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トランプ新政権が「TPP離脱表明」、日米関係はどう変わるのか 首脳会談の調整が難航する理由
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/50770
2017.01.21 歳川 隆雄 ジャーナリスト 「インサイドライン」編集長 現代ビジネス
■悪夢の始まり?
1月20日正午(米東部時間)、ドナルド・トランプ第45代アメリカ合衆国大統領が誕生した――。予測不可能の、正論・常識が通じないトランプ大統領がどのような通商・貿易政策を打ち出すのか、東京金融市場関係者は固唾を呑んで見守っている。
先立つ1月18日に米上院商業科学運輸委員会の指名公聴会が開かれ、新政権の通商・貿易政策を担うウィルバー・ロス次期商務長官が出席し、共和、民主両党議員の質問に答えた。
日本のメディアでは『日本経済新聞』(19日付朝刊)と『産経新聞』(同)が一致して「中国、最も保護主義的」の見出しで報じたのは、前日の17日に中国の習近平国家主席がスイスのダボスで開催された世界経済フォーラム(通称、ダボス会議)で「保護主義にはノーと断言すべきだ」と発言したことについて聞かれたからだ。
中国の最高指導者が米国の新政権の政策を「保護主義である」と牽制することに違和感を覚えるが、ロス次期商務長官が貿易不均衡是正を念頭に「中国は世界で最も保護主義的な国だ」と厳しく批判したのはトランプ新大統領の主張に添うものだ。
日本の市場関係者はロス氏が証言する前、「知日派」であり自らが投資ファンドを運営した同氏がアベノミクスを高く評価してきたことから、公聴会でもそうした趣旨の言及があり、一時1万9000円を割り込んだ日経平均株価反発の好材料になるのではないかとの期待感を抱いていた。
だが、ロス氏証言には日本言及が一切なかった。これをどう見るべきか。結論を先に言えば、非常に良かったということである。
■日米首脳会談は実現するか
トランプ大統領は11日の当選後初の記者会見で、米国の貿易赤字の「元凶」として中国、メキシコ、カナダ、日本の4カ国を名指しして批判した。
しかしロス氏は今回の証言で、北米自由貿易協定(NAFTA)や環太平洋パートナーシップ協定(TPP)など多国間ではなく2国間の貿易協定を優先すると言明、そのうえで中国、メキシコ、カナダを挙げたものの日本を外したのだ。
指名された閣僚候補が議会承認を得るための公聴会で挑発的な発言をすることはない。仮にロス氏がポジティブ志向から日本について言及していれば、たとえその意図は別だったとしても、証言を聴いた者は日本を中国と同列扱いしてしまったに違いない。ロス氏は日本に配慮して除外した可能性がある。それは良い兆しである。
それにしても、である。前号(「日米関係に異変?トランプ・安倍会談の日程がいまだに決まらない理由」)でも書いたように、依然として安倍・トランプ会談の日程が確定していない。菅義偉官房長官は17日の記者会見で「日程調整は最終段階にある」と述べている。
日本側が求めているのは、27日午後(現地時間)のホワイトハウスでの日米首脳会談である。20日召集の通常国会の日程は、同日の首相施政方針演説など政府4演説、24、25両日の各党代表質問、そして26日からの衆院予算委員会である。
安倍首相は27日午前の予算委員会出席後、直ちに政府専用機でワシントンに向けて発てば、ぎりぎり間に合う。そして、29日夜までに帰国して30日から予算委員会に出席できる。綱渡り的な強行日程だ。
なぜ、日程調整が難航しているのか調べてみた。トランプ大統領はどうやら、23日にカザフスタンの首都アスタナで開かれるロシアとトルコ共催のシリア和平会議に出席することを真剣に検討しているのだ。
シリアのアサド政権を支援するロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領のイニシアチブで新たな中東枠組み結成を目指したものだが、仮にトランプ大統領が出席するとなると、これまでの欧米諸国の「反アサド大統領連合」が瓦解する。米国の中東政策の大転換である。
それはともかく安倍・トランプ会談が実現するとしても、安倍首相がトランプ大統領と会談する「海外首脳の1番目」という勲章を手にすることはできなくなる。万が一、実現できなければ、虚仮にされたということになるのだ。
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