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追及逃れの浅ましさ 安倍首相に「狂暴罪」を適用すべきだ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/207936
2017年6月23日 日本経済一歩先の真相 日刊ゲンダイ
共謀罪は強行採決された(C)日刊ゲンダイ
あらゆるメディアの世論調査で支持率は軒並み急落。2ケタ台のダウンも目立つ。安倍首相も世間からの風当たりの強さを感じたのだろう。国会閉会にあたっての記者会見では珍しく低姿勢をアピールしたものの、やはり「反省」の言葉は口先だけ。国会の混乱は「野党のせいだ」と言わんばかりだった。
「政策とは関係のない議論ばかりに多くの審議時間が割かれた」「建設的議論という言葉からは大きくかけ離れた批判の応酬に終始した」「印象操作のような議論に対して、つい強い口調で反論してしまう」
会見の口ぶりからも「ボクは悪くない」との思いがにじむのだが、建設的議論に至らなかった原因は、完全に首相の側に落ち度がある。いわゆる「もり」と「かけ」の両疑惑の説明責任から逃げまくったせいだ。
両疑惑とも、やましいことがなければ、首相は野党の質問に真正面から答え、キチンと説明すればいい。ところが、長広舌で時間を空費し、質問の途中で「いい加減なこと言うな」とヤジを飛ばせば野党の反発を招くのは当たり前だ。
おまけに民進議員の追及後には「くだらない質問」と捨てゼリフまで吐く始末。逃げ続けるから、国民世論の疑念はますます募り、野党の質問攻めにあう。それでも説明できないし、したくない。そんな首相の振る舞いが国会審議を混乱させ、支持率の急落につながったのだ。まさに自業自得の「自爆」である。
あまつさえ、審議が十分に尽くされていない状態で、「中間報告」なる奇策まで用いて、共謀罪法案を強行採決。強引に仕上げてしまったのだ。まことに異例中の異例の法案成立のプロセスはどう考えたって、野党の追及逃れ。手荒な手口で、国会の幕を暴力的に下ろし、「もり」と「かけ」の両疑惑にフタをかぶせようとする狙いはミエミエだ。
どの世論調査でも、加計学園疑惑への首相の説明に「納得できない」という答えが、7割近くに達している。これはむろん、首相が長年の“腹心の友”に行政をゆがめてまで、えこひいきしたという疑いが、一向に晴れないためだ。野党の追及を真摯に受け止めない首相のあきれた態度を見るにつれ、多くの国民が「よっぽど、やましいことがあるに違いない」と感じ取っている証拠でもある。身から出たサビで支持率が急落してもなお、これまで通り、安倍首相が説明責任から逃げ続けるのなら、もはや総理のイスに座り続ける資格はない。「もり」と「かけ」の幕を引く前に、自分の政治生命の幕引きを急いだ方がいい。
安倍首相は共謀罪ならぬ、「狂暴罪」に問われるべきである。
高橋乗宣 エコノミスト
1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。
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― 社会問題を考える会 (@arai27) 2017年6月23日
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