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ロシア、北朝鮮に接近 労働移民受け入れで協議 米をけん制 極東開発加速
【モスクワ=田中孝幸】ロシアが北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権との関係を深めている。このほど北朝鮮の労働移民の受け入れ拡大を協議した。度重なる核実験やミサイル発射で北朝鮮が国際的な孤立を深めるなか、高官交流や支援を続け、今や中国をしのぐ友好国とみなされる。プーチン政権には米国への外交的な立場を強める狙いのほか、北朝鮮の労働力をテコに極東開発を加速させる思惑がある。
ロシアは極東開発でも北朝鮮を重視する(ハバロフスク郊外の北朝鮮労働者が住む寮)
「労働分野で2国間協力を発展させることが重要だ」。ロシア内務省によると22日、ロシアと北朝鮮両国は平壌で労働移民に関する関係省庁の協議会を開催した。ロシア側は北朝鮮の労働移民の受け入れ拡大に向けた中長期の計画を伝達。対朝関係を重視する姿勢を鮮明にした。
国営ロシア鉄道の代表団も1月末に訪朝し、北朝鮮側と両国をつなぐ鉄道網の拡充を協議。ロシアの大学で北朝鮮の鉄道エンジニアが研修する機会を増やすことに合意した。2月の北朝鮮の弾道ミサイル発射後も「同国へのロシア産石油の輸出は止まっていない」(政府関係者)という。
長年にわたって最大の後ろ盾だった中国が北朝鮮からの石炭輸入を今年末まで停止するなど対朝姿勢を厳しくするなかで、北朝鮮にとってロシアの重要性は増している。朝鮮中央通信は2月、金正恩委員長による旧正月の挨拶状の送り先国名のリストでロシアを筆頭に挙げた。
ロシアがあえて国際的な非難が強まる北朝鮮との関係を重視するのは、アジア太平洋地域での米国の軍事力強化に対抗する外交上の戦略からだ。ロシア外務省のザハロワ情報局長は23日、在韓米軍の地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の配備が地域情勢を悪化させているとの批判を繰り返した。
北朝鮮への影響力を高めておけば、同国の核・ミサイル問題への危機感を強めるトランプ米政権との外交交渉を優位な立場で進められる計算も働く。ロシア世界経済国際関係研究所のワシリー・ミヘーエフ副所長は「米ロ関係が改善するまでロシアの対朝姿勢は変わらず、『北朝鮮カード』は温存される」と語る。
ロシアには北朝鮮の低賃金の労働力を利用して、極東地域の開発を進める思惑もある。政府統計によると、ロシアで労働許可を得て働く北朝鮮人は4万人を超え、5年前の倍以上に増えた。
不法移民を含めると、北朝鮮労働者はこの統計よりもはるかに多いとの見方は根強い。今後、ハバロフスクや北朝鮮に接する沿海地方のウラジオストクなど極東各地のインフラ建設を加速するには「勤勉で休みなしで働く北朝鮮人が不可欠」(沿海地方政府幹部)という事情がある。
プーチン政権は対朝関係をテコに、韓国との経済関係を強化する戦略も描く。5月の韓国大統領選ではTHAAD配備に反対する左派政権が誕生する可能性も取り沙汰される。選挙後に韓ロ関係が改善に向かえば、北朝鮮とのパイプの価値が高まり、ロシアが提唱してきたロ朝韓3カ国の大規模な送電事業や鉄道網の新設が実現しやすくなるとの期待も膨らむ。
とはいえ、北朝鮮との接近はロシアの国際イメージのさらなる悪化を招き、欧米との溝を深めるリスクがある。
[日経新聞3月27日朝刊P.4]
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