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小池知事は安倍首相をどこまで追い込めるか?(写真:アフロ)
民進党解党→小池新党へ合流で、安倍首相が落選の危機?
山口一臣 | ジャーナリスト(THE POWER NEWS代表)
9/28(木) 4:00
https://news.yahoo.co.jp/byline/yamaguchikazuomi/20170928-00076287/
政治は一寸先が闇と言われるが、本当に凄いことになってきた。
民進党の前原誠司代表が党の解散を決意したという情報が入ってきたのは26日の午後だった。半信半疑で取材を進めると、確度が高いことがわかってきた。新聞・テレビの報道では、「統一名簿をつくる方向」で止まっていた。だが、民進党の「解党」はすでに決まっていたのだ。意向は27日までに党執行部にも伝えられた。異論も噴出したが、最終的に衆議院解散後の今日(28日)午後に行われる両院議員総会で民進党の解党が決まり、小池百合子都知事が立ち上げた「希望の党」へ合流する。夕方には会見もセットされているという。党の存在は残すとか、分党に留まるといったテクニカルな話はいろいろあるが、大筋でもうこの流れは止まらない。
==“大野党連合”誕生でパニックに陥る自民党==
小池新党はすでに日本維新の会との選挙協力を始めている。一方、民進党は自由党との合流も視野に入れ、社民党との連携も模索していた。小池新党と民進党、この二つが事実上合流するということは、すなわち非自民の“大野党連合”が実現するということである。政権交代の可能性が、これで一気に現実味を帯びてくる。菅直人元首相もブログでこう書いている。〈野党第一党の民進党と人気絶大の小池新党が実質的に合流すれば、一挙に自民党に代わる政権交代も夢ではありません〉。毎日新聞の緊急世論調査によると、衆院選での投票先は自民党29%に対して希望の党18%、民進党8%だった。二つが合流するだけで自民党に拮抗する。これに自由、社民、維新が乗れば逆転は間違いない。ハシゴを外されたかっこうの共産党は表向きこの“大野党連合”に批判的だが、地方レベルではすでに民進党との選挙協力が進んでいるところもあり、うまく調整できれば多くの選挙区で「自民対野党=1対1」の関係ができそうだ。
こうした事態に自民党内はパニックに陥っている。安倍晋三首相に対する不満も爆発寸前だという。なぜなら、安倍政権の延命だけが目的の選挙だとみんなが分かっているからだ。それでも勝てればまだ許せる。しかし、ここまで包囲網ができてしまうと、自民党の議席が激減するのは確実だ。「今なら勝てる」と踏んだ安倍晋三首相の浅薄さがこうした事態を招いたわけだ。
==「消費税増税&原発継続」vs.「消費税凍結&原発ゼロ」の選択に==
役者としては小池知事の方が安倍首相より2枚も3枚も上だった。安倍氏の解散発表会見と同じ日に小池氏は「希望の党」の党名を発表し、新代表に就くことを宣言した。同時に、安倍氏による“大義なき解散”を痛烈に批判した。都議会議員選挙の時と同じ「自民党vs.小池新党」の構図をつくるためだ。案の定、翌日以降、ニュースの主役は安倍氏でなく小池氏になった。間髪を置かず、かつての上司、小泉純一郎元首相との“密談”をさりげなくリークし、小泉氏との連携も匂わせた。安倍氏が「国難突破」などと訳のわからないことを言っているのに対して、小池氏は「消費税凍結」と「原発ゼロ」を明確に掲げた。「消費税増税&原発継続」の自民党vs.「消費税凍結&原発ゼロ」の小池新党というアジェンダ設定までしてしまった。このパフォーマンス巧者ぶりは、安倍首相とは比較にならない。
小池氏が、国政進出の機会を虎視眈々と狙っていたのは明らかだ。「希望の党」という党名も今年2月に商標登録の出願をして、9月に登録が完了している。27日の結党記者会見にはプロモーションビデオまで用意されていた。おそらく、東京都知事選に出馬した時点から構想は練られていたと見るべきだろう。いくつかの痕跡がある。「小池百合子」という女王蜂の周りには複数の働き蜂がいて、女王は仕事の内容によって働き蜂を使い分けている。衆議院議員の若狭勝氏や細野豪志氏も働き蜂に過ぎなかった。新党結成の実務については、過去に「みんなの党」を立ち上げた経験がある参議院議員の渡辺喜美氏が指南している。みんなの党時代に事務局を支えた人材が小池新党に集結しているという情報もある。渡辺氏はまた、都知事選では小池氏に選挙カーを貸し出している。かなり早い段階から二人の連携は進んでいたというわけだ。
==“大野党連合”を実現させた影の仕掛け人はやはりあの人?==
小池氏は常に風を読みながら、その時々で戦略をアップデートしてきたようだ。具体的な準備に入ったのは、やはり都議選に圧勝してからだったという。その中で忘れてはいけないのが自由党の小沢一郎代表の役割である。小池氏は1994年に小沢氏が新進党を立ち上げた時に側近として活躍した。その後、袂を分かったが、都知事選出馬に際しては小池氏の方から小沢氏に“復縁”の電話を入れている。小沢氏が都知事選で密かに小池氏を応援していたという情報もある。7月の都議選での都民ファーストの圧勝に目を細めていたともいわれている。
その小池氏と小沢氏が、実はこの9月下旬に都内某所で会談をしている。前原氏も一緒だったようだ。「野党の結集」は小沢氏の年来の主張だったことは周知の事実だ。そのために4年前からそれまであまり交流のなかった前原氏と気脈を通じ、代表候補として育ててきた。その前原氏が民進党の新代表に選ばれ、民進党と自由党が合流するという流れができた。今回は、さらに踏み込んで解党へと進んだわけだ。政権交代がより具体化したため、近く小沢氏と小池氏の再会談がセットされるという情報もある。小沢氏の動きは今後も目が離せない。いずれにせよ、“大野党連合”の要が若狭氏や細野氏でなかったことはテークノートしておくべきだろう。
そうなると次のサプライズは小池氏自身の出馬である。
結論を言うと、小池氏はすでにその意向を固めている。都庁関係者によると、公務を相次いでキャンセルし、出馬表明の時期を探っているという。いまのところ来月5日の都議会閉会日が最有力だ。すでに後継の都知事候補の打診も始めていて、自民党の小泉進次郎氏に声をかけたが「国政に専念したい」と固辞されたという情報があるほか、過去の都知事候補の名前も浮上している。総選挙で圧勝すれば、小池氏の首班指名は確実だ。こんなチャンスを逃すはずはない。知事辞任→衆院選出馬の可能性はかなり高いとみていいだろう。
その場合、選挙区はどうなるのか? いまのところ自民党の石原伸晃氏が議席を持つ東京8区が有力視されているが、小池氏が本気で首相の座を狙うつもりなら自ら安倍首相の“刺客”となる山口4区ではないかという声がしきりだ。確かに現職の首相に勝って首班指名を受けるというのは美しい。いかにも小池氏らしい話ではある。もしそんなことになったら、現職首相が落選するという日本の憲政史に残る前代未聞の選挙になるが、さてどうなるか。10月10日までにはすべてがはっきりするだろう。
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