからだ。
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— 齋藤一弥<穏やかなレジスタンス&里山資本 (@rainasu) 2017年12月5日
疑惑まみれの安倍首相が「信頼できる指導者」と絶賛するトランプ米大統領が崖っぷちに追い込まれている…
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