2017年8月7日(月) 主張 オスプレイ墜落 沖縄から欠陥機%P去直ちに 沖縄県の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に所属する垂直離着陸機MV22オスプレイがまた墜落しました。事故はオーストラリア東部沖で発生し、乗員3人が行方不明になっています。普天間基地所属のオスプレイは昨年12月、沖縄県名護市沿岸に墜落したばかりです。“欠陥機”と呼ばれてきた同機は、沖縄を拠点に日本各地に飛来しており、墜落など重大事故の危険に県民、国民がさらされていることを改めて示しています。直ちに沖縄から米本国へ撤去すべきです。 全国に広がる事故の危険 普天間基地所属のオスプレイは2012年から13年にかけ、県民の圧倒的多数の反対世論を無視し、24機の配備が強行されました。それから5年足らずのうちに、すでに2機が墜落事故で失われるという異常な事態です。 今回のオーストラリア東部沖での墜落事故の詳細は不明です。昨年12月、夜間に空中給油訓練を行っていたオスプレイが名護市安部の浅瀬に墜落した事故も、原則6カ月以内となっている米軍調査報告書の日本側への提出はいまだなく、詳しい原因は明らかにされていません。 米軍は、昨年12月の事故発生からわずか6日後に「機体の安全には問題ない」として飛行再開を強行し、県民の不安などまったく眼中にない態度をあらわにしました。その後も、墜落事故などなかったかのように、空中給油訓練や夜間訓練を再び始め、民間地近くでの危険な物資つり下げ訓練も行っています。6月には米海兵隊伊江島補助飛行場(沖縄県伊江村)と奄美空港(鹿児島県)で相次いで緊急着陸する事故も起こしました。そして、今回の墜落です。 オスプレイの事故の危険や騒音被害は、沖縄だけでなく全国各地に大きく広がろうとしています。 普天間基地所属のオスプレイはすでに、米空軍横田基地(東京都)、米海軍厚木基地(神奈川県)、米海兵隊キャンプ富士(静岡県)、同岩国基地(山口県)などに飛来し、訓練を繰り返しています。 米海兵隊と陸上自衛隊が本土の陸自演習場で実施する共同訓練などにも参加してきました。今月10日から28日まで北海道の陸自演習場で行う共同訓練にもオスプレイ6機が参加し、夜間訓練を行うことも公表されていました。共同訓練を前にして、米空軍三沢基地(青森県)にも飛来しています。 加えて、安倍政権が陸自への導入を決めたオスプレイの佐賀空港(佐賀県)配備計画や、陸自木更津駐屯地(千葉県)でのオスプレイの整備拠点設置も重大です。今回の墜落事故は文字通り、日本各地の住民の命と安全に関わる大問題です。 県民大会の大きな成功を 安倍政権は今回の事故を受け、米軍に情報提供や飛行自粛を申し入れたものの、抗議の意思は表明しませんでした。沖縄県民はじめ全国各地の住民の懸念を顧みない米軍追従の態度は許されません。 沖縄では12日、普天間基地に代わる名護市辺野古での新基地建設の断念を求める県民大会が那覇市内で開かれます。県民大会を大きく成功させ、沖縄と全国で、新基地建設工事の中止、普天間基地の無条件返還とともに、オスプレイの飛行停止、撤去を求めるたたかいを広げることが急務です。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-08-07/2017080701_05_1.html 2017年8月7日(月) オスプレイ 豪沖墜落 普天間基地所属機で2件目 3人不明 捜索打ち切り http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-08-07/2017080701_04_1.jpg オーストラリア東部クイーンズランド州・ロックハンプトン沖合のショールウォーター・ベイ訓練区域で5日午後4時(日本時間同日午後3時)ごろ、米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のMV22オスプレイ1機が墜落しました。 在沖縄米海兵隊司令部によれば、乗組員23人が救助されたものの、3人が行方不明になり、6日午前3時(同2時)に捜索を打ち切りました。米海兵隊はすでに行方不明者の近親者に通知。死亡が認定され、氏名が公表される見通しです。米軍は豪州軍とともに機体回収・引き揚げ作業に移行しましたが、完了には数カ月かかる見通しです。事故原因は「調査中」としています。 沖縄所属のオスプレイの事故は昨年12月、名護市安部の浅瀬に墜落して以来2件目。日米両政府は「不時着水」だとしてただちに飛行再開を強行しましたが、相次ぐ墜落で、オスプレイ撤去を求める声はいっそう高まることになります。同機は開発段階から重大事故が相次ぎ、乗組員40人以上が死亡していますが、死亡が認定されれば普天間所属機で初めてとなります。 墜落したオスプレイは普天間基地の第265海兵中型ティルトローター飛行隊所属。在沖縄海兵隊の主力である第31海兵遠征隊(31MEU)の一員として、7月下旬まで行われていた米豪共同演習タリスマン・セーバーに参加した後、訓練を継続していました。在沖縄海兵隊によれば、事故機は米海軍佐世保基地(長崎県佐世保市)所属の強襲揚陸艦ボノム・リシャールの甲板を離陸し、海上を飛行していました。 米海兵隊は現時点で「事故」としていますが、米軍準機関紙「星条旗」電子版は「墜落」と報じています。 (関連記事) http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-08-07/2017080701_04_1.html 2017年8月7日(月) 日本から撤去しかない 欠陥機 オスプレイ墜落 飛行停止 全土で直ちに http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-08-07/2017080714_01_1.jpg (写真)米豪共同演習タリスマン・セーバーで訓練を行う普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のMV22オスプレイ=7月18日、オーストラリア・クイーンズランド州のショールウォーター・ベイ訓練場(米海兵隊ウェブサイトから) 「オスプレイは墜落の危険性が高いといわれており、『やっぱりか』という思いだ。遺憾千万だ」。5日夜、在沖縄米軍のトップ・ニコルソン四軍調整官(第3海兵遠征軍司令官)から普天間基地所属のオスプレイ事故について報告を受けた沖縄県の富川盛武副知事は強く憤りました。 事故が相次ぐ オスプレイは開発段階から重大事故が相次いでおり、沖縄県では超党派で配備撤回を求めていました。しかし、日米両政府は2012年10月、普天間への配備を強行。その後、「沖縄の負担軽減」を口実に日本全土で飛行を繰り返してきました。 昨年12月13日夜、沖縄県名護市安部の民家からわずか800メートル先の浅瀬でオスプレイが墜落し、県民の怒りは頂点に達しました。 ところが日米両政府は墜落ではなく「不時着水」だと断定。ニコルソン司令官は「操縦士は民家を避けて飛行した。勲章を与えるべきだ」と言い放ち、事故からわずか6日後に飛行を再開しました。事故原因となった空中給油も今年1月5日に再開が宣言されました。 しかも、日米合同委員会合意では原則として、米軍機の事故から6カ月後に調査報告書を提出することになっていますが、米側はいまだに提出していません。日本政府はその間、事故原因の真剣な究明も求めず、飛行を野放しにしてきました。その矢先に起きたのが、今回のオーストラリア沖での事故です。 離陸後に発生 今回の事故は強襲揚陸艦ボノム・リシャールから離陸後に発生しました。海兵隊が地球規模の“殴り込み”部隊としての能力を維持していく上で、強襲揚陸艦からの離着陸訓練は死活的です。米軍伊江島補助飛行場(沖縄県伊江村)では強襲揚陸艦の模擬甲板(LHDデッキ)の増強が狙われており、離着陸訓練が拡大する危険があります。今回と同様の事故が国内で起きない保証は全くありません。 日米両政府は少なくとも、昨年12月と今回の事故の原因が究明されるまで、日本国内でのオスプレイ飛行をただちに停止すべきです。今月10日から北海道で行われる日米共同演習にオスプレイ6機が参加する計画ですが、中止以外に選択肢はありません。 その上で、欠陥機オスプレイは日本から撤去すべきです。 (竹下岳) http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-08-07/2017080714_01_1b.jpg http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-08-07/2017080714_01_1.html 2017年8月7日(月) 「オスプレイ帰れ」 矢臼別盆おどり 全国から420人 北海道 「沖縄のたたかいに呼応し、北からの安保闘争を」と矢臼別(やうすべつ)平和盆おどり総実行委員会は5日夜、第53回矢臼別平和盆おどりを陸上自衛隊矢臼別演習場の中にある北海道別海町の川瀬牧場で開き、全国各地から420人が参加しました。 開会集会前に雨が上がった会場。「戦争法は絶対廃止」のちょうちん、「オスプレイ帰れ」のうちわを持ち、各団体が工夫を凝らして、子どもから高齢者までが一緒に平和を願って踊りました。 毎年組合の仲間と参加しているという保育士の女性(25)は「子どもと未来のためには平和でこそ。子どものよりよい保育の改善も大切です」といいます。 矢臼別に住む浦舟三郎さん、今年から矢臼別に居住することにした彫刻家の二部黎(にべ・れい)さん、詩人の倉田あみさんがあいさつ。日本共産党の畠山和也衆院議員が連帯あいさつしました。 帰途に就いた6日、バスを借り切り参加した石狩地域実行委員会では、在沖縄米軍のオスプレイがオーストラリア沿岸で墜落したと車内で報告、怒りの声が上がりました。 奥村勝実実行委員長は「オスプレイが大変危険だということが明らかになった。飛行訓練中止へ反対の声を広げていく」と話しました。 http://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2017-08-07/2017080714_02_1.html
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