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法律で改変できる「高等教育の無償化」を主張する勘違い 国民が知っておくべき憲法基礎知識
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/217118
2017年11月7日 小林節 慶応大名誉教授 日刊ゲンダイ 文字お越し
小林節氏(C)日刊ゲンダイ
高等教育までの無償化を「憲法に書き込む」などという非常識なことを最初に主張したのは大阪維新の会であったと記憶しているが、変な話である。
まず、かつて民主党政権下で「法律と予算」を作って始めた高等教育無償化を、政権奪還後の自民党が同じ方法で潰したではないか。つまり、これは、法律で改変できる「法律事項」であり、800億円もの国費を浪費して憲法に書き込むべき「憲法事項」ではない。これは法学基礎知識である。
それに、本質論として、全ての青年が高等教育に進学する意向も必要もないはずである。日本の文明を支えてきたさまざまな職人や匠の世界は必ずしも大学という研究・教育機関に馴染むものではない。人生にはさまざまな選択肢があっていい。
さらに、高等教育の無償化という話は、一見、低所得層に優しいことのように見えるが、実はそうではない。つまり、無償化の恩恵は高所得層も一律に受けることになる。となると、高所得層は、無償化で浮いた費用で、さらに生活を豊かにすることができる。
しかし、高等教育に国が支出する資金は、本来は、優秀だが貧しい学生に集中的に投資されるべきものであろう。
それでこそ、自由と民主主義の前提である平等(格差からの解放)が達成されるはずである。
そういう意味で、無駄な改憲国民投票に浪費する国費があるならば、それで大学生の給費奨学金を増やすべきである。これは文字通り「急務」であろう。
「新自由主義」などという聞こえの良いだけの「経済の弱肉強食」で格差を広げ、青年の学費ローン地獄などという社会現象を生み出した政権が、無教養な一野党の歓心を買うために、総選挙の公約に高等教育無償化のための改憲を加えるなどということは、政治の低能化の証しのひとつだと言えよう。
このように、高等教育無償化が改憲の論点でないことは、既に何回も公に指摘されている。にもかかわらず、相変わらずこれが提言として掲げられ続けていることは、政権が聞く耳を持たない傲慢なものに変質してしまった証しでもあるのだろう。
法律で改変できる「高等教育の無償化」を主張する勘違い https://t.co/8jie2tZTOe #日刊ゲンダイDIGITAL
— kmokmos.. (@kmokmos) 2017年11月7日
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