http://www.asyura2.com/17/senkyo219/msg/503.html
Tweet |
2017年1月16(月) に行われた標記記者会見の速記録(同党役員室編集)より、野党共闘に関する部分を以下に転載する(全文は下URL参照)。
https://www.youtube.com/watch?v=zvA0GNS26sQ
ここに示された幹事長コメントからは、総選挙を戦うための野党共闘(選挙協力)が実現へ向かって大きく動き始めたことが窺い知れる。
但し、この共闘が国民に広く受け入れられるかどうかは、共闘の旗印次第である。
共闘の濃密度が高ければ、政権復帰へのなりふり構わぬ執念が国民にも伝播し、ブームを呼び込むこともできるだろうが、逆に低ければ選挙目当ての共闘と底意を見透かされ、国民はそっぽを向いたまま、肩透かしを食らう結果に終わるであろう。「野党が一体となる」この言葉の意味を軽んじる者は軽んじただけの果実しか得られないだろう。
この記者会見で共闘の濃密度を示唆する部分は以下の通り。
『 安倍政権打倒を目指すというところで目的は一致しています。 』
『 その打倒した後の政権のありようについては、我々は我々の考え方があります。共産党とは違うということです。 』
『 理念、基本的な政策が違うところと連立政権は組めない、というのは前から言っているとおりであります。 』
『 (どのような理念で、その政策をつくろうとお考えか?) それは民進党の理念。 』
『 (民進党のみで?) 結果によってはいろいろあるかもしれませんが、基本は民進党で政権を目指すということです。 』
『 (もし数が民進党だけで足りなかった時に、共産党の手をかりることはないか?) いろいろなシミュレーションはしなければなりませんが、でも、そのシミュレーションの中で範囲になるのも、やはり「理念や基本政策で一致するかどうか」だと思います。 』
『 「できる限りの協力」はこれからもやっていくということです。「できる限りの協力」のプロセスの中で、単なる選挙区の調整だけではなくて、政策的に一致できるものについて、一緒に目指すものについて、これは一致点を探していこうということで、今、市民連合との意見交換などを通じながらその作業をしているわけですから、選挙が終わったら関係がおしまいということではなくて、そこで合意したもの、一致点を見出したものは一緒に実現していくということです。 』
『 政権はともにしないということであって、共通して一致できる政策については一緒に実現していくということでは、まさにこれからも協力が続くということですので、そこは区別をしてお考えをいただければと思います。 』
骨子のみを抽出する。
共産党とは、
・選挙区の調整を行う。
・政策的に一致できるものについては、一緒に目指し、選挙後も一緒に実現していく。
・政権はともにしない。
総選挙で勝利した場合は、
・基本は民進党で政権を目指す。
・単独で首班指名獲得が難しい場合には、「理念や基本政策で一致」するところと連立を組む。
この骨子の中に、気になる部分が2箇所ある。
まず、「共産党とは、政策的に一致できるものについては一緒に目指し、選挙後も一緒に実現していく。しかし、政権はともにしない。」であるが、これは、どう逆立ちして読んでも選挙目当ての“野合”の批判に耐えられないのではないだろうか。いわば、両党間で一致した政策をつまみ食い的に探し出し、それらを店頭に陳列して客を呼ぼうという風に見えるのだが、そんな店が繁盛するだろうか。
しかし、それにも増して気になるのが最後の一文である。この箇所を原文に立ち戻ると、
『 (もし数が民進党だけで足りなかった時に、共産党の手をかりることはないか?) いろいろなシミュレーションはしなければなりませんが、でも、そのシミュレーションの中で範囲になるのも、やはり「理念や基本政策で一致するかどうか」だと思います。 』 とある。
この「理念や基本政策で一致するかどうか」が、どのあたりの政治勢力までを想定したものであるかがポイントとなろう。可能性としては、
1 総選挙後に議席を伸ばした自由党と社民党
2 自民党の一部あるいは維新
1なら言わずもがなで当然過ぎるくらいだ。しかし、
2となると、これは野党共闘(とりわけ共産党)を踏み台にしたことになり、禁じ手そのもの。まず相手側から断られるだろうが、接触を図っただけでも大混乱は必至である。7年前の野田氏ならやりかねなかっただけに不気味さは残るが、さすがにこれはないだろう。
以上から読み解くことのできる野党共闘の前途であるが、共闘の旗印が
・安倍政権打倒を目指す
・政策的に一致できるものについては一緒に目指し、選挙後も一緒に実現していく
では、有権者は見向きもしないだろうと断腸の思いで断じざるを得ないのである。
野田佳彦幹事長記者会見 (抄)
2017年1月16日(月)15時30分〜16時10分
○野党連携について
【フリーランス・上出記者】
共産党の大会が昨日開かれた。これに対して何かお感じになった点があったらお聞きしたいのが1点。
共産党は今度の衆議院選挙で15の「必勝区」を挙げているが、これについても、参議院選挙の時のように最終的に共産党としてはかなり譲るという雰囲気もあるようだが、その辺についての感触は何かおつかみか。この2点について伺いたい。
【幹事長】
最初の点は、「感想」と言われても、他党の大会ですが、「ご盛会でよかったですね。おめでとうございます」ということしか言いようがないです。
15の選挙区を重点区として扱っていることは承知していますが、我々も大事な選挙区はたくさんありますので、これは共産党の考え方としてはそうなのだろうとは思いますが、他党の重点区云々ということは、これも何かとやかく言う話ではありません。我々は我々で、どうしても勝ちたいと思っている選挙区がありますので、しっかりと協議していきたいと思います。
【フリーランス・上出記者】
昨日の共産党大会は、初めて野党の党首があいさつしたが、民進党だけは安住淳代表代行がされ、蓮舫さんは行かなかった。この点についてご説明をお願いしたい。
【幹事長】
役員の中で日程調整をさせていただき、蓮舫代表は既にご予定が入っていたということでありますし、その中で国会対策担当の代表代行であり、また野党との連携も担当されている安住さんが出席することになったということです。
【NHK・山桝記者】
他党のことだ、ということだったが、安住代表代行が出席され、志位委員長もあいさつの中で、野党4党は「安倍政権打倒」を共通の目標としており、打倒した後の政権構想を示す責任がある、とおっしゃっていて、その中で野党連合政権についても言及されている。この点についてはいろいろな場所で、その可能性については野田幹事長は否定されてきていると思うが、またこれがあらためて示されている。この向こう側の意図も含めて、どういうふうにお感じになっているかお聞きしたい。
【幹事長】
意図はわかりません。ただ安倍政権打倒を目指すというところで目的は一致しています。その打倒した後の政権のありようについては、我々は我々の考え方があります。共産党とは違うということです。
【NHK・山桝記者】
先ほども質問があったが、今回、安住代表代行が出席されて、形としては4野党連携がはっきりと目に見える形でアピールされたと思うが、今後の野党連携に向けた弾みという意味で、またどうしていきたいかということで伺いたい。
【幹事長】
去年の暮れに4党幹事長・書記局長会談で確認したとおり、「できる限りの協力」を具体的に進めていくために、今、選挙実務者による選挙区の調整、それから政策実務者による、これは市民連合への回答という形でありますが、政策的な協議、こういうものを進めていくという段階です。その具体的な議論をさらに進めていくということに尽きると思います。
【「FACTA」・宮嶋記者】
昨日の安住さんのあいさつは、現場で大変な拍手喝采を浴びていて、そのあいさつの中身がかなり濃厚というか、中身があるものだったと。これはやはり執行役員会で一任を受けた代表と幹事長と安住さんが、かなり練りに練ってつくった内容だと。安住さんは、1ヵ月くらい考えたとおっしゃっていたように思うが。お立場は別だが、やはりそれなりに肝の据わった内容ではなかったか。その辺を伺いたい。
【幹事長】
今おっしゃったとおりのプロセスを経ていまして、安住さんがもちろん中心で文案をつくられておりますが、その中身については執行役員会で私と蓮舫代表に一任をされておりましたので、原稿の内容については事前に目を通させていただいております。
【「FACTA」・宮嶋記者】
これまで選挙協力ということで言うと、蓮舫さんの言葉で言うと“オーダーメイド作戦”というのか、オーダーメイドでやるのだとおっしゃっていたが、その「オーダーメイド」というのは、いろいろあるということなのだろうが、やはりそこに横串を入れたというのか、野党連携にちょっと弾みがついたということになるのか。そういう認識の内容だから喝采を浴びたと思ったが、年末より一歩踏み込んだと見ていいのか。
【幹事長】
私、現場感覚がないのでわかりません。どういう喝采を浴びたのか、どんな空気だったのかは、この後の執行役員会で安住代行からご報告いただきたいと思います。
【TBS・牧野記者】
先ほど幹事長は野党連携の、共産党の政権構想の話の関連で、「打倒した後の政権のありようについては、我々には我々の考え方がある」とおっしゃっていたが、具体的にどのような政権のありようを今お考えか。
【幹事長】
理念、基本的な政策が違うところと連立政権は組めない、というのは前から言っているとおりであります。
【TBS・牧野記者】
どのような理念で、その政策をつくろうとお考えか。
【幹事長】
それは民進党の理念。
【TBS・牧野記者】
民進党のみで。
【幹事長】
結果によってはいろいろあるかもしれませんが、基本は民進党で政権を目指すということです。
【TBS・牧野記者】
もし数が民進党だけで足りなかった時に、共産党の手をかりることはないか。
【幹事長】
いろいろなシミュレーションはしなければなりませんが、でも、そのシミュレーションの中で範囲になるのも、やはり「理念や基本政策で一致するかどうか」だと思います。
【朝日新聞・松井記者】
共産党との選挙協力について伺いたい。解散・総選挙が今すぐではなくなってきたという雰囲気が永田町で漂っているわけだが、そうなると政策面での4野党のすり合わせ、プラス、各選挙区での具体的な調整、それぞれが若干遅れてくるのではないかという見方も出ている。今現在のスケジュール感、どのように考えているか、それぞれ政策と具体的な選挙区での調整についてお聞きしたい。
【幹事長】
完全に早い段階での解散・総選挙がなくなったとは、まだ言い切れないですよね。ここに集まっている報道各社においても、選挙班を解散したわけではないでしょう、縮小したかもしれませんが。我々も同じ気持ちで、まだ可能性は残っていると思いますから、基本的にはなるべく早く、さっき言ってきた実務が進むように努力するというのが現段階のスタンスであります。
【フリーランス・安積記者】
昨日の共産党大会の安住代表代行の挨拶を聞いていると、少なくとも選挙関係については積極的に協力するというような感じを受けたが、一方で幹事長の話では、選挙は協力するだろうけれども、その先は一緒の道を歩かないというお考えと解せるが、これは有権者にとってすごくわかりにくいと思う。そもそも民進党の支持率は岡田さんの時からあまり上がっていない、片や内閣支持率は、12月に少し落ちたがまた上がってもとに戻っているような状態で、これで、はたして有権者の理解、あり方の理解が得られるのか。選挙の後に何をするのかといったら、もともとの民進党ではないか、もともとの民主党ではないかというような見方で、あまり期待感が出てこないような感じがするが、そういうところについてはどのようにお考えか。
【幹事長】
「できる限りの協力」をするということは言ってきているわけでありますから、それはこれからもやっていくということです。
「できる限りの協力」のプロセスの中で、単なる選挙区の調整だけではなくて、政策的に一致できるものについて、一緒に目指すものについて、これは一致点を探していこうということで、今、市民連合との意見交換などを通じながらその作業をしているわけですから、選挙が終わったら関係がおしまいということではなくて、そこで合意したもの、一致点を見出したものは一緒に実現していくということです。
ただ、先ほど言ったのは、政権はともにしないということであって、共通して一致できる政策については一緒に実現していくということでは、まさにこれからも協力が続くということですので、そこは区別をしてお考えをいただければと思います。
【「FACTA」・宮嶋記者】
年明けに野党の党首がエイエイオーとやって、それを見て一番脅威に思うのは与党だと思うが、それがあると早期解散しちゃったほうがよかったかなと思うかもしれないぐらいだと思うが、逆に言うと次は民進党の党大会があるが、そこに他党の党首級を呼んだりする考えはあるか。儀礼的には十分あると思うが、野田さんとしてはNGか。
【幹事長】
いや、「私としては」ではなくて、ここ最近は他党をお呼びしていないのです。今度、常任幹事会で正式に(大会)実行委員長を決めます。その実行委員長のもとで相談をし、決定していきたいと思います。
【千葉日報・石井記者】
共産党の千葉13区の「必勝区」の候補、斉藤さんが、野党共闘候補になるために野田幹事長の選挙区、つまり千葉4区から13区に移ったというような発言をされた。これについてどのような考えをお持ちか。それと千葉13区は、今幹事長がおっしゃった「勝ちたい選挙区」の中に含まれているのか伺いたい。
【幹事長】
共産党がどうお考えになっているか、これはわかりません。私に何かご配慮いただいたみたいなことを言っていますが、違う人を(千葉4区に)立ててきましたから。だから、どっちがいいのかわかりません。
13区は、昨日私、集会に行ってきましたから。我々もしっかりと候補者を応援していきたいと思います。
民進党役員室
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK219掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。