http://www.asyura2.com/17/senkyo221/msg/524.html
Tweet |
園児の絶叫で国民もハッと気付いた極右首相の本性
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/200441
2017年2月28日 日刊ゲンダイ 文字お越し
国会前で緊急抗議も行われた(C)日刊ゲンダイ
森友学園問題は底知れぬ闇を感じさせる。
タダ同然の国有地払い下げとともに、その異様さで注目を集めているのが学園の教育方針だ。幼稚園児に教育勅語を暗唱させ、皇国日本の復活を願う。中国や韓国に対するヘイト文書をまき散らす。
学園の籠池泰典理事長が幹部を務めるカルト的極右団体「日本会議」の思想が根底にあるわけで、その理事長が安倍晋三首相を「偉人」と称え、園児に運動会の選手宣誓で、「安倍首相頑張れ」と叫ばせているのである。
安倍はというと、いまでこそ「非常にしつこい」と言って籠池理事長に冷たくあたっているが、17日の衆院予算委員会では「私の考え方に非常に共鳴している方」と“同志愛”を見せていた。開校予定の小学校の名誉校長だった昭恵夫人も「籠池先生の教育に対する熱き想いに感銘を受け」と挨拶文を寄せていた。
こうした光景を目の当たりにして、多くの国民はハッと気づいたことだろう。安倍と日本会議の同質性だ。
■日本会議に育てられた“右派のプリンス”
2006年の第1次安倍政権を思い出して欲しい。キャッチフレーズは「美しい国」「戦後レジームからの脱却」だった。先の戦争後、GHQがつくった社会体制を否定し、平和憲法を改正して戦前体制に戻すというもの。そのために、安倍がまず手をつけたのが「教育基本法の改正」だった。公への奉仕を強要し、「愛国心」を盛り込み、右翼思想を前面に押し出した。
当時、日本会議は何と言っていたか。安倍政権を「考え得る限りの理想的な政権が誕生した」と捉え、機関紙などで幾度となく称揚していたと、ジャーナリストの青木理氏が著書「日本会議の正体」で明かしている。07年6月、日本会議の椛島有三事務総長が福岡で行われた総会で次のように語っていたという。
〈安倍政権発足後の変化として私が一番感じておりますのは、日本会議が「阻止の運動」「反対の運動」をする段階から、価値・方向性を提案する段階へと変化してきたということです。(中略)この一年間、教育基本法改正の運動、憲法改正の国民投票法成立の運動と日本の根幹をなす大事な問題に建設的エネルギーを注ぐことができました〉
結局、この時はわずか1年で政権は倒れたが、不遇の時代も日本会議は安倍をバックアップした。有識者や議員ら日本会議に近い“お友達”が安倍シンパとして支え続け、超党派の議員連盟である「日本会議国会議員懇談会」はその間、会員数を増やし、今や280人を超える。
その結実が安倍再登板だ。2012年の第2次政権では、安倍はシンパを重用している。閣僚の6割が日本会議議連のメンバー。その傾向は改造を重ねても変わらず、むしろ比率は上昇している。
あらためて青木理氏がこう言う。
「政界入りする以前の安倍さんに、それほど右翼的な思想はなかったと思います。北朝鮮拉致問題に関わるようになった頃から、日本会議国会議員懇談会のコアメンバーらが周囲に集まるようになり、安倍さんも感化されていったとみるのが自然です。つまり、日本会議とその周辺にいる連中が、安倍さんを“右派のプリンス”として育てた、と言えるのではないでしょうか。ですから、日本会議の主張と安倍政権が目指すものには『親和性』があるのです」
■失敗を繰り返さないための「アベノミクス」
ところが、第2次政権では、その親和性が巧妙に隠されてきた。「長期政権には高支持率の維持が不可欠」と読んだ安倍は、アベノミクスで経済最優先の政策を打ち出し、自由主義の信奉者を装ったのである。
「第1次政権での失敗を繰り返さないよう、『チーム安倍』の面々は団結を崩さず、政権を強くすることに細心の注意を払ってきた。そのための材料が『経済』だったのです。憲法改正など本当にやりたいことは、政権が強くなるまで、あえて打ち出さないようにした」(政治評論家・森田実氏)
安倍が好んで使うフレーズ「自由、人権、法の支配」。米国との協調行動や西側民主主義諸国の一員であることのアピールだが、これも隠れみのみたいなもので、安倍の本性は第1次政権の時と変わっていない。そのことがバレてしまったのが、今回の森友学園問題の本質なのである。
森友学園問題で安倍首相の本性がバレた(C)日刊ゲンダイ
海外メディアが感じ取る「ナショナリスト」の危うい緊密
そんな安倍と極右団体の密接な関係に早くから強い関心を示してきたのは、海外メディアだ。日本のメディアがほとんど触れないのと対照的に、日本会議について「ナショナリスト組織」(米ニューヨーク・タイムズ)、「強力な超国家主義団体」(仏ルモンド)などと積極的に報じてきた。
例えば2015年の英エコノミストの記事にはこうある。
〈「日本会議」は、日本の最も強力なロビー団体のひとつとして国粋主義的かつ歴史修正的な目標を掲げている〉
英エコノミストは2012年の第2次安倍政権発足時に、「歴史修正主義に執着するラディカルナショナリスト(急進民族主義者)の政権」と論評していたから、両者の緊密さに危険性を感じ取ったのだろう。
海外メディアは、今回の森友学園問題を、土地取引疑惑ではなく、思想問題として扱っている。英ガーディアン紙が森友学園を「レイシズムを主張するウルトラナショナリスト教育機関」と断じ、〈籠池理事長は、日本会議大阪支部リーダーである。日本軍がアジア解放のために戦ったと主張するこの団体は再軍備を訴え、米国に押し付けられた憲法によって大切な“国柄”が失われたと考えている〉などと伝えているのが代表例だ。
日本国内では「経済」「アベノミクス」で国民を騙せても、自由と人権を尊重する民主主義の本場である欧米の目はごまかせない。自国で極右の台頭に危機感を持っているから、安倍の危うさがより分かるのだろう。
だから、あの日米首脳会談で独善的な排外主義者のトランプ米大統領と安倍が肩を組み、その親密さを世界中に見せつけたことに、欧米メディアが異様な目を向けたのだ。
■オブラートの中には毒薬
実際、高支持率をいいことに安倍政権がやっていることは、「自由、人権、法の支配」とは真逆だ。
「特定秘密保護法と安保法制を成立させ、今度は共謀罪。政府にとって都合の悪い運動はさせず、国民を国家の統制の下に置きたいのでしょう。経済というオブラートに包まれたその中にあるのは毒薬。法律で決めるべきではない道徳の分野にまで踏み込もうとしている。戦前同様の軍事国家への道を邁進しています」(森田実氏=前出)
安倍政治は、まさに日本会議が主張する「憲法改正」「国防の充実」「愛国教育の推進」といった基本方針と一致する。安倍が進めているのは、「統制、抑圧、日本会議支配」だと言っても過言ではない。
ベールの下の安倍の本性を森友学園問題が見事に暴いた。極右団体と一体化する政権の異常。国民は今、その怖さに震え上がっていなくてはおかしい。
アナクロ政権をこのまま続けさせていいのか。国民の良識が問われている。
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK221掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。