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半島情勢の正確な理解の為に、合わせ鏡の日本とその歪んだ部分
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投稿者 影の闇 日時 2017 年 8 月 06 日 11:52:51: HiXvZf/FmwPNU iWWCzIjF
 


韓国国防省(国防部)は、日本同様、実質的には米軍の下部機関であり、米軍のコントロール下にあります。  

そうしてもう一つ、韓国の「保守」は、日本同様、親米派=カイライ勢力ですが、「日本会議」に見られる様に、日本の場合一皮剥けば「大日本帝国」が見え隠れするのに対して、韓国の「保守」は、一皮剥けば、「親日派」が見え隠れする。 

もちろん、それには理由が在ります。 米軍による占領統治は、日本同様、米軍支配にとって邪魔になる勢力(左翼や民族派)の排除が中心であり、本体即ち大日本帝国の仕組みと人材は、多少の手直しはあっても、総体としてみれば手付かずにそのまま、従って「既得権益層」もそのまま。 この「既得権益層」を「保守」と言うのです、日韓共にね。


そうして、日本の「保守」に中国侵略や日米戦争を消去したいという欲求があるように、韓国の「保守」もかっての「親日派」=日帝の代理人(手先、手下)だった過去を消去したいという欲求があるんですな。 更に、穿った見方をするなら、被害者としての実感はあっても、加害者(侵略者、その手先、手下)意識が薄い(何せ、侵略者とかその手先・手下は、国民の中では、絶対少数派ですからね!)日韓の国民の多くも、出来れば「過去」は無かったものとしたい。 つまり、「過去」を消去or隠蔽することにおいて、日韓は共犯関係にあるのです、取り分け「保守」はね。 

「従軍慰安婦」や「強制連行」といった問題が、それ以前の軍事政権下では知られず、90年代の「民主化」以降人々に知られる様になったのも、まさにこの点に在ります。 日本同様、「親米派=反共」の上着に「愛国者」という仮面を付けた支配層=「保守」は、過去の己の(親日派としての)行状を徹底的に覆い隠しましたが、それに合わせる様に、韓国国内も、日本に関する事柄は、長らく、タブー視されておりました。

まぁ、日本だってこの点ではエラソーな事は言えません。 吉田内閣から佐藤内閣までを支配した「対中敵視政策」により、中国に関する事は、事実上、タブー視され、田中内閣による「日中国交回復」までは、一部の専門家や知識人には知られていても、人口に膾炙することはあまり無かったのだから。 このように、「従軍慰安婦」を始め、日本軍が中国大陸で何をやったのか日本で一般に知られる様になるのは70年代、韓国で知られる様になるのは90年代であるのは理由が在る訳です。

そうして、これを”半島ナショナリズム”から見たら一体どのように見えるか?

かっての「親日派」が「親米派」に上着を替えただけで、他は植民地時代と変わらない!
「戦前と戦後はそんなに変わってはいない」とは昭和天皇の言葉ですが、それは韓国にも当てはまるのです。
かって「日帝の代理人」としてでっかい顔していた連中が、(親米という)洋服に着替え、(反共という)仮面を被って、またでっかい顔してふんぞり返る反っている! ーとしたら、「独立」とは何だったのか?−独立したと本当に言えるのか?ーという疑問が、当然、湧いて出て来るでしょう。

そうしてその眼差しで極東を見れば、上記の如く、支配層とそのシステムの骨組みの部分は殆どそのまま、そこにアメリカが日韓台其々と軍事協定を結んでいるという構図は、大日本帝国の支配の、その遺産の上に米軍が載っかってる、という様に見えて来るでしょう。


そこに、デッチ上げてまでも「帝国の遺産」を登録させたことにも見られるように、アベ政権が大日本帝国の再評価を求めるが如き動きを見せれば、否が応にも、上の図式がせり上がって来ることになる。 何といっても、台湾(海域)と朝鮮半島は帝国日本の出発点に在ったのですからね。 従って、この領域で日本の(軍事的)プレゼンスを示すほど歴史が蘇えって来る、という事になるのです。 


つまり、如何に”北の脅威”を叫ぼうと、又如何に米軍事戦略に従ったものであっても、それらは単なる口実に過ぎず、本当の狙いは軍事的プレゼンスの増大それ自体に在り、しかもそれは過去の復権と結び付いているーと彼らの目には映っている、という事です。
そうして更に、日米の軍事的一体化が強まる程一緒くたに見られることになるので、批判の眼差しは米軍にも向けられることになる。

何といっても、戦後日本と同様、韓国を建国し、独立させたのは米軍なのだから、米軍存在だけではナショナリズムのジレンマに陥りますが、そこにアベの日本が加われば、丁度トランプゲームにおけるジョーカーの様な役割を果たすことになるわけです。
 
 加えて、最近の彼の地の幾つもの調査に窺われる様に、金大中・廬武鉉政権の10年を経て、「北は同胞」と見なす認識に反比例するかのように、(韓国の)真の独立を拒んでいるのは米軍という認識が浸透しつつあり、次第に、米軍存在が桎梏になって来ているという状況が出て来ております(だからこその、誇大、かつ過剰な”北の脅威”のプロパガンダなのでしょうが)。

ナショナリズムは「自分でありたい」とする欲求が根本に在り、斯かる意味での「自分であること」(アイデンティティ)を脅かす存在(他者)の覚知こそがナショナリズム発動の要件になる事を考えれば、私には、これは頗る正当なナショナリズムに思えます。

逆に、沖縄の米軍基地問題に現れてる様に、自他の識別さえ不可能になってる日本人の意識は、最早、病膏肓に入るといった段階まで突き進んでいるようで、脱亜入欧、即ち欧米への一体化とアジアへの差別化で形成された近代日本の国民意識ー私はそれをナショナリズムと呼んで良いのか躊躇うところですがーは、自己の所属(存在)を巡って、イソップのコウモリさながらの立ち位置の反映で、常にアイデンティティの不安に付き纏われており、先の戦争はそれがハレーションを起こしたものにも思われますが、最近はそれ以前ーアイデンティティに悩む以前ーへの退行と言えばいいのか、臆面もなく、保護者(アメリカ)との一体化を求める、幼児性退行現象が顕著です。

私はこれを次の様に解します。 先の大戦時に勝る大転換の時代を迎えて、そのような時代状況へのミスマッチー近代日本は過剰適応と不適応を繰り返して来たのですが、そこから一歩進んで、適応不全の兆候を示しつつあることの投影である、と。
丁度、個人レベルでの「赤ちゃん返り」がうつ病や統合失調症の症状であるのと似たものが其処には在ると思われるのです。


目をヨーロッパに向ければ、英国が抜ける後のEUが第三帝国の範図に重なり、今や「ドイツ帝国」(E.トッド)と呼ばれるまでになった所に着目すると、それは殆どヒトラーが夢見た第三帝国が実現したことになり、その事は、その裏腹の(ドイツ封じ込めを主眼とする)「ヤルタ体制」ー大戦後のヨーロッパ支配体制ーの終焉を告げる以外の何ものでもない。 

時代が見えていないが故に同じ反応を示すのでしょうが、先の大戦時、ヨーロッパの情勢に幻惑されて自己を見失っていった様に、今回も、ヤルタが終わったのだから、同じ様に(日本封じ込めを主眼とする)ポツダム体制も終わり、いよいよ日本の出番ーという事でのアベのはしゃぎぶりなんだろうけど、またもや誤認としか思われない。 何故なら、ヤルタ体制とポツダム体制は、通底しているけど、連動はしていない。 その事は、中華人民共和国の「国連復帰」(71年)(連合国と直訳すればハッキリするはずです)によって、名実共に、アジアにおける(国連ならぬ)連合国体制(=ポツダム体制)は完成したこと、更には、何より「従軍慰安婦問題」とか「南京大虐殺問題」が過去のものとなってない事でも明らかでしょう。 そして、何がこの落差をもたらしたのかも又、明らかだと言わねばならない。 

”ホロコースト”や”ポグロム”それ自体については濡れ衣にも係わらず、徹底した謝罪の姿勢を示すことによって、被害者、並びに周辺諸国の支持や承認を取り付けたドイツに対して、それに失敗し続けたままの日本。 あまつさえその責任が被害者側に在るかの如き態度で、謝罪は被害者側が受け入れない限り成立したことにはならないという事さえ気付いていない。 しかもそこには国際政治の罠が隠れているという事には考えが及ばない。

もしもドイツが日本のような態度であったら、被害諸国のドイツへの警戒は続き、ドイツ封じ込め=ヤルタ体制は終わっていなかったでしょう。 被害者の承認を得、周辺、更にはヨーロッパ諸国全体の支持を獲得することによって、国際政治の罠を抜け出したドイツに対して、被害諸国の不信を解消するにはほど遠く、国際政治の罠に搦め取られたまま、依然としてポツダム体制下に在る日本。

 ーそれを別の角度から見たのが「永続敗戦論」(白井聡)ということです。  

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