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小池与党に対抗 「二元代表制」強調する人々のご都合主義 ここがおかしい 小林節が斬る!
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/208993
2017年7月7日 小林節 慶応大名誉教授 日刊ゲンダイ 文字お越し
小林節氏(C)日刊ゲンダイ
わが国の地方自治制度は、いわゆる「二元代表制」である。つまり、首長(知事、市区町村長)と議会がともに住民から直接選挙されており、両者は対等な民主的正統性を有している。
これが最近は、圧倒的な得票率と支持率という高度の民主的正統性に支えられた小池都知事に対抗する勢力が、「議会多数派を無視するな」(というよりもむしろ「なめるな」)と主張するときに強調されるようになっていた。さらに今回、小池知事(党首)のリーダーシップで圧倒的多数の知事与党が都議会で形成されたら、また「二元代表制」が強調され始めた。いわく、「小池知事に逆らえない与党が支配する都議会では二元代表制が機能し得ないのではないか?」。
しかし、この主張は、何か「ご都合主義」的でうさんくさい。
まず、確かに都政は、知事と議会がともに都民から直接選出され、いずれにも民主的正統性がある。しかし、両者の役割分担は明白である。つまり、知事には政策の提案権と執行権(そのための人事権も)がある。それに対して議会は、知事が政策を実現するために不可欠な条例と予算を審議・決定(拒否)する権限があり、その審議の際に、知事以下の執行部門の政治責任を追及する権限もある。にもかかわらず、歴史的には、この二元制を誤用・悪用し、知事を傀儡化して都政を半ば「一元的に」仕切って堕落していたのがこれまでの自民党であった。
そこを批判して「二元制」を回復したのが小池知事の登場であった。そして、それに抵抗して不当な覇権を取り戻そうと自民党が主張したのが「二元制」というお題目である。さらに、今回の巨大な都議会小池与党の出現に対して「二元制」の危機だと主張しているのも自民党である。
二元制において大切なことはただ一つ、知事と議会が牽制し合う関係が都民に見える透明性を確保していることである。かつての自民党と知事の利権談合が疑われた裏取引のようなことが行われない限り、本来は「一つ」である民意を実現するための知事と議会のオープンな協力関係は何もやましいことではない。
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