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なぜ金正男はマレーシアにいたのか? 岡崎研究所(WEDGE)
http://www.asyura2.com/17/kokusai18/msg/641.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 3 月 17 日 17:13:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

なぜ金正男はマレーシアにいたのか?
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/9092
2017年3月17日 岡崎研究所 WEDGE Infinity


 米外交問題評議会上席研究員カーランツィックとスナイダーが、同評議会のブログの2月16日付け記事で、金正男暗殺は衝撃であるが、マレーシア等は何のために同人を自由に出入りさせていたのか等謎は深まるばかりだ、と述べています。要旨、次の通り。

 金正男の死は衝撃的である。金正男は2012年北朝鮮が金正恩体制に移行した頃、その持続性につき疑念を呈していた。恐らくこの批判を金正恩は個人的な批判と捉えたのであろう。他方、両者の間には個人的な面識はなかったとの指摘もある。

 金正男は10年以上海外で亡命生活をしており、粛清された張成沢や金敬姫と連携していたと言われる。絶大な権力を持っていた張成沢を粛清するくらいだから金正男暗殺は驚くべきことではない。金正恩が以前から金正男殺害の命令を出していたとの報道もある。

 北朝鮮は世襲制であるが、金正恩には男の跡継ぎは確認されていないので、金正恩に何かあった場合金正男が中国の支援の下に権力掌握に動く可能性もあった。金正男を排除しておけばその可能性はなくなる。

 北朝鮮にとり暗殺は従来から行われてきたことである。1997年金正日は韓国に亡命した親戚の者を暗殺した。しかし暗殺は簡単にできるものではない。リスクがある。金正恩は自らの体制を強化するためには他の方法はないと考えたのかもしれない。

 暗殺は東南アジアの国々との関係で疑問を提起する。北朝鮮は長年マレーシア、シンガポールと関係を維持してきた。最近金正男はマカオよりはこれら両国で長い時を過ごしていたと言われる。中国の支配下にあるマカオで暗殺し中国を怒らすよりもマレーシアで暗殺する方が政治的に良いと考えたのであろう。

 しかし、マレーシアとシンガポールは、なぜ金正男の自由な入国を認めていたのか。北朝鮮は東南アジアの幾つかの国と外交関係を持っているが、マレーシアと北朝鮮は最近査証なし往来に合意していた。金正男は2014年頃からマレーシア、シンガポールに屡々渡航、滞在していたと言われている。なぜか。マレーシアにとっての利益は何か。北朝鮮の工作員がミャンマーやタイで問題を起こしていたことはマレーシアも知っていたはずだ。

 貿易の利益はあるだろう。しかし、両国の貿易は限られている。北との貿易を増やしたいと言っても金正恩にとって脅威と見られている金正男をなぜ自由にさせていたのか。情報が出れば出るほど謎は深まるばかりだ。

出典:Joshua Kurlantzick & Scott A. Snyder, ‘The Death of Kim Jong Nam’(Council on Foreign Relations, February 16, 2017)
http://blogs.cfr.org/asia/2017/02/16/death-kim-jong-nam/

■疑問は深まるばかり

 正に「疑問は深まるばかり」です。記事は、マレーシアは何の利益のために金正男を自由にさせていたのかと問題提起しますが、貿易上の利益以外の説明はありません。今回も遺体の検視や引き渡しなどにつきマレーシアと北朝鮮の間で激しいやり取りがあったと言われます。

 金正男は、金正恩にとっては、いつの日か自分の体制に挑戦する可能性を持っていました。中国が後ろ盾になっていたことや張成沢(2013年粛清)と近い関係にあった(経済的にも助けていた)こと、また、金正男は中国の開放化を見ており今の北朝鮮の情勢に批判的であったこと等が言われてきました。金正男を担いで亡命政府を海外に樹立しようとの動きも噂されてきました。また、北朝鮮の中で不満が増えているとか、米国などでは北朝鮮を変えるためには結局レジーム・チェンジしかないとの議論も常に出ていました。

 恐怖政府を推進する金正恩が金正男を排除し自分の体制を更に強固にしたいと考えたとしても不思議ではありません。更に金正男に出されていた帰国命令に同氏が従わず海外亡命を望んでいたとの未確認情報もあります。韓国の李炳浩国家情報院長は国会に対し、2012年以来金正男殺害の指令が出ていた、と言っています。

 北朝鮮には政治粛清の歴史があります。1997年には、金正日の妻であった成恵琳の甥の李韓永(1982年に韓国に亡命)が北朝鮮工作員により殺害されました。

 2011年金正恩体制に移行した時には、一部に北朝鮮が変化するのではないかとの期待も持たれましたが、金正恩体制は今や独裁化、恐怖政治を益々強め、核・ミサイル開発等を進め国際社会に挑戦しています。北朝鮮に対し外交、政治経済社会上の圧力を強めていく必要があります。同時に中国やロシアが北朝鮮に影響力を行使することも一層必要となっています。

 この事件について中国は沈黙をしています。今回事件は既に緊張関係にあると言われる中朝関係を更に複雑にするかもしれません。

 

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コメント
 
1. 2017年3月18日 21:13:27 : hUkJW5PNLO : vS5oQ06@H3c[402]
偽旗と 知りつつ見せる したり顔

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