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米国の反対で高校生大使の核廃絶演説を見送った外務省
http://kenpo9.com/archives/2216
2017-08-28 天木直人のブログ
高校生の平和大使は、2014年以来毎年8月にジュネーブ軍縮会議で演説し、核廃絶を訴えて来た。
それが今年は突然中止になった。
それは、政府・外務省が7月に核兵器禁止条約が国連で採択された時、日本は交渉に参加せず、条約への署名も拒否したからだ。
そんな日本政府の方針と異なる事を平和大使に演説されては困るからだ。
私はてっきりそう思ってきた。
ところが、どうやらそうではなかったようだ。
8月27日の東京新聞が書いていた。
「日本政府は一部の国から強い懸念の声が上がったとしている」と。
その一部の国とはどの国か。
そう考えて探していたら、8月26日の毎日新聞に次のような記事を見つけた。
「異議を唱えた国を政府は明らかにしていない。被爆国の立場を強調する事に反発する近隣国もあれば、核廃絶をけん制する友好国もある」と。
前者は中国や韓国だろう。
後者は米国に違いない。
それでは、日本はどちらの国に配慮したのか。
安倍首相が中国や韓国に配慮することはあり得ない。
なにしろ歴史認識であれほど反発を受けても、安倍政権は強引に自らの考えを押し通しているからだ。
その一方で、安倍首相はこれまでのどの政権よりも対米従属を強めている。
「核廃絶をけん制する友好国」とは米国の事に違いない。
安倍首相と外務官僚は、米国の反対で高校生大使の平和スピーチを取りやめたのだ。
河野外相の初仕事が対米配慮で高校生平和大使の演説取りやめであったとしたら、これ一つとっても、河野外相は外相失格である(了)
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