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2017/06/22 06:00
<学校法人「加計(かけ)学園」の獣医学部新設を巡り、萩生田光一官房副長官が早期開学を文部科学省に迫ったとする同省の文書について、菅義偉官房長官や文科省幹部は「個人のメモ」と述べ、行政文書とは位置づけていない。だが、複数の専門家は「保存や公開の対象の行政文書にあたる」と述べ、政府の姿勢を批判している。
文科省の義本博司総括審議官は20日、「10/21萩生田副長官ご発言概要」と題した文書について「行政文書ではない個人のメモが(専門教育課のパソコンの)共有フォルダーに入っていた」と釈明した。これを受け、菅氏は21日午前の記者会見で「作成した本人(専門教育課課長補佐)の意識としては個人のメモということで、行政文書のつもりではなかったと聞いている」と説明。同日午後には「行政文書かどうかについて、私からは言及していない」とも述べ、文科省に判断を委ねる姿勢をにじませた。
行政文書は公文書管理法や情報公開法で(1)省庁の職員が職務上作成・取得した(2)組織的に用いる(3)省庁が保有している−−の3条件を満たすものと定義。今回発覚した文書について、早川和宏・東洋大教授(行政法)は「職場のパソコンで作成しており、職務上作成・取得したものだ。メールで送受信し、複数の人間がやりとりしたなら組織で使っている。行政文書にあたるとしか言いようがない」と断じた。更に「公文書管理法は役所の文書は国民共有の知的資源とする。意識改革が十分でない」と政府の対応に疑問を呈した。
野村武司・東京経済大教授(行政法)は、情報公開の対象になる文書について「かつては正式な手続きによって決裁された『決裁供覧文書』とする自治体が多かった。それでは対象文書の範囲が狭いと批判され、職員が職務上作成・取得し、組織的に用いる『組織供用文書』へと変わった」と解説。「個人的なメモでも隣の職員に見せれば組織的に供用したこととなり、行政文書に当たる」と明言する自治体もあるといい、「自治体を指導する立場の国がその場しのぎの勝手な解釈をすれば、積み上げてきたものを台無しにする恐れがある」と指摘する>(以上「毎日新聞」より引用)
松野文科大臣が記者に対して「個人的なメモで真偽のほどは定かでない。萩生田官房副長官に謝罪した」と述べた。それにより安倍政権の官僚たちは国会閉会後に発見された文書を問題化しないとした。
しかし、そうはいかない。(1)省庁の職員が職務上作成・取得した(2)組織的に用いる(3)省庁が保有している−−の3条件を満たすものは公文書とされている。萩生田氏と文科省幹部が会談した内容を文書化して文科省内で共有していたのはまさしく上記三要件を満たしている。
公文書を個人的なメモと言い換えるなどは口先政治家の集まりの安倍友内閣の閣僚たちなら朝飯前だろう。そのサル芝居に文科副大臣の義家氏まで加わるとはタチの悪い安倍友たちならではの適役だ。
しかし寿司友のマスメディアは誤魔化せても、世間は誤魔化せない。公文書の専門家たちも声を上げている。メモを書いた女性文科職員に責任をかぶせて安倍友政治家たちが逃げようとは飛んでもない料簡だ。
これほど悪辣な連中を放置してはならない。安倍氏は閉会直後に総理会見を開いて「加計学園などに関して丁寧に説明する」と行ったのだから、丁寧に説明する代わりに閉会中審査の特別委員会を開催して、関係者たちを証人喚問してはどうだろうか。
そうしたことをするつもりもなく「丁寧に説明する」と口先だけでいったのならいつものことだが、許されることではない。解釈改憲で憲法を無視すして恥じない連中だから公文書の三要件(1)省庁の職員が職務上作成・取得した(2)組織的に用いる(3)省庁が保有している−−を無視しても屁とも思わないのだろう。
それが官邸の常識なら、間違った常識を正すためにも彼らを証人喚問の場に引きずり出すしかない。最終的には非常識な連中は落選して、常識がいかなるものか一般国民に一人として社会体験を積んでいただくしかない。
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