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安倍首相への忖度に奔走して終わった天皇退位有識者会議
http://kenpo9.com/archives/1318
2017-04-22 天木直人のブログ
天皇退位に関する有識者会議が4月21日、最終報告書を安倍首相に提出してその作業を終えた。
きょうの各紙は一斉にその事を大きく報じているが、それを読んでも一般国民は何もわからないだろう。
あまりにも多くの事が書かれているからだ。
しかし、惑わされてはいけない。
この報告書の言わんとすることは二つだけだ。
すなわちひとつは、天皇は退位すればすべての公務を新しい天皇に任せるということ(二重権威回避)であり、二つは、退位は特例法に基づく一代限りのもの(皇室典範改正は行わない)というものだ。
これはまさしく天皇があのお言葉で訴えた事に見事に反することだ。
象徴天皇のとしての重要な公務とは、単に国事行為にとどまらず、憲法9条の精神をその行動で示す事であるという訴えは、憲法9条を否定しようとする安倍首相にとってこれ以上ない不都合なものである。
そして、天皇陛下の要望通り天皇制の変更を正面から行おうとすれば皇室典範の改正が筋である。
しかし、それを本気で行おうものなら、自らの基盤である保守からも疑義が呈せられ、まとめるまでに年数がかかる。
そんなことにかかわっていたら、改憲どころか、自分の政権でやりたいことは何もできなくなる。
だから一代限りの特例法であっさり片づけたかった。
そういう安倍首相の思惑を見事に忖度して作られたのがこの報告書なのだ。
ご丁寧に、いまや安倍首相の御用聞きのようになった宮内庁が動き出した。
報告書案の実施を万全に行うために宮内庁の組織改編が必要だと(4月22日産経)
官邸に逆らうような宮内庁ではあってはならないと言わんばかりだ。
さぞかし天皇陛下は無念だろう。
そんな天皇陛下の気持ちを代弁する勇気ある者が、ご学友の明石元紹氏とと、「生前退位をめぐる安倍首相の策謀 (宝島社新書)」を書いた東京新聞の五味洋治編集委員だけとは悲しい。
今上天皇が退位される前に何としてでも新党憲法9条を誕生させて、彼ら二人の後に続きたい(了)
◇
天皇退位報告書 国民の総意に基づいて
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017042202000143.html
2017年4月22日 東京新聞社説
退位した天皇陛下は「上皇」−。有識者会議の最終報告書がまとまった。前提は一代限りの特例法で行うことだ。皇族の減少対策や女性宮家創設など根本問題は残る。もっと深い議論が必要だ。
報告書は退位後の称号や活動の在り方などをまとめたものだ。陛下は昨年八月に高齢に伴う象徴天皇として公務に対する不安を述べられた。それを契機に政府は有識者会議を設けた。退位については皇室典範を改正する方法もあったが、早々と「一代限りの特例法」での議論が進んだ。最初から結論ありきかと思わせた。
一方、陛下が訴えられた退位は決して「一代限り」の問題ではありえない。高齢化は皇族内でも進み、誰でも国事行為のみならず、「象徴としての公的行為」がままならなくなる事態は起こりうる。だから、未来にも通じる天皇の退位のルールをつくることが最も求められていたのではなかったろうか。恒久制度化である。国民の中にもそう望む声は少なくない。
だが、恒久制度化についてはほとんど顧みられることなく、特例法ばかり論じられた。五月の連休明けに退位特例法案が提出される予定になっている。
この点について衆参の正副議長見解では「将来の天皇の退位の先例となり得る」と示していた。制度化につながるものだったが、与党が示した法案骨子ではばっさり削られていた。
憲法一条は象徴天皇制を定めている。その地位は国民の総意に基づくとしている。大事な条文だ。だから、退位については、もっと明確にすべきであると考える。
有識者会議の報告書では、皇族の減少対策について、国民各層で議論の深まりを期待すると言及するにとどまった。あまりに消極的にすぎないか。
陛下の孫の世代にあたる皇族は四人だけで、そのうち三人は女性である。秋篠宮さまを「皇嗣(こうし)殿下」とするが、その次はもう陛下の孫の世代になる。遠い未来の話なのではない。結論を先延ばしにすればするほど、ややこしく難しくなる問題でもある。
旧民主党政権下で論点整理まで行いながら、政権交代によって、この問題は放置されてしまった。安定的に皇位を継承するにはどうしたらいいか。
女性宮家の創設や男系に限られている皇位継承の在り方についても議論を続けねばならないはずだ。国民の総意のかたちで結論を出したいテーマである。
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