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宗教と社会のかかわりを考える隔週刊誌 FORUM21
新聞・テレビが報道しない「八葉事件」に落とす創価学会の影
小誌五月一日号の特集「露わになった創価学会の金権体質」で詳報した八葉グループが摘発され、熱心な創価学会員だった田所収名誉会長が、警視庁・沖縄・愛媛両県警の合同捜査本部に詐欺容疑で逮捕された。
すでに一般紙でも大きく報道されているが、事件の概要は、「マルチ革命」を標榜した田所容疑者ら全国八葉物流の幹部らが、平成十一年十一月から今年一月までの間に、全国各地の約四万八千人から千五百四十九億円を集めたというもので、被害の規模は約二千億円を集めた豊田商事事件に次ぐ大型の詐欺事件となる。
五月一日号の特集記事でも触れているが、全国八葉物流と創価学会には類似する点が数多く見られる。例えば田所容疑者は、自らの役職名を会長・名誉会長にしていたが、これは創価学会の池田大作会長・名誉会長と同じ。また、全国八葉物流は、全国を十四の方面に分け、その責任者をゾーン長と称していたが、創価学会も全国を十三方面に分け、ゾーン長という役職を設けている。そもそも「八葉」という名称は、「八葉蓮華」の略であり、創価学会のマークはこの「八葉蓮華」をデザイン化したもの。しかも全国八葉物流のシンボルマークに使われている赤・黄・青の三色は、創価学会のシンボルカラーと全く同じものなのである。
さらには田所容疑者の発言も、創価学会の池田名誉会長が、組織運営や人心収攬のために使用する用語をそのまま援用、あるいは受け売りしたものであり、両名誉会長の発言録は実によく似ているのである。
例えば、八葉グループの機関紙である「八葉新聞」の平成十三年十二月一日号に掲載された田所容疑者の「指導語録」には、こんな一文が載っていた。
「皆さん方は八葉の宝です。本当に真実、どんな障害が起ころうとも、永遠に絆を断ちきるわけにはいかない『師弟不二』でありたいと願っております」
ここで使われている「師弟不二」とは、師匠と弟子が一体になって仏法を護持・伝持するという意味だが、創価学会では、弟子は師匠のために粉骨砕身働くという意味を強調、池田氏が創価学会の信心の要諦だとして恒常的に口にする言葉である。
昨年十一月時点で、すでに全国八葉物流は破綻の危機に直面していた。だがそうした破綻直前の状況の中、全国八葉物流は、十二月一日から「新春お年玉獲得大キャンペーン」を展開。新規会員を加入した際に会員に支払う紹介料を、従来の三十万円から三十五万円に増やすなどして会員の尻を叩き、新たに一万人を入会させるなどして百九十五億円もの資金をかき集めた。
警視庁・沖縄・愛媛両県警による合同捜査本部は、破綻が決定的であることを認識していたにもかかわらず、資金繰りが悪化していることを隠してかき集めたこの百九十五億円が詐欺にあたると判断して立件に踏み切ったが、この詐欺行為を煽り、会員の士気を鼓舞し、尻を叩くための言葉として使われていたのが、この「師弟不二」だったのである。
おそらく田所容疑者も、池田名誉会長が「弟子は師匠を守ることが使命」だとアピールする「師弟不二」論にならって、「マルチ革命」の実践者である弟子の会員に対して「師弟不二」を強調し、「マルチ革命」を指導する師である田所容疑者と弟子は一蓮托生なのだから、「俺や組織を守」るために金を集めろと檄を飛ばしたのだろう。
それにしても「人間革命」を強調する池田名誉会長に対し、「マルチ革命」を主張する田所容疑者。両者の発言は、先の「師弟不二」の他にも、「家庭革命」「経済革命」「異体同心」など、同一のフレーズが多い。例えば全国八葉物流の機関紙「八葉だより」にはこんな創価学会用語が並んでいる。
「水魚の思いをなして異体同心で組織を守っていこうと、また、組織は私の命です」
(「八葉だより」第五号)
「異体同心の団結で、世界一仲の良い同志、世界一うるわしい組織を作ろう」(同第七号)
そして、思考パターンもそっくりである。
というのも池田名誉会長は、昭和三十五年に創価学会会長に就任するやいなや、邪宗撲滅を宣言。創価学会は「宗教界の王者」だとして、宗教界をリードし、誤った宗教に迷う民衆を救済するなどと発言したが、田所容疑者もまた従来のマルチ商法を批判し、「我々がマルチ業界をリードしていかなければならない」「悪質なマルチ商法の被害者を救済したい」などと発言している。
「宗教」と「マルチ」の違いはあれ、その発言を比較すると、思考パターンが極めてよく似ているのである。
もともと田所容疑者は、約二十年前に沖縄でステンレス鍋セットを使ったマルチ商法を始めたことを皮切りにさまざまなマルチ商法に手をつけたが、いずれも失敗。平成六年には訪問販売法違反で千葉県警に逮捕され、罰金刑まで受けていた。その田所容疑者が、起死回生の一手として打ったのが、創価学会の組織的拡大のノウハウ、池田発言の活用だったとみて間違いない。
それにしてもこれほど池田名誉会長の発言とソックリの発言を、機関紙紙上に堂々と発表し、マルチ商法を全国的に大々的に展開している全国八葉物流、田所容疑者の動きを創価学会が知らなかったはずはない。
五月一日号の特集でも指摘しているが、田所容疑者が学会員だったことは創価学会も認めている。また、八葉グループの幹部名簿によれば、熊本県では創価学会の支部長や地区部長、地区婦人部長、元公明党市議などが幹部として名を連ねている。この他、販社クラスの幹部にも、多数の学会員がいることが分かっている。
全国八葉物流の破綻が懸念され始めた昨年秋以降、学会本部の広報室幹部が情報収集を行っていたことからも、創価学会は八葉グループの動静を知悉していたものと見られている。だが、創価学会は事前に会員である田所容疑者に注意や指導を行った形跡は窺えず、全国八葉物流が東京地裁から破算宣告され、破綻するや、たちまち田所容疑者を除名処分とし、本部幹部会の席上、原田稔副理事長(学会本部事務総長)が、「言うまでもありませんが、学会はこうした類のいわゆる『商売』とは一切関係がないことをはっきりと申し上げておきます。また今後も永久に、絶対にあり得ないということを、この場で断言しておきます」として、学会員に注意を呼びかけるなどした。
こうした創価学会の姿勢は、田所容疑者をはじめ多くの学会員がからんでいる全国八葉物流のマルチ犯罪の影響、余波が創価学会に及ばないようにするための、トカゲのシッポ切りと見られてもやむを得まい。
ところで、田所容疑者が、創価学会の組織拡大のノウハウや池田名誉会長の言説を利用して全国八葉物流の全国展開、組織拡大を図っていたことは、小誌が五月一日号で詳報したことにも明らかなように、マスコミ界では広く知られている。だが、そうした事実を報じたのは出版社系の週刊誌のみ。新聞やテレビはその事実を全く報じようとはしなかった。
今回、田所容疑者らが逮捕された際にも、新聞、テレビなどは、全国八葉物流の仕組みや手法などについては詳細な解説を行っているが、そこに創価学会の影響力を指摘するものはほとんどなかった。
創価学会の広報戦略の基本は、創価学会に都合のいい記事は報道させ、創価学会に都合の悪い記事は報道させないことに集約される。当然、豊田商事に次ぐ大型詐欺事件に発展した八葉事件の首謀者や関係者に多くの学会員がいることは、創価学会にとって極めて不都合な事実である。
そうしたことから、今回、田所容疑者らが逮捕されるに際しても、創価学会が事前に周到な根回しをしていたとも考えられるが、すでに日本の新聞・テレビ等は、莫大な広告費や印刷費をマスコミ界に注ぎ込む創価学会に遠慮し、創価学会がからむ問題については、自己規制する傾向が強まっている。
八葉事件の報道からも、創価学会に屈する日本のマスコミ界の現状が垣間見える。
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