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不毛の政権選択選挙 おぞましい「大政翼賛会」前夜の様相
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/214696
2017年10月2日 日刊ゲンダイ 文字お越し
同じ穴のムジナ(C)日刊ゲンダイ
小池百合子都知事が立ち上げた「希望の党」の公認をめぐるゴタゴタが目まぐるしい。民進党出身者の“排除”拡大の噂も流れ、無所属出馬を決断・検討する人が続出。民進は分裂選挙の様相になってきた。
小池の発言を聞いていると、確かに「希望には行けない」と考える民進党出身者が出てもおかしくない。「憲法観と安保政策での一致」を公認の条件としているが、何をどこを変えるのかよくわからないのに「改憲に賛成」しなければならないし、多くの憲法学者が“違憲”だとした悪名高き「安保法制に賛成」しなければならないのだ。これでは自民党と同じじゃないか。
今度の解散総選挙は本来、安倍政権5年間の暴政に対する審判のはずだった。
安倍首相が第2次政権でやったことは立憲主義の否定だ。秘密保護法を成立させ国民の知る権利を奪い、共謀罪法成立で監視社会をつくり上げた。権力者を縛るはずの憲法を“骨抜き”にして集団的自衛権の行使容認を閣議決定し、日本を「戦争のできる国」に仕立て上げた。森友・加計問題では自らの関係者に便宜を図る権力の私物化まで明らかになった。一体、主権者は誰なのか、である。こうした結果、安倍への国民の信頼はガタ落ちしたのだが、そんな首相をこのまま続けさせていいのかどうかが、今度の選挙で問われるはずだった。
ところが、安倍自民党以上に右寄りの小池新党が相手では、対立構図にならない。メディアが民進党の混乱ばかり報じていることもあって「立憲主義否定」の争点は一瞬で消え去り、“右右対決”になってしまった。
「安倍政治を許すのか、許さないのかという争点がズレてしまい、今や完全に『小池劇場』になってしまっている。安倍か小池かを選ぶ選挙では、『右右対決』どころか『極右対決』ですよ。選挙結果次第ではありますが、希望の党は票の取り方によっては、選挙後、自民党の補完勢力になる可能性がある。『右』ではないリベラルの第3極をつくらないと、この国はとんでもない方向へ行ってしまいかねません」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)
小池の排除方針を受け、民進党のリベラル系が新党結成を選択肢に動きだしている。1日、枝野幸男代表代行は「いろんな判断がある」と言い、北海道連は「希望に全員公認申請」という方針を撤回した。辻元清美幹事長代行など無所属での出馬表明も相次いでいる。
30日、希望の党と大阪維新の会の選挙協力も決まり、小池は維新代表の松井一郎大阪府知事と会見したが、この2人を引き合わせたのは、あの竹中平蔵だという。格差社会を拡大させた「新自由主義」の権化だ。これで自民と対決なんて、冗談も休み休み言ってくれ、である。
北の政治利用が加速(C)コリアメディア=共同
安倍首相自身が日本の危険度を高めた事実を忘れたのか |
そんな中、また北朝鮮の不穏な動きが察知された。韓国メディアが「平壌近郊のミサイル工場から最近、複数の弾道ミサイルが搬出された」と報道。すわ発射準備か、というのである。米の北朝鮮分析サイト「38ノース」も、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の開発を継続する動きが確認されたと発表。今月10日に朝鮮労働党創建記念日を控えているだけに、不気味ではある。
そうした動きを見越して、安倍は北の危機利用を加速させている。
自民党のキャッチコピーは「この国を、守り抜く。」だ。どの党だって“国を守る”と思っているわけで、選挙の争点になりえないのに、さも「自民党しか守れない」と言いたげなコピーなのである。
安倍は30日、京都5区で遊説したが、併せて海上自衛隊の舞鶴基地を訪れ、北のミサイル発射への警戒にあたるイージス艦「みょうこう」を視察。「わが国は国難とも呼ぶべき事態に直面している」と吠えていた。
〈朝鮮半島情勢を口実に「安全保障問題」の重要性と平和憲法修正の必要性を説き、民心を取り戻そうと狂奔した〉と北朝鮮の朝鮮中央通信にまで論評されるほど、今度の解散の口実はバレバレなのだが、それでも北がミサイルを1発ぶっ放せば、またもや日本中に「Jアラート」が発令され、“空襲警報”が鳴り響く。世論は政府に北への警戒強化を求めることになるだろう。安倍の思うツボだ。
「安倍首相は間違いなく『危機対応を任せられるのは与党しかありません』とキャンペーンを張るでしょう。しかし、拉致問題を全く進展させられず、北方領土交渉も譲歩ばかりで外交が失敗しているのに、どの口で言うのでしょうか。ISに敵視されるようなことをわざわざ発言したり、本来、距離を置けばいい米朝のケンカに割り込んだりと、むしろ安倍政権下で日本の危険度は高まりました。これから選挙の応援演説で、ますます北の危機を煽るのでしょうが、だったらこんな時期に解散しなければよかったのです」(五野井郁夫氏=前出)
リベラル勢力が歯止めかけなければ恐ろしい事態 |
それでも北のミサイルが日本列島を飛び越えれば、国民は怯え、不安を募らせる。そんなところへ、ガチンコのフリをしながら本質的に安倍自民と同じ穴のムジナの小池新党が勢力を広げているという悲劇。実際、小池は日本記者クラブで行った講演で、「今、まさしくこの北朝鮮情勢というものが、そして、また中国の公船などが、非常に活発に動いているというような状況にありまして……」と発言し、安保法制には賛成するのが当たり前という態度だった。
過去に核武装論をブッたこともある小池だ。選挙前の今でこそ対決構図だが、投開票の結果いかんでは態度をコロッと変えるのが目に浮かぶ。自公が過半数を割ったり、過半数を維持しても大幅な議席減となれば、がぜん、希望の党の存在感が高まる。自公に希望、そして維新で、ほとんどの議席を占めるようにでもなれば、おぞましい大政翼賛会が出来上がる。戦争国家への暴走をストップできなくなってしまう。
戦前の大政翼賛会は、欧州で第2次大戦が勃発し、国際情勢がキナくさくなる中で、日本も一致結束して強力な指導体制をつくる必要があるとする運動が盛り上がった結果、発足した。北の危機を煽って大連立構想という、予想される事態とまさに酷似していると言えまいか。
ジャーナリストの高野孟氏がこう言う。
「このままだと戦前の空気と同じになる。大政翼賛会になりますね。民進党の前原代表は希望の党との合流の方針を明らかにした際、改憲や安保法制肯定とは一言も言っていませんでしたが、そもそも、安保政策や改憲に対する安倍―小池―前原の理念は同じだと私はみています。アジア経済研究所が北の脅威に関するリポートを出したそうですが、在韓米軍の防衛状態はまだ5段階の下から2番目で、危機から程遠い。つまり安倍首相が煽っている『国難』なんて、架空の話なのです。今、リベラル新党の動きはとても重要です。大政翼賛会に歯止めをかけるために、リベラルが共産党とともに一定の勢力を取らないと、取り返しのつかないことになってしまいます」
10日の公示までわずかの時間しかないが、右翼同士の対決という絶望的な選挙にしないためにも、リベラルの受け皿を求める有権者のためにも、決起が急務である。
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― ⛵️motty⛵️ (@novtnerico) 2017年10月2日
「右翼同士の対決という絶望的な選挙にしないためにも、リベラルの受け皿を求める有権者のためにも、決起が急務である」
― 動物道求道者 Animalitarian (@kozasan) 2017年10月2日
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