http://www.asyura2.com/17/senkyo223/msg/398.html
Tweet |
籠池氏から夫人付き政府職員に宛てた書面。そこに記されているのは?
森友学園問題、「忖度の物証」が持つ"破壊力" 籠池氏から職員に宛てた書面の中身とは?
http://toyokeizai.net/articles/-/165697
2017年03月31日 安積 明子 :ジャーナリスト 東洋経済
「党として精査し、事実関係を調べ、証言と事実と違う点をしっかりと詰めていきたい。さらに国政調査権の発動を視野に、精査を進めたい」
自民党の西村康稔筆頭副幹事長らは3月28日、党本部で緊急記者会見を開き、森友学園問題で3月23日に開かれた籠池泰典理事長の証人喚問について、偽証罪での告発をも辞さない方針を発表した。
■野党は一斉に反発
これについて野党は一斉に反発している。民進党の安住淳代表代行は翌29日の会見で、「この事件に意図的に幕を引くために一方的に告発するのは、実態の解明というよりは口封じになる恐れがある」と批判し、共産党の穀田恵二国対委員長も「一方が『渡した』と言っているんだから、『もらっていない』と言っている方が出てくればいい」と安倍昭恵夫人を皮肉った。
自民党と連立を組む公明党も、「(告発は)予算委員会の権限だ」(大口善徳国対委員長)などと「自民党の先走り」に不快感を示した。そもそも議院証言法は第8条で、証人が虚偽の陳述もしくは出頭拒否あるいは証言拒否をした場合、各議院もしくは委員会または両院の合同審査会が3分の2以上の多数による議決で告発すると規定している。
ただし全会一致を必要とするのが慣例で、国会が単独で告発した前例はない。西村氏らの行為は異例だ。こうしたことから、自民党の一部からも西村氏らの行動について「枝葉末節な話で問題を誤魔化すべきではない」と疑問視する声も出ている。
だが官邸は乗り気だ。3月29日午前の会見で、菅義偉官房長官は「政府として必要な協力を行っていきたい」「確かな証拠のもとに、事実が解明することを期待したい」と偽証罪による籠池氏の告発に意欲を示した。
では「事実」とはいったい何なのか。
23日の籠池氏の証人喚問をきっかけに、昭恵夫人付きの政府職員から籠池氏宛てに送られたファックス(2015年11月17日付け)の存在が明らかになっている。
その内容は、①10年の定期借地権は比較的長期で、50年の定期借地権への変更は無理なこと、②土壌汚染や埋設物の撤去期間でも賃料が発生することは契約書により了承済みで、撤去費用は買受けの際に考慮されること、③撤去工事費用は平成27年度の予算では処置できなかったが、平成28年度の予算措置を行う方向で調整中であることだ。
これらについて政府は、「ゼロ回答で、昭恵夫人が関与したことにならない」「夫人付き職員が個人的にやったこと」との主張を繰り返している。
■籠池氏から夫人付き政府職員に宛てた書面の中身
しかしこのファックスは籠池氏からの問い合わせに対して送られたもので、官邸は昭恵夫人付きの政府職員からのファックスを公開した時、籠池氏からの封筒をも公開した。だがそれに入っていた書面の内容については、「籠池氏本人に確認をとってから公開する」として出し渋っていたのだ。
ところが、共産党の大門実紀史参議院議員がこれを公開した。3月28日の参議院決算委員会で、籠池氏から夫人付き政府職員に宛てた書面(2015年10月26日付け)の内容を紹介したのである。
ちなみに籠池氏の要望のうち主なものは、①土地を買い取りたいが、資金調達の都合で賃借したい。ついては50年の長期の借地権にして経営を安定させたい、②賃料が高いので半額にしてほしい、③工事費が年度内に予算化されていないというものだ。
①については50年の長期賃貸借は実現しなかったものの、土地の買い取りが2016年6月20日に実現しており、②については賃料が半額以下に下がっている。③については年度明け早々の4月6日に支払われている。
「これは満額回答。籠池氏の本当の希望は土地を買い取ることであって、借地期間の延長ではなかった。それが早々に買い取りが実現した。ゴミ処理費用として、8億1900万円も計上されたためだ。賃料も年額2700万円が年額1100万円まで減らされている(不動産鑑定士による最初の提示は年額4200万円)。この優遇措置で明らかに、忖度があったといえる」
こう述べた民進党の玉木雄一郎衆議院議員は、3月29日の衆議院国土交通委員会で「8億円にものぼるゴミ処理費用」の不可思議さを暴いてみせた。籠池氏が瑞穂の國記念小學院の土地を2016年6月に購入できたのは、9億5600万円の土地の代金からゴミ処理費用を差し引いて1億3400万円に大幅値下げされた結果だが、なぜ生活ゴミの撤去に8億1900万円もかけられたのか。
■なぜ生活ゴミを取り除く必要があったのか
玉木氏によると、2015年1月のボーリング調査により小学校用地にはかつて(ゴミが捨てられていた)池沼があったことが判明している。しかし周辺には高層住宅も建っており、建築を制約する可能性が低いとの鑑定が出ている。それなのになぜ、8億1900万円をかけて生活ゴミを取り除く必要があったのか。そういう法的義務はどの法律が規定しているのか。
これについて財務省の中尾睦理財局次長は以下のように述べている。
「法律でいえば民法に規定されていると思うが、埋没物が変質するリスクというものがあって、これは杭を打っていて、仮に杭の中に生活ゴミなどが混じっていると、杭が変質するというものだ。そういうリスクもあったやに承知をしている」
なんと生活ゴミが杭を変質させ、建設に支障をきたすという説明だ。これでは全国にある建築物のほとんどが、危険なものとなってしまいかねないが、果たして政府はこのような陳腐な理論で、「8億1900万円は相当だ」と証明できたと思っているのだろうか。
そもそも森友学園問題の論点は2つに集約される。ひとつは小学校の認可の問題で、もうひとつは8億1900万円のゴミ撤去費用の計上など、昭恵夫人を名誉校長に迎えたことで籠池氏に対して「特別の配慮」があったのかどうかという点だ。
それを離れた事実の確認は、真実隠しの疑いが強い。そもそも国政調査権は憲法が直接規定するほど強力で重要な権限だ。それを使って自民党は、いったい何を究明し、何を守ろうとしているのか。その結果、国民は置き去りにされているのではないか。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK223掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。