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安倍首相に、相撲協会に読ませたい「永井荷風の喧嘩道」
http://mainichibooks.com/sundaymainichi/column/2017/12/10/post-1841.html
サンデー毎日 2017年12月10日号
牧太郎の青い空白い雲 647
いやぁー、面白いのなんのテェ......。こんなに面白い喧嘩(けんか)は久しぶりである。
大相撲の横綱日馬富士が貴ノ岩に暴行を加えた事件。キッカケは、貴ノ岩のスマホに届いた女性のメールだという。「誰からだ?」と聞くと、貴ノ岩が「彼女です」と答えたばっかりに、横綱が激高。カラオケのマイクで貴ノ岩の頭を殴打した。
暴行事件の陰にオンナあり! 深夜にメールした「彼女」って、どんなオンナなのか? 想像するだけで楽しい。
医者の診断書がいかに「いいかげんなものか」ということも分かった。「ビール瓶を持ったのは持ったが、滑り落ちた」と大横綱の白鵬がヘタクソな"実況放送"をした。
加計(かけ)学園問題も"一流の喧嘩"だし、「北朝鮮vs.トランプ」も結構面白かったが、相撲取りの大喧嘩の前では影が薄くなった。
× × ×
そこで、今回の「安倍首相に読ませたい」シリーズ第6弾は「作家・永井荷風の喧嘩道」である。
《夏の朝風に刺青を吹かせ、日本橋の真中で、喧嘩しる快感は決して、相手を無二無三に傷け害する事のみを必要しない。相手のものが心から恐れ入ったか否かを知る事よりも、先(まず)第一に、自分の心がすっきりと好心持ちになり、次いで急用を忘れて立留る見物人の方様へも、いさゝか面白い思ひをさせることが必要なのだ。喧嘩の相手と原因の何(いず)れが正しきか否かを問う如きは、蓋(けだ)し最後の最後である》
これは、荷風が32歳の時、刊行したエッセー『紅茶の後』(明治44年)の序文。 見物人を喜ばせなければ「一流の喧嘩」とは言えない。同時に、相手に「逃げ道」を残し、徹底的に追い詰めないのが「ケンカの極意」である、と書いている。喧嘩は気分がサッパリすれば、それでいいのだ!
× × ×
「戦い方」を知っているのは、荷風に「武者の血」が流れているからだ。 文学史上、最強の軟派?享楽に身を委ねる作家・永井荷風には意外にも「織田信長の血」が流れている。
父方の祖先、永井直勝は徳川家康に仕え、7万2000石を賜った勇猛な武者。 母方は尾張国丹羽郡の豪族「土田家」の出。「土田家」は織田信長の母、土田御前の実家。つまり、荷風には「信長の血」が流れているのだ。
だから「喧嘩の極意」を知っている。 既成概念と戦いながらも、読者を喜ばせ「究極の自由」を見せつける。喧嘩をして、見物人を喜ばせるが、気分が良くなったら、サッと逃げる。見事である。
× × ×
失礼ながら、安倍晋三首相は「喧嘩下手」である。
何かにつけて「これが真実なら総理を辞め、政治家も辞める!」と喧嘩を買って出る。そのたびに国会は荒れる。
敵と味方をハッキリさせる。初めて会ったのに、お世辞を言われると親友になる。トランプ米大統領には従属してしまった。
「喧嘩下手」が露呈したのは、第1次安倍政権の2007年政局である。
安倍さんは「潰瘍性大腸炎」を患っていた。17歳で発症。国対副委員長となった時、食事ができずに3カ月入院している。この時が最も症状が重かったのだが、(妻・昭恵さんが「病名を公表すべきだ」と主張したが)安倍さんは「本当の病名」を隠した。
07年夏、ストレスで再発した。実はこの時、幹事長の麻生太郎と官房長官の与謝野馨が「本当の病名」をメディアに漏らし、安倍さんは辞任表明に追い込まれた。 粘り腰に欠けていた。
この「麻生・与謝野クーデター説」の真偽は分からないが、安倍さんの「喧嘩下手」を表す逸話として語り継がれている。
安倍さんはすぐ喧嘩を買い、肝心な時に投げ出すタイプなのだ。要するに「子供の喧嘩」なのだ。
× × ×
それに比べて、衆院議員の小泉進次郎は「喧嘩上手」である。
この間の総選挙。彼は「(小池百合子東京都知事は)無責任。都知事選、いつやったか。去年だ。(衆院選に立候補すれば)都政を投げ出す無責任。逆に、出なければ出ないで無責任」と喧嘩を売った。
そして、勝った。勝負がつけば、小池さんを後追いしない。
奴(やつ)には「任侠(にんきょう)の血」が流れている。これについては、別の機会に譲るが、どうやら進次郎に大ゲンカのチャンスがやって来た。
そうそう、相撲協会さん!
早く「子供の喧嘩」をやめないと、エライことになるぞ!
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