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2017年07月29日 「ジャーナリスト同盟」通信
<「腹心の友」は嘘>
刎頸の交わりとか刎頸の友というと、まず今日、考えられない友人関係であろう。友人のためなら、首をはねられてもいいという深い、深い関係である。水魚の交わりも、これに準じる。安倍は、政商である加計孝太郎を「腹心の友」と呼んでいる。これは本当ではない。深く信頼する部下との意である。事実であれば、加計は雲隠れしないで、この際、安倍のために、身を引くと決断するところである。それ以前に、安倍に迷惑をかけるので、今回の獣医学部申請は降りる、と言わねばならない。相手の立場に配慮する度量が、腹心の友である。安倍の側も「今私は首相なので、しばらく待てよ」が信頼する部下への忠告である。
<内外政厳しい中で国政を壟断する加計事件>
森友事件は、事件が露見するやいなや、安倍夫妻はそれまでの友情を放棄、真っ向から斬り捨てた。これに森友の籠池は対抗して、事件の全容が発覚して、安倍夫妻自ら墓穴を掘ってしまった。大阪地検が捜査を開始したが、仮に安倍夫妻からの事情聴取をしないで事件処理をすると、新たな事件へと発展する。
安倍と加計は、国家主義や軍国主義という、戦前の価値観などで意見が一致している「気が合う親しい友」なのであろう。莫逆の友である。極右・日本会議に参加する同志的関係かもしれない。
そこでは、お互い利用しあう仲だ。安倍のいう加計スポンサーは、金を提供してくれる、対して加計のために権力利用で便宜を図る。よくある増収賄の関係に発展する。
経済も外交も行き詰まりを見せている。アベノミクスのいかさまも露見している。東京五輪の利権ビジネスによる材料費の高騰と、その後の大不況下の後始末、原発廃炉問題、核のゴミ問題と気の遠くなる難題が目の前に横たわっている。
問題の多いトランプにも馬鹿にされている安倍外交に成果なし。隣国の信頼を喪失した安倍外交は、はっきり言わせてもらうと、四面楚歌の状況にある。それでいて、森友・加計とレイプ犯放免事件で、国会が空転している。
<「心友不在の永田町」と中川一郎自殺直前のうめき声>
筆者は、自殺?寸前の中川一郎と、彼の事務所のある十全ビルで、二人きりで懇談したことを思い出した。自民党総裁選に敗北、意気消沈としていた。
敗者に石原慎太郎らも姿をくらまし、中川を慰める友人はいなかった。期待した福田派の支援は、やはりなかった。同派は安倍晋太郎を擁立、そこへと集中、福田赳夫も「腹心の部下」のはずの中川支援に手が回らなかった。
がっくりと肩を落とす中川は「政界には政友ばかり、心友は一人もいない」と口走った。敗軍の将に味方のはずの仲間も逃げ出していた、まさに孤立無援の中川一郎そのものである。家庭も壊れていた。一部に他殺説もあるが、絶望下の自殺だと思う。
むろん、安倍と加計は心友ではない。
<「真の友人」と肖向前・元駐日友好協会会長>
友人という言葉を聞いたのは、1972年の日中国交正常化時に来日、それを東京において周恩来外交の先兵となって奔走した肖向前さんである。
拙著「中国の大警告」(データ―ハウス)が中国語に翻訳され、100冊盧溝橋の抗日戦争記念館に贈呈した。この本は当時、国家副主席だった胡錦濤さんも感激したらしく、小渕恵三の自民党訪中団に対して「この本を読めば中国人の思いを理解することが出来ます。ぜひ読んでください」と訴えた。
天安門事件以来、メディアは中国にソッポを向いていたころ、中国人の様々な人たちの声を整理したものだったが、これに一番感動した人物が肖向前さんだった。彼は必死で筆者の所在を探し求め、ようやく赤坂のプリンスホテルで会見することが出来た。
出会いがしらの肖さんの言葉が「あなたは中国の真の友人です」だった。日中友好がアジアの平和と安定の基礎という宇都宮徳馬・大平正芳・藤山愛一郎・田中角栄ら、親中派の主張を、言論人として実践してきた、ただそれだけのことだったが、それでも「中国の真の友人」という言葉はうれしかった。
ちなみに、本ブログ名「ジャーナリスト同盟」は、そのころの日中友好派記者が結成したものである。本物の友好派記者の集まりだった。この日中友好に抵抗したグループ「青嵐会」メンバーが安倍の後見人・森喜朗や石原慎太郎らだった。中川一郎がその大将だった。台湾派である。
<相手への思いやり・配慮が真の友人>
友人を、中国語では朋友という。知り合いという程度の軽い意味だ。
実際は、もっと深い意味がある。相手に対する思いやり・配慮である。右翼にこれがない。欠けている。持論を押し付ける。そうして特定秘密保護法・戦争法・共謀罪が強行された。これこそが国家主義である。思いやりがない。国民への配慮がない。
私事をさしはさむと、昨年、北京で悲痛をなめた。わかりやすく言うと、不動産詐欺である。当時の資材をはたいてしまったのだが、よく調べると、詐欺まがいであることが分かり、急ぎ解約しようとした。
わが友人は、学者・文化人である。力などない。しかし、生活が懸かっている。あきらめることが出来ない。元日本大使館で活躍した御仁が一肌脱いでくれた。結局のところ、中日友好協会に駆け込むしかなかった。
結果は無残なものだった。そこに肖向前さんのような人物はいなかった。玄関払いである。
冷静になってみれば、これは仕方ないものだった。肖向前さんはもういない。生きていれば助けてくれたろうが、後輩に肖向前さんのような友人はいなかったのだ。「真の友人」「心友」はいないのだ。中川一郎は総裁選を戦ってみて、それに気づいた。筆者は詐欺に遭って、初めて思い知らされた。
<複雑な人間関係>
よく妻から「あなたは他人に利用されている」と言われてきた。確かにそうだ。その点で、宇都宮さんもそうだった。ナベツネにとことん利用された。
しかし、他人を利用する人間よりも、利用される人間の方が少しマシではないか、と開き直ることにしている。昨日、公安と関係していると思われている出版社社長から、10年ぶりに電話が入った。したたかに生きているのに驚いた。
安倍と昭惠の関係も微妙である。安倍と稲田朋美の関係も、第三者には計り知れない。男女の仲は複雑微妙である。相思相愛とはよく言ったものである。実際にわが身を振り返ると、胸を張れない。ほとんどがそうである。見せかけの家庭ばかりだ。
腹心の友も、相手に利用されるだけ、それが安倍と加計なのか。その裏で、二人はともに金目当て・権力目当てなのだろう。醜悪である。
まもなく内閣と党人事が始まる。し烈な闘争が始まる。安倍と麻生、安倍と菅、麻生と菅、背後で青木幹雄や古賀誠らOBも蠢いている。死に体人事権の行方が注目される。そこに政友は存在しても、心友はいない。
2017年7月29日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
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