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”半島危機”の真の意味
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投稿者 影の闇 日時 2017 年 8 月 06 日 12:01:42: HiXvZf/FmwPNU iWWCzIjF
 

今回のターゲットは韓国である。  ー”リバランス”で蘇えるニクソン.ドクトリン

このように見てくれば、今回の「危機」のターゲットが韓国であるのは明白というものでしょう。

アメリカが今なおマッキンダーやスパイクマン等の海洋地政学的な発想の下にあることはロシアや中国をその最大の<敵>としていることで明らかですが、その地政学でリムランドに当たる要衝の地、朝鮮半島をもし失うこととなったら、東アジアにおける大陸への足掛かりを失って仕舞うのです。


 李明博、朴槿恵政権の十年近くで、南北関係はすっかり冷え切ったとはいうものの、その前の金大中、廬武鉉政権下の出来事をみれば、南北はいつでも関係が進展する潜在的な状況にあります。 しかも、そもそも金大中、廬武鉉政権が登場してきた原因そのものが94年危機に在るのです。 当時大統領をしていた金泳三氏の回想記には、韓国に諮ることなく、勝手に空爆をやろうとした米軍への怒りが満ち溢れておりましたが、朝鮮半島が戦場になるかも知れないという恐怖が韓国支配層を捉え、それへの反発が既に政治家を引退していた金大中氏を引っ張り出したのです。 金大中氏が欧米のリベラルを始め、ヨーロッパの支配層に支持されてきた人物であることは知る人ぞ知る、ですからね。 しかもその時の米大統領はクリントン氏、韓国が、70年代の、朴政権以来続けて来た対北朝鮮政策とも言える「南北秘密協調路線」を転換し、公然と、堂々と南北融和路線へと踏み出す絶好の環境に在りました。

 かくして、南北融和路線=”太陽政策”は日の目を見、ブッシュjr大統領になって、対北強硬路線への兆しが見えてもなお、いや、だからこそ、それへ抗するかのように、廬武鉉政権を登場させ、引き続き、その路線の堅持を鮮明にした、という訳です。

ところで、このような一種膠着したかのような極東の状況を壊したのが「尖閣」を巡っての日中の確執の勃発なのですが、専門家なる者を筆頭に、その持つ意味が解ってない人が圧倒的なのは改めて驚かされます。

 これは、福田内閣の”棚上げ”に止まらず、田中内閣以来の「対中融和(その裏の対米軍事サボタージュ)路線」を転換するということであり、その意味で「領土問題」ですらないのです。 その前の佐藤内閣までの「対中敵視路線」に戻るということであり、分けてもそれは、朝鮮半島と台湾海域への軍事干渉を公然と表明した日米共同声明(1969)のラインの復活を意味しているのです。 岸・佐藤の長州”安保ブラザーズ”の後継ぎ、アベシンゾーが登場する意味はそこに在ります。
”拉致”や”核”、又「尖閣」も、その為の口実に過ぎないと見るべきなのです。


どうしてそう言えるのか?

日本を取り巻く周辺諸国との関係を見てみるといい。 殆ど全ての周辺国との間に「領土問題」を抱えている。 つまり、潜在的な係争関係に在り、お互いの都合ーそれ以上に、特に軍事的隷属関係に在るアメリカの思惑次第で、いつでも相手国との紛争状態になるのです(唯一領土の係争が無いのが北朝鮮、その代わりに拵えられたのが「拉致問題」です)。 アメリカの思惑次第ー即ち2011年11月の、オバマのアジア再回帰表明、いわゆる”リバランス”政策こそがその翌年、今度こそ時節到来とばかり、身代潰しのボンクラ三代目を再登場させた理由なのです。
 

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