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バカバカしい選挙…喜劇的な結末に列島全体が茫然自失
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/216326
2017年10月26日 日刊ゲンダイ 文字お越し
安倍首相も驚いた大勝(C)日刊ゲンダイ
「こんなに勝つとは思わなかった」
衆院選の開票当日、安倍首相は周囲にそう漏らしたという。「おまえが言うか」と突っ込みたくなるが、確かに自公与党で3分の2議席を確保できたのは、どう考えたって「棚ぼた」だ。
希望の党の小池代表が図に乗って野党をひっかき回し、「排除」発言で安倍批判票の受け皿を分散させたことが、最大の勝因である。自民党に追い風が吹いたわけでなく、相手が勝手にこけて、自滅しただけだ。
だからこそ、自民党内に圧勝の高揚感はない。むしろ圧倒的多数の議席を得たことで、安倍が再び増長して数で押しまくる強引な政治を繰り返すことを懸念する声が出始めている。
何しろ、安倍が“もり・かけ”疑惑隠しの大義なき解散に打って出た直後には、党内の情勢調査でも「自民単独過半数割れ」の結果が出たほど。「緑のたぬき」のアシストがなければ、自民が100議席以上を失う可能性は十分にあった。
小泉進次郎筆頭副幹事長が「国民はだんだん(安倍政権に)飽きてきている。野党がひとつにまとまっていたら、政権交代の可能性があった」と指摘した通り、選挙が終われば即、政局。「安倍降ろし」が始まっても、おかしくなかったのだ。
そんな党内のムードを察してか、安倍は大勝に表情を緩めることなく、「今まで以上に謙虚な姿勢で、そして真摯な政権運営に全力を尽くす」としおらしく語り、低姿勢に努めている。閣僚たちも選挙後の会見で取ってつけたように「謙虚」を連発。まるで首相も自民党議員も一様に棚ぼたの大勝に驚き、うろたえているようにも見える。さながら喜劇のようだ。
■今さら「1強」を嘆く馬鹿メディア
「こんなに勝つとは思わなかった」と感じているのは、有権者も同じだ。衆院選の結果を受けた朝日新聞の世論調査によると、自公が3分の2超の議席を得たことについて、「多すぎる」が51%。「ちょうどよい」の32%を上回った。
自民大勝の理由も「安倍首相の政策が評価されたから」は26%にとどまり、「そうは思わない」は65%に達した。今後、安倍の進める政策に対し「不安の方が大きい」は54%。今後も安倍に首相を続けて欲しいかと聞けば、実に47%が「そうは思わない」と答えた。
大多数の国民が続投を望まない人物が今後も権力の座に居続ける。その政治状況に多くの国民は不安を感じているのだ。これだけ民意を反映しない選挙結果を招いた要因は、野党が分裂する限り、与党が永久に漁夫の利を得る小選挙区制度の悪魔的弊害もあるが、腐敗堕落しきった大メディアの責任も重い。
「今度の選挙の争点は『数に頼った安倍暴政による権力私物化を続けさせていいのか』。その一点のみでした。メディアが約5年の安倍暴政を追及し、『これでいいのか』と報じていれば、選挙結果も大きく変わったはずです。ところが、メディアの選挙報道は各党の政策のわずかな違いにだけ焦点を当て、権力追及の姿勢はみじんも感じさせない腰砕けぶり。選挙が終わった途端、大新聞は安倍1強の弊害を問う連載を始めていますが、何を今さらです。巨大な権力に問題があると分かっていたのなら、選挙中に徹底的に報じたらいい。安倍1強の出現を許した後に、警戒しても負け犬の遠吠えに過ぎません」(政治評論家・森田実氏)
大メディアが「こんなに勝つとは思わなかった」と悔やんでも、時すでに遅し。おかげで列島は茫然自失に覆われてしまった。
何でもあげちゃう(C)AP
愚策に気づきながら財政破綻にまっしぐら |
日銀関係者も今頃、「こんなに勝つとは思わなかった」と青ざめているに違いない。自民大敗で安倍政権が失脚すれば、行き詰まった異次元緩和策をリセットする絶好のチャンス――。密かにそう期待した日銀関係者は多かったはずだ。
黒田日銀が異次元緩和に踏み切ってから4年半。リフレ派は「マネタリーベースを急激に増やせば、たちまちインフレが起こる」と豪語したものだが、いまだ2%の物価上昇目標は達成できていない。
この間、マネタリーベースは130兆円台から470兆円余りまで3・5倍も膨張した。リフレ派の理屈だと、とっくにハイパーインフレに陥ってもおかしくないのに、現実の物価上昇率はゼロ近辺のまま。リフレ派の理屈は完全に破綻し、異次元緩和の失敗は歴然だ。経済評論家の斎藤満氏はこう指摘する。
「黒田日銀は本来2年をメドにした『短期決戦』に挑むつもりで、国債買い入れ額を年間50兆円から80兆円と設定したのですが、リフレ派の誤りを認めたくないために長期戦を余儀なくされています。これ以上は国債を買い続けられない、と日銀関係者も本音では自民大敗を望んでいましたが、その期待は潰れた。安倍政権続投は異次元緩和の継続強化を意味し、恐らく黒田総裁も来年春には再任される。日銀関係者は異次元緩和の出口を失って、自暴自棄になっていると思います」
■大統領にシッポ振り自衛官の命を差し出す
米FRBは利上げを繰り返し、米国債の長期金利は足元では上昇に転じている。
日本の国債利回りにも上昇圧力がかかり、黒田日銀のマイナス金利政策も破綻寸前だ。本当は国債購入を抑えたいのに、日銀が買い支え続けない限り、長期金利の上昇を止められない。日銀は自縄自縛に陥り、ドツボから抜け出せなくなっている。
「日銀が緩やかにゼロ金利をあきらめても、円高を招き、安倍政権の経済政策と対立します。ならば『死なばもろとも』で異次元緩和の出口を放棄し、安倍政権と一蓮托生になって国債を無制限に買いまくりそうで、怖い。すでに安倍政権は消費税率アップ後の増収分の使途を借金返済から子育て支援に回すと宣言しました。その行き着く先は、日銀の赤字穴埋めにより財政支出を拡大する事実上の『財政ファイナンス』の禁じ手であり、『ヘリコプターマネー』という際限のない究極のバラマキ策です」(斎藤満氏=前出)
まさに黒田日銀が安倍政権に責任を押しつけるための「抱き合い心中」。日銀関係者も異次元緩和の過ちに気づきながら、安倍続投で誰も止められず財政破綻にまっしぐら。おまけに、株式市場はこれまた日銀の買い支えによる「にわかバブル」の崩壊に震えているとは、あたかもマンガのような政治の国である。
そうこうしているうちに、11月5日にはトランプ米大統領が初来日する。安倍は世にもバカバカしい選挙の直前、トランプに国連演説で拉致被害者の横田めぐみさんに言及してもらった「借り」がある。横田さんの両親にもトランプを引き合わせる「政治ショー」の代償に、さあ何を要求されるのか。前出の森田実氏はこう言った。
「安倍自民党が今度の選挙で『自衛隊明記』の改憲公約を掲げ、集団的自衛権の行使容認とワンセットで、9条2項の『戦力の不保持』と『交戦権の否認』の有名無実化を企てたのも、来日するトランプ大統領への“貢ぎ物”でしょう。米軍の世界戦略のもとに自衛官の命を差し出すようなものです。いくら日本の歴代政権は対米従属路線を貫いてきたとはいえ、トランプ大統領にシッポを振るため、自ら平和国家を投げ出すような軽率で愚かなことはしなかった。安倍首相は究極の従属国家を目指しているとしか思えません」
選挙の結果、全てが喜劇の政治権力を担いでしまったアホな国の姿に、国民は再び焼け野原にならなければ気づかないのだろうか。
今回の選挙で国民の大多数は空しさしか残らなかった。この国の未来は絶望へと舵を切ったわけだ。
— Junji@銀の時計 (@atsu444_k) 2017年10月26日
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