http://www.asyura2.com/17/senkyo223/msg/597.html
Tweet |
やることなすことデタラメばかり 安倍政権の存在理由は?
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202918
2017年4月5日 日刊ゲンダイ 文字お越し
腐敗堕落が次々露呈(C)日刊ゲンダイ
「気がつくと日本国中が森友学園みたいな学校だらけになっているのではないかと想像して、私は怖い」――作家の中島京子さんが毎日新聞(2日付)で懸念していた通りに事態は進んでいる。
安倍政権は本気で日本中を「森友学園化」するつもりらしい。先月末「教育勅語を教材として使用することを否定しない」と閣議決定し、さらに4日、菅官房長官は教育勅語を「道徳教育」の教材として使うことを認めたのである。すべての児童が学ぶ道徳の時間を利用して、子どもたちに教育勅語を叩き込むつもりなのだろう。
まさに判断力のない園児に教育勅語を素読させていた森友学園と同じことをやろうとしている。12歳の時に敗戦を迎えた筑波大名誉教授の小林弥六氏が言う。
「多くの国民は、森友学園の園児が〈教育勅語〉を諳んじ、運動会で『日本を悪者として扱っている中国、韓国が心改め……』と宣誓する姿を見て驚愕したはずです。よくも安倍政権はこのタイミングで教育勅語を教材として使用することを認めたものです。教育勅語を復活させる確信犯なのは間違いありません。稲田防衛相は『教育勅語の核は取り戻すべきだ』と答弁していますが、本気でそう思っているならどうかしています。教育勅語の核は『一旦緩急あれば義勇公に奉じ、以て天壌無窮の皇運を扶翼すべし』(危急の大事が起こったら、一身を捧げて皇室国家のために尽くせ)の一文ですよ。日本国憲法が掲げる国民主権や基本的人権と真っ向から対立する。だから戦後、文部次官通牒で素読を禁じ、それだけでは不十分だと衆参が排除、失効を決議している。親孝行や家族愛を説いていることを理由に、安倍首相は『大変すばらしい理念が書いてある』と絶賛していますが、一部を肯定することで、全体を肯定するのは歴史修正主義者のヤリ口そのものです」
■明治天皇も改定しようとした偏ったシロモノ
そもそも教育勅語は、1890年に明治天皇が臣民に与えたものだが、あまりに偏った内容のため、その後、明治天皇自身が改定しようとしたシロモノである。
教育勅語が出された4年後、文相に就いた西園寺公望が「文明の進歩に少なからず障害を与える。古く偏った考えを打破し、世界の文明に合わせた教育を進め……」と批判し、西園寺の指摘を受け入れた明治天皇は「新・教育勅語」の草案作りを西園寺に命じたという。ただ、西園寺が病になり実現しなかった。
なのに、安倍政権は、一度葬られた教育勅語を70年ぶりに復活させようというのだから信じられない。
このままでは中島京子さんの懸念通り、森友学園のような学校だらけになるのは必至だ。
「恐らく日本人の8割は、教育勅語を拒否し、違和感を持っているはずです。ただ、内心おかしいと思っても声を上げないのが日本人です。決まったことは受け入れ、声の大きな2割に全体が引きずられてしまう。戦前の日本もそうでした。おかしい、と思いながらドロ沼の戦争に突入してしまった。教育勅語についても、数年後、当たり前のように教育現場で教えられていてもおかしくない。日の丸・君が代も、当初は『強制しない』としていたのに、いつの頃からか強制し、いまでは日本中の学校が当たり前のように国旗を掲げ、国歌を斉唱しています」(小林弥六氏=前出)
道徳の力は想像以上に強い。子どもの頃に植えつけられた価値観は、そう簡単には消えない。教育勅語が道徳の教材として使われはじめたら、5年後、10年後、若者の価値観は大きく変わっているに違いない。
このままでは日本全体が“森友学園化”する(C)日刊ゲンダイ
一枚看板のアベノミクスも破綻 |
一国の総理大臣として一体、安倍首相はなにをやりたいのか。
右傾化だけは熱心に進めているが、肝心の経済や外交は成果ゼロだから話にならない。
政権発足後、50カ国を訪問し、「地球儀を俯瞰する外交だ」などと利いたふうなことを口にしているが、最重要課題に掲げた「拉致問題」は進展のメドさえ立たず、「北方領土」は1ミリも動いていない。対韓外交は、展望もなく駐韓大使を召還したと思ったら、成果のないまま帰任させるという無定見ぶりである。その一方、恥ずかしいほどトランプ大統領に媚びへつらったはいいが、米国は対日貿易に対する厳しい姿勢はまったく変えていない。
どこが「地球儀を俯瞰する外交」なのか。50カ国に足を運び、カネをばらまいただけではないか。
一枚看板である「アベノミクス」も、限界に達しつつある。異次元の金融緩和は当初、2年間の予定だったのに、4年続けてもデフレから脱却できず、まったく先が見えなくなっている。堤防が決壊するように、いずれ異次元緩和が破綻し、国債暴落と金利急騰という最悪のクラッシュを迎えるのは時間の問題である。政治評論家の本澤二郎氏が言う。
「安倍政治の特徴は、コロコロと最重要課題が変わることです。地方創生、女性活躍、1億総活躍……。重要政策が次々に変わるのは、掲げた政策を何ひとつ実現できていない裏返しです。政策が失敗に終わったことを隠すために、新しい重要政策を次々に掲げなくてはならない。もう、拉致問題も北方領土も諦めたのでしょう。最近は口にさえしなくなっています」
■「教育勅語」の先にある「改憲」
結局、安倍首相は、日本最大の右翼組織「日本会議」と一体になって、日本を戦前のような社会に戻そうとしているだけだ。教育勅語の復活も、「日本会議」が強く訴えてきたものである。森友学園の籠池前理事長も「日本会議」の主要メンバーだった。
「安倍首相の最大の目的が、もう一度、日本を戦争がやれる国にすることなのは間違いない。『戦後レジームからの脱却』を唱えている安倍首相は、本気で戦前のような社会を素晴らしいと考えているのだと思う。上意下達、国民が国家の指導者に黙って従うような社会を理想とし、国民が自由勝手に生きることは気に入らないのでしょう。子どもの頃から忠誠心を植えつける〈教育勅語〉の復活の先に、セットで〈改憲〉があるのは間違いない。日本国憲法13条は〈すべての国民は、個人として尊重される〉と、個人の人権を最大限に尊重しています。ところが、自民党の改憲草案は、わざわざ〈個人〉から〈個〉を取り去っている。〈個人〉より〈全体〉、〈国民〉より〈国家〉を重視しているのは間違いありません」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
かつて田中角栄は、「戦争を知っている人間が社会の中核である限り、日本は安全だ。しかし、戦争を知らない人間が中核になった時が問題だ」と警告していた。まさに、その通りになっている。あの時代を知っている政治家が多数を占めていたら、教育勅語の復活など絶対に許さなかったはずだ。
このままでは、多くの国民が違和感を覚えながら「教育勅語」が復活し、日本全体が「森友学園化」しかねない。国民は声を上げないといけない。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK223掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。