http://www.asyura2.com/17/kokusai20/msg/827.html
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アメリカ/ロシア関係の破綻
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-4eb3.html
2017年10月19日 マスコミに載らない海外記事
Paul Craig Roberts
2017年10月14日
読者の皆様。ラスヴェガスの公式説明が破綻しつつあるように見えるのに私は同意する。銃乱射事件は、透明であるべきで、不透明であってはならない。事実を知ること無しには、確信を持てる説明にはたどり着けないのを理解するのに十分な時間、この話題を検討したと私は思う。
別の破綻しつつあるもの、アメリカ/ロシア関係に移るべき頃合いだ。この破綻は地球上の生命に対する脅威なので、ずっと深刻だ。ワシントンが、ロシアの安全保障を脅かす条約を次々破り、ロシア国境にミサイル基地を配備し、旧ソ連の国々で反ロシア・クーデターを画策し、ロシアに対する濡れ衣を連発し続ける結果を私は警告してきた。核大国に、他の核大国からの核攻撃を恐れさせること以上に無謀で、無責任な行為はない。
用心深い観察者たちは高まる危険に気づいている。カナダ人のミシェル・チョスドフスキー教授は、ワシントンは、核戦争を、仮定上のシナリオから、本当の危険人類の将来を脅かすものに変えたと書いている。
https://www.globalresearch.ca/towards-a-world-war-iii-scenario-breaking-the-big-lie/5348384
ロナルド・レーガン大統領と協力して、冷戦と核のハルマゲドンの脅威を終わらせたソ連指導者ミハイル・ゴルバチョフが、トランプ大統領とプーチン大統領に、サミット会談を行って、高まる緊張を終わらせるよう呼びかけた。ゴルバチョフは、ワシントン・ポストで“主要核大国の大統領が、国際集会のついでにしか会わないのは正常とは程遠い”と書いた。これは特に、“二つの国の関係が深刻な危機にある場合”には特にあてはまる。
http://www.informationclearinghouse.info/48004.htm
ゴルバチョフの警告は控えめかも知れない。3月に、ロシア軍作戦司令部の副司令官、ヴィクトル・ポズニヒル少将が、ワシントンが対ロシア奇襲核攻撃を準備している可能性があるという懸念を表明した。
https://dninews.com/article/moscow-us-missile-systems-europe-may-lead-sudden-nuclear-attack-russia
および http://www.newsweek.com/russia-us-global-missile-defense-lead-nuclear-war-europe-591244
および https://www.yahoo.com/news/russian-officials-u-global-missile-192829855.html を参照。
二、十世紀の冷戦時代にロシア最高司令部から、そのような声明が出されていれば、アメリカ大統領は、即座に、ソ連指導者に連絡し、ロシアに対するそのような計画や意図は存在しないと全力で保証していたはずだ。私の知る限り、トランプ ホワイト・ハウスは、この不気味な声明に、特に配慮せずにすませた。これは、ロシア人の結論を裏付けることになっているはずだ。
かなりの間、欧米まるごと、アメリカも属国諸国も、極めて明らかなロシアの警告を無視し続けていることを私は指摘している。ギルバート・ドクトローも同じ指摘をしている。
https://www.strategic-culture.org/news/2017/10/10/deaf-ear-dire-russian-warnings.html
おそらく、あらゆるものの中で一番明らかなのは“ロシアは決して再び自国領で戦争をしない”というプーチンの公式発言だ。もしワシントンのEU属国諸国が、この明らかな警告に耳を傾けず、核による破壊を熱心に求めるならば、特に、無思慮にも、アメリカ・ミサイル基地を受け入れたポーランドとルーマニアの連中は聴覚障害で、愚かでもある。
愚かなイギリス政府役人に面と向かって、もし核兵器の先制使用を、ロシアに向けるというイギリスの脅しに対し、そのような企てが行われたら、イギリスは地表から消滅するとあるロシア高官が言った。
そうなるだろうことに疑いの余地はない。
すると、ワシントンの重要な傀儡連中は、一体なぜ、ロシアに対して強気な発言、政府 平和だけを願っていて、決してイギリスを脅してはいない。ロシア政府は、フランス、ドイツ、イタリア、ベルギー、ギリシャ、スペイン、ポルトガル、オランダ、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、フィンランドや、ソ連への捕らわれの身から、ワシントンへの捕らわれの身に変わった旧東欧のソ連属国のどの国も脅してなどいない。ロシアは、ロシアがものの数分で全滅できるウクライナさえ脅していない。愚かで、腑抜けの取るに足りない政治家連中に率いられているこうした国々全てが、一体なぜ、ワシントンの対ロシア似非プロパガンダに同調するのだろう?
答えは金だ。傀儡はウソに付き合うことで、金を得ているのだ。リールのアランが、12世紀の昔に言った通り、“神でも、皇帝でもなく、金こそ全てだ。”
ワシントンのロシア挑発を突き動かしている力は一体何なのだろう? それは三つあり、それが、地球上の生命に対する、巨大な陰謀を構成しているのだ。
一つはネオコンだ。ソ連崩壊で、歴史が、プロレタリアではなく、アメリカ “民主的資本主義”を、世界のための社会-政治-経済体制として選択し、歴史によるこの選択で、アメリカに、“必要欠くべからざる、例外的な”国という立場が与えられ、この立場で、アメリカは、他のあらゆる国々や、国際法や、実際、アメリカ自身の法律さえ超越するようになったのだとネオコンは確信したのだ。
アメリカは実に例外的な国なので、アメリカ法と国際法の両方に全く違反して、人々を拷問することができる。ワシントンの政府は、裁判所に証拠を提示せず、有罪判決無しで、嫌疑だけで、アメリカ国民を無期限に拘留し、終始拷問し、正当な法の手続き無しに、自由自在に暗殺することができる。これは完全な警察国家暴政の定義だ。ところが、ワシントンは、人類に対する、その終わりなき戦争が、“世界に民主主義をもたらす”“偉大な民主主義”のアメリカを代表しているのだ。
アメリカは実に例外的な国なので、公式に、相手国と戦争中だと宣言することなく、他の国々を無差別に爆撃できるのだ。
アメリカは実に例外的な国なので、これはもちろん、もう一つにウソに過ぎないが、ネオコンが主張する通り、大統領には“独自の権限”憲法に制限されないので、行政府がアメリカ憲法に規定された三権分立を完全に無視してかまわないのだ。
これらの国々が独自の外交政策を持っている/持っていたし、ワシントンの属国ではない/なかったがゆえに、イラク、アフガニスタン、リビア、ソマリア、シリア、イエメンと、パキスタンの諸州が標的にされたと同様、ロシアと中国とイランはネオコンの標的だ。
ネオコン・ドクトリンは、ワシントンの単独覇権主義の制限となり得る“ロシアや他のいかなる国の勃興を阻止する”ことがアメリカ外交政策の“主要目標”だと述べている。
1992年3月8日のこの見出しの記事で、ニューヨーク・タイムズが、ウォルフォウィッツ・ドクトリンを説明している。
いかなるライバルも現れないようにすることを主張するアメリカ戦略計画
超大国一国の世界
http://work.colum.edu/~amiller/wolfowitz1992.htm
ニューヨーク・タイムズ独占
3月7日、ワシントン発。最終草案段階にある新政策声明の概略で、冷戦後の時代におけるアメリカの政治的、軍事的任務は、西ヨーロッパ、アジアや、旧ソ連領で、ライバルとなる超大国が決して出現するのを許さないことだと、国防省は主張している。
ペンタゴンの最高レベルで何週間も回覧されており、ディック・チェイニー国防長官が今月末に公表する予定の46ページの文書は、アメリカの任務の一部は、競争相手になる可能性がある国々を、より大きな役割を熱望したり、彼らの正当な権益を守るため、より攻撃的な姿勢を追求したりする必要はないと納得させることだと主張している。
機密文書は、建設的な振る舞いと、いかなる国や国々の集団もアメリカの卓越に挑戦するのを阻止する十分な軍事力により、その地位を永続させることができる一つの超大国によって支配される世界を主張している。
独自の外交政策を持ったあらゆる国、特にロシアや中国のような核兵器能力がある国々はワシントンに対する制約だ。
ロシア挑発の動機を持った、二番目の既得権益集団は、アメリカ軍安保複合体だ。1961年、陸軍元帥のアイゼンハワー大統領が、アメリカ人に、“軍産複合体” は、アメリカ民主主義に対する脅威だと警告した。現在、軍安保複合体は、アメリカ民主主義に対する単なる脅威を遥かに超えている。連中は将軍たちが運営するアメリカ政府とトランプ政権を既に乗っ取り、地球上のあらゆる生命を脅かしている。
軍安保複合体の年間予算は、1兆億ドルだ。この金額は、世界のごく少数の国々を除く国内総生産より大きい。これほど膨大な予算は、そのような権力は、正当化のために、危険な敵が是が非でも必要なことを意味する。ロシアは、この役を割り付けられているのだ。軍安保複合体の力を考えれば、ロシアに割り付けられた役は、ロシア外交によって和らげることはできない。しかも、軍安保複合体とネオコンの権益は一致しているのだ。
ロシアとの対立で、三番目に強力な既得権益集団はイスラエル・ロビーだ。ワシントンでは、イスラエル・ロビーが極端に強力だ。イスラエル・ロビーが法律や決議を議会に提出すると、反対する議員は誰であれ、次回選挙で落選させられる可能性が極めて高いので、ほとんど必ずほぼ満場一致で成立する。
イスラエル・ロビーは、ネオコン、その主要人物連中が、イスラエルと密接に連携しているシオニスト・ユダヤ人と強くつながっている。アメリカ/イスラエルの二重国籍を持っている連中もいる。ワシントンにおけるイスラエルの影響力は実に強力で、アメリカ連邦準備金制度理事会の副議長は、イスラエル中央銀行元総裁だ。イスラエルは、ワシントンで非常に強力で、アメリカ経済政策さえ運営しているのだ。
イスラエルのシオニストは拡大したがっている。連中のドクトリンは“ナイル川からユーフラテス川まで”だ。それが選ばれた民に神が与えたというシオニストの領土主張だ。
この目的追求で、イスラエルは、欲しい水資源であるリタニ川を確保するため、レバノンのこの部分を占領すべく、南レバノンにイスラエル軍を二度派兵した。
ところが、ヒズボラ民兵が自慢のイスラエル軍を二度も撃退したのだ。イスラエルは、現在再度派兵するのを恐れている。その代わりに、イスラエルは、ワシントン政府に対する影響力を活用て、シリアとイランを、リビアとイラクの現状のような混乱に陥れるため、アメリカ軍を利用しているのだ。理由は、シリアとイランが、ヒズボラ民兵の支援者だからだ。この支援を奪われれば、イスラエルは、ヒズボラを打ち破れるのだ。
アメリカをイランとの戦争に追いやろうとしているのは、アメリカ政府自体ではなく、イスラエルだ。ほとんど常に、ワシントンで障害を乗り切っているイスラエルが困難に直面している。ワシントンのEU属国諸国はイランとの対立再開に反対している。ヨーロッパは問題山積だが、その多くはワシントンによる戦争に由来しており、イラン戦争などもう沢山なのだ。シリアで敗れ、アフガニスタンでは、16年たっても、数千人の軽武装タリバンに勝利できないアメリカ軍とて同じだ。ベトナムでの敗北に続く、アフガニスタンでのワシントン敗北で、ワシントンの通常戦力に対する恐れは消滅したが、これが、ロシアと中国が、次の戦争は核戦争になると予想している理由だ。
しかも、ワシントンによるシリア打倒を黙認しようとしないロシアが、ワシントンがイランを打倒するのを決して黙認するはずがない。報道によれば、中国石油の20%をイランから得ている中国も、黙認する可能性はほとんどない。実際、イランに対するロシアと中国の利害関係は非常に強いので、イスラエル・ロビーが自分たちは非常に強力だから、ワシントンをイランとの戦争に押しやれるというのは実に不可解だ。ネオコンとイスラエル・ロビーの自惚れと傲慢さは、ヒトラーがロシアに向かって行進して以来、世界最大だ。
もしワシントンの愚か者連中がこの愚行を繰り返せば、地球上の明かりは消えるだろう。
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、
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記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/10/03/whose-bright-idea-russiagate/
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