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ウラジーミル・プーチン: 世界で最も強力な人物
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2017年6月16日 マスコミに載らない海外記事
2017年6月12日
Paul Craig Robertss
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以下が今日のコラムだ。
ウラジーミル・プーチンであって、世界で最も強力な人物であるのは素晴らしいことに違いない。しかも自分でそう言う必要すらない。あらゆる欧米売女マスコミとCIAとFBIと共に、アメリカ民主党が、プーチンのために、そう言ってくれる。ロシア・メディアは、プーチンの権力を自慢する必要はない。メーガン・ケリーや、欧米売女マスコミや、欧米指導者連中が代わりにやってくれるのだ。プーチンは実に強大なので、選んだ人物をアメリカ大統領の座に就けられるのだ。
わぉー! 何という権力だろう! アメリカは、ゲームから完全脱落だ。膨大な諜報予算と、16の諜報機関と、更にNATO傀儡諸国の諜報機関にもかかわらず、何であれ、アメリカは、ウラジーミル・プーチンに太刀打ちできないのだ。
本当だろうか! CIAは一体何のためにあるのだろう? NSAは一体何のためにあるのだろう? 他の機関は一体何のためにあるのだろう? アメリカ人は、これらの無能なのに金を喰う“諜報機関”を閉鎖し、その金を、アメリカ大統領を選ばないでくれと、プーチンに賄賂として支払った方が良いだろう。CIAは、プーチンにひざまずき、アメリカ大統領を選ぶのをやめるよう懇願しなければならないのかも知れない。何という不面目。私には到底耐えられない。“世界唯一の超大国、単一覇権、例外的な必要欠くべからざる国民”だと思い込んでいた。我々はロシア大統領に支配される無価値な国民だと判明したのだ。
民主党とCIAとマスコミが、反トランプPRキャンペーンを開始すると決めた際、アメリカ民主主義を、プーチンの手中のものだとしてしまうことで、アメリカ合州国がいかに取るに足らないものに見せてしまうか、連中は気づいていなかったのだ。連中は一体何を考えていたのだろう? 連中は何も考えていなかったのだ。連中は、トランプが、決してロシアとの正常な関係を回復し、膨大な軍治安複合体予算を危険に曝すことがないようにするのに固執しているのだ。
あらゆる分野のアメリカ指導部が、実際に思考能力があるという兆しは皆無だ。ウオール街や大企業の幹部連中をお考え願いたい。株価をあげるため、ウオール街 forced あらゆる企業に、自国を見捨て、アメリカ人に売られる商品とサービスの製造を、労賃と、規制による経費がより安い海外に移転するよう強いたのだ。より安い経費で、利益と株価格は上がった。抵抗する大企業を、利益を増やすための海外移転を拒否すれば、会社を乗っ取ると、ウオール街は脅したのだ。
ウオール街も大企業取締役会やCEO連中も、雇用を海外移転すれば、アメリカ消費者所得と購買力も海外移転することを理解できるほど賢くなかった。言い換えれば、金融界、産業界の幹部連中は実に愚かで、高付加価値の、生産性の高いアメリカ雇用による収入がなければ、アメリカの消費者には、経済を駆動する役割を継続するための可処分所得が無くなってしまうことを理解できなかったのだ。
連邦準備金制度理事会は、ウオール街の過ちに気がついた。過ちをただすため、連邦準備金制度理事会信用を拡大し、信用買いによって、経済を回らせ続けるべく、消費者の負債増強を可能にした。ところが、消費者の負債が、収入に対して、過大になってしまえば、より多くのものを購入する能力はなくなる。言い換えれば、信用の拡大は、消費者所得成長の欠如に対する、恒久的対策ではない。
金融業界、産業界の指導部が余りに愚昧で、益々多くパートタイムの最低賃金の職につきつつある国民は、大量消費する国民ではないことが理解できない国は、指導部が破綻している国なのだ。
アメリカ消費者所得も海外移転せずに、雇用の海外移転によって、利益を押し上げるなど全く不可能だ。だから、海外移転による利益は一時的なのだ。十分な雇用が海外移転されて、総需要が行き詰まると、国内市場は停滞し、衰退する。
長年にわたって、私やジョン・ウィリアムズ(shadowstats.com)が何度もご説明してきた通り、アメリカ労働統計局の労働者統計はたわごとだ。2009年6月以来、回復したとされる雇用は、大半が低賃金の国内サービス業雇用で、理論的なbirth/deathモデルの産物だ。2007年-08年金融危機からの回復とされるものは、史上初めての、就業率が減少した回復だ。経済に雇用機会が上昇しておらず、僅かな雇用の機会しかない時に、就業率は低下する。
アメリカの雇用について、我々が知っているのは、雇用が益々パートの最低賃金のものになりつつあることだ。本当かどうかわからない売女マスコミ報道によれば、最低賃金の所得で、寝室が一つの家を借りられるのは、アメリカ合州国全体で、わずか12の郡しかないという。https://www.theguardian.com/us-news/2017/jun/08/minimum-wage-affordable-housing-rentals-study
この記事に対し、バージニア工科大学教授が、賃貸物件への支援を増やし、手頃な価格の住宅に投資する住宅信託基金などのプログラムを強化するよう政府に提案している。
言い換えれば、アメリカ大企業が見捨てたアメリカ国民、アメリカ労働人口の費用を納税者が払わされるのだ。雇用を海外移転した企業やウオール街が、自らの住宅費を支払う十分な収入を得られないアメリカ労働者から奪い取った失われた所得を埋め合わせるため、依然として、中流階級の所得を得ているアメリカ人は課税される。
言い換えれば、下落する中、資本主義によって財産を取り上げられた人々に対する公的助成無しには、資本主義が存在できない地点に至ったのだ。
一体どれだけの製造コストが環境などの第三者に押しつけられているか、何度も私は書いてきた。資本主義企業の利益のかなりの部分は、製造コストを第三者に押しつけられるの企業の政治的、法的な能力に由来している。言い換えれば、資本主義は製造の経費を、利益の分け前を得られない環境と人々に押しつけることができるがゆえに、金を儲けているのだ。この多くの例を、特に不動産開発分野で、私は挙げている。宅地開発業者は、そのコストの大半を他者に転嫁できるのだ。
このコスト転嫁は、今やハルマゲドンを引き起こすまでのレベルに達した。トランプを弾劾して、戦争屋のペンス副大統領を大統領にする取り組みが行われている。トランプはロシアとの正常な関係を回復すると選挙運動をしたのだから、緊張を緩和する取り組みの敗北は、ワシントンが先制核攻撃対ロシアを計画しているというロシア軍最高司令部の最近の結論を補強する。
これは、アメリカ軍治複合体が、その権力と儲けを、戦争と敵に依存しているおかげで、全世界が直面しているリスクだ。
言い換えれば、アメリカ合州国存在の論理的根拠は一つしか残っていない。軍治安複合体権益だ。しかもこの権益は、本物であれ画策されたものであれ強力な敵を必要とする。
元CIA職員ジョン・ストックウェルは、こう書いている。“世界を不安定のままにし続けて、支配体制が、好きなだけの金額を兵器に使うのを我々に認めさせるため、アメリカ人に憎悪を宣伝し、教え込むのはCIAの機能だ。”七カ国の丸ごと、あるいは一部のワシントンによる破壊と、何兆ドルものアメリカの新たな戦債を支えたイスラム教徒に対する、画策された憎悪と不信と同様、欧米が、現在無理やり詰め込まれているロシアに対する憎悪と不信は、ストックウェルの暴露を反映している。
グローバリズム、つまり国境を越えた労働の鞘取り、金融化、消費者所得の銀行利子と手数料への転換がアメリカ経済を破壊した。“機会の社会”は消滅した。子供たちの経済的見込みは、両親より悪い。製造業やITやソフトウェア技術などの専門職の海外移転が、アメリカ国内の総需要を崩壊させたのだ。連邦準備金制度理事会の信用拡大は一時的救済に過ぎなかった。
かつて繁栄していた地域が今や荒廃している。国家予算や年金制度は破綻しつつある。大学教育の見返りはない。アメリカ人の経済的展望はグローバリズムによって消し去られた。貴族社会でそうだったように、出世にはコネが要る。所得と富の高度の集中が、民主主義を無効にした。政府は金持ちに対してしか責任を負わない。
アメリカの政治と産業界の指導部は、アメリカ民主主義をプーチン支配下におくことで、アメリカ主権のイメージを破壊しただけでなく、かつて世界の羨望の的だった、往時の活気のあったアメリカ経済も破壊したのだ。
アメリカ人は一体どこに指導力を見出すことができるだろう? 民主党にも、共和党にも、マスコミにも、大企業にもないのは確実だ。そのようなアメリカが、優れた指導部がある二国、ロシアと中国と一体どうやって競えるだろう? 戦争だけが、この疑問の答えなのだろうか?
Paul Craig Robertsは元経済政策担当の財務次官補で、ウオール・ストリート・ジャーナルの元共同編集者。ビジネス・ウィーク、スクリプス・ハワード・ニュー ズ・サービスと、クリエーターズ・シンジケートの元コラムニスト。彼は多数の大学で教えた。彼のインターネット・コラムは世界中の支持者が読んでいる。彼 の新刊、The Failure of Laissez Faire Capitalism and Economic Dissolution of the West、HOW AMERICA WAS LOST、The Neoconservative Threat to World Order.が購入可能。
記事原文のurl:http://www.paulcraigroberts.org/2017/06/12/vladimir-putin-powerful-person-world/
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