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2022年4月7日 11時13分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/170306?rct=world
【ブザンソン=谷悠己】フランス東部ブザンソンの裁判所で6日、同市に留学していた筑波大生の黒崎愛海なるみさんを殺害した罪に問われたチリ人の元交際相手ニコラス・セペダ被告(31)の公判があり、黒崎さんの母親と妹が意見陳述した。2016年12月に消息を絶って以来、遺体は見つからないまま裁判が続く。家族が抱え続けた悲痛な思いが異国の法廷に響いた。
「5年前から言葉が出にくくなっている。時間がかかるのを許してほしい」。裁判長に頭を下げ、黒崎さんの母親が話し始めた。
小学校時代から英語に興味を持った黒崎さんは、国際科のある高校で仏語を第2外国語として専攻。フランスの発達した社会保障制度を学び、自身と同じ母子家庭を支援する事業に携わる—。夢に向け奨学金を得てつかんだ留学だった。
「家計を助けるためアルバイトを掛け持ちしながら勉強も両立して、親なのに頭が上がらなかった」
だが、留学が軌道に乗った黒崎さんに会うため訪仏の予定を立てていた直後、音信が途絶える。日本での交際当時から「束縛が激しい」と相談を受けていたセペダ被告に嫌疑がかかったが、チリ司法当局は当初、仏当局の拘束要請に応じなかった。
「もしかしたらチリで生きているかも」。意を決した母親は半年後、チリを訪れてセペダ被告を尾行する。母親の姿に気付いた被告は一瞬驚いた様子を見せたが、すぐ視線をそらして無言で立ち去った。20年に拘束された被告は黒崎さんの行方不明直前まで学生寮の部屋で一緒だったと認めたが、事件への関与を否認し続けている。
幾度も涙で言葉を詰まらせた母親は「これまで何回も愛海のところへ行こうとした」と明かし、「娘を持つ世界中のお母さんたちのため、この先も命を懸け女性たちを守りたい」としておえつ交じりに訴えた。
「生きていれば必ず世界のために活躍していた愛海がここで生きていたことを、忘れないでください」
陳述後は本来禁止されている拍手が起きたが、裁判長は一瞬戸惑いながらも止めなかった。
続いて証言台に立った妹は、日本滞在中は親しくしていた被告に「姉はどこにいるのか。それだけでいいから答えて」と訴えた。
時折目を閉じながら身動きすることなく家族の陳述を聞いていたセペダ被告は終了後、裁判長に発言を促されると「心を動かされたが、どうしたら彼女たちを慰められるのか分からない」と述べた。「真実を述べることだ」。法廷内に誰かの声が響いた。
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