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中東に不要な争いを起こすサウジ・ムハンマド皇太子 岡崎研究所(WEDGE) 
http://www.asyura2.com/17/kokusai21/msg/451.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 12 月 18 日 20:05:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

中東に不要な争いを起こすサウジ・ムハンマド皇太子
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/11357
2017年12月18日 岡崎研究所  WEDGE Infinity


 11月13日付の英フィナンシャル・タイムズ紙は、「シーア派のイランとサウジアラビアの爆発しそうなライバル関係」と題した社説を掲載し、サウジのムハンマド皇太子のやり過ぎを批判しています。社説の論旨は次の通りです。

  
   (iStock.com/evpv/budgetstockphoto/michaeljung)

 中東にとって最も不必要なのはさらなる花火である。サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子(MBS)が、レバノンを宗派間抗争の新しい場にしていることはそれである。

 イランの勢力拡大と、そのためのレバノンのヒズボラなど代理人の使用は、地域を不安定化させている。しかし、その問題の解決は、サウジがイランと同じように行動して出来るものではない。

 サウジは、すでにイエメンでホーシー派との戦争で苦労している。シリアでの反乱勢力へのサウジの支援も効果的とは言えない。これに対しイランの革命防衛隊が訓練したシーア派民兵がシリアでもイラクでもIS退去後の領土をとり、強くなっている。

 MBSのカタール制裁政策も成果を上げていない。

 この宗派対立に、キリスト教やイスラム各派のモザイクであるレバノンを引き込むのは爆発につながりうる。先週、リヤドで、ハリリ・レバノン首相が、首相辞任を発表した。サウジの求めによると見られているが、やり過ぎの感がある。イランとサウジの代理者がレバノンで危うい均衡を保っており、それでシリア内戦がレバノンに波及しなかった。ヒズボラが強くなりすぎたのはその通りであるが、それが排除されうると考えるのは不遜であろう。

 レバノンは、ハリリ首相はサウジで人質になっており、サウジがレバノンの主権を侵していると考えている。

 その上、イランとの直接対決ではサウジに勝ち目はない。イランの利益にもならない。イランは2015年の核合意をトランプの攻撃から守るために慎重たるべきで、制裁解除からの経済利益も大事にする必要がある。

 不幸にしてトランプはサウジがもっと自己主張することを奨励している。トランプはサウジと歩調を合わせ、イランには強硬に出ている。

 サウジもイランも地域で保護すべき利益を持つ。対話を通じてその利益を相互承認することが平和のための緊張の解消に役立つ。中東ではあまりに多くの戦争がある。新しい紛争は防止されるべきである。

出典:Financial Times ‘Saudi Arabia’s explosive rivalry with Shia Iran’ (November 13, 2017)
https://www.ft.com/content/451e2a08-c7b4-11e7-aa33-c63fdc9b8c6c

 この社説はサウジのムハンマド皇太子のレバノン介入を批判していますが、当然の批判でしょう。何のためにサウジがいまレバノンに介入しているのか、介入でどういう成果を見込んでいるのか、よくわかりません。

 11月12日、レバノンのハリリ首相はサウジの首都リヤドで突然、身の安全が保てないとして、レバノンの首相を辞任すると発表しました。一国の首相が他国で突如辞任を表明するなど、異例中の異例です。サウジ側が辞任を勧めたとされていますが、レバノンのアウン大統領は、ハリリ首相は行動の自由を奪われていると述べています。奇妙な出来事です。

 ハリリ首相の家は父親の代からサウジに近く、イランの手先ともいうべきヒズボラに対抗してきました。そのハリリを辞任させて、サウジの皇太子MBSは何をしようとしているのでしょうか。レバノンを再び内戦状況にして、イランの勢力をレバノンから駆逐しようとしているのなら、自分の力に余ることをしようとしていると言わざるを得ません。孫子の兵法に「敵を知り、己を知れば百戦して危うからず」とありますが、MBSは自分の力を知らず、突き進んでいるように見えます。

 内政面でも閣僚や有力王子を汚職の疑いで逮捕し、拘禁しています。自分の権力基盤を固めているのでしょうが、ここにも性急さ、乱暴さ、きちんとした見通しの欠如が見えます。

 サウジのムハンマド皇太子は、内外ともに自ら作り出した危機に圧倒され、サウジを不安定にする可能性が大きくなっています。成り行きを見るしか手がありませんが、日本企業も事態の急変の可能性を念頭に置いていく必要があるでしょう。革命と戦争は双子のようなもので、歴史を見れば、ともに、あるいは前後して起こることが多いです。

 サウジとイランの軍事バランスは、国防費ではサウジがイランの3倍ですが、兵力はサウジが13万くらいに対し、イランは53万くらいです。空軍の装備面では、サウジが勝ると思われますが、その他の面ではイランがずっと強いとみられています。



 

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コメント
 
1. 2017年12月19日 13:38:16 : RTWWw8j8P6 : 0[11]

岡崎研究所が珍しくまともだ(笑)


2. 2017年12月19日 19:31:09 : t09dumgomc : _QSLFc9uuag[202]
アメリカが 煽る不要な 争いを

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