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偉大なる米軍の復活へ レーガンを見習え
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/8981
2017年3月1日 岡崎研究所 WEDGE Infinity
1月29日付のウォールストリート・ジャーナル紙で、米上院軍事委員会のマケイン委員長が、米軍は近年の予算削減で弱体化しており、トランプ新政権のもと、早急に再建する必要があると述べています。その要旨は以下の通りです。
2011年の予算管理法で決められた国防費の自動的予算削減は、米国の軍事力に弊害が大きかったので、議会は改正しようとしたがならず、国防費は削減されるとともに、上限が設けられ、軍は恐ろしい代価を払わされた。
国防予算は2010年から2014年にかけて21%削減され、新技術に対する重要な投資が先延ばしされ、中ロが差を埋めるのを手助けした。脅威の増加、予算の削減、装備の老朽化、兵力の縮小などが相まって、軍の即応態勢は危機に直面した。
トランプ大統領は国防費の強制削減の廃止と軍の再建を約束しており、全面的に賛成である。直ちに行動を起こすべきである。
二つの大きな任務がある。
一つは、軍の近代化である。米国は軍がどこでも行動でき、最小限の努力でいかなる環境も支配できると考えてきたが、その想定はもはやできない。しかし極超音速兵器や人工頭脳などの技術への投資を増やすことで、今後5年間に軍の能力は大幅に強化されるだろう。
第二の優先事項は、受諾可能な水準のリスクで現在の任務を実行できるような軍の能力を取り戻すことである。今日軍は戦艦、航空機、車両、弾薬、装備、人員のいずれも不足している。能力、特に人員を意図的に、継続的に増やすことが必要である。
国防は米国の最優先事項である。それはオバマケアの撤廃、公共事業への投資、税制の改正と同様な政治的優先度を与えられるべきである。
これらの措置には金がかかる。2018年度の国防予算は6400億ドル必要である。それは現行案より540億ドル多く、今後も増加し続ける必要がある。私(マケイン)はレーガン政権時代一兵卒だった。レーガン大統領は最高司令官の役割を受け入れ、米軍を再建し、力による平和を確保したことで、米国の最も偉大な大統領の一人である。トランプ大統領にも同じような機会がある。
出 典:John McCain ‘An Opportunity to Rebuild Our Dangerously Weakened Military’(Wall Street Journal, January 29, 2017)
https://www.wsj.com/articles/an-opportunity-to-rebuild-our-dangerously-weakened-military-1485732652
米軍事力の弱体化に対する危機感は、米国内でも広く共有されているようです。
トランプ大統領が米軍事力の強化を強調している理由は必ずしも明らかではありませんが、大統領と、米議会で軍事問題について最も権威があり見識の高い議員が、軍事力の強化で見解を共にしていることは心強いです。米国の軍事的抑止力の強化は、単に米国にとってのみならず、米国の同盟国、友邦国にとっても重要です。とくに中国の挑戦を受けているアジア・太平洋地域にとって、強い米国の存在は重要です。トランプ大統領は、世界の秩序の維持にはあまり関心が無いと見られていますが、トランプがどの程度同盟関係を重視するかは別として、米国が軍を近代化し、軍の能力を取り戻すことは、同盟国にとって歓迎すべきことです。
■ロシアと中国に圧力を加える
マケイン上院議員は、レーガン大統領を、米軍を再建した手本として称賛しています。レーガンは、米軍を再建したのみならず、ソ連を軍拡競争に追いやりました。ソ連邦が崩壊した一つの理由は、ソ連が増大する軍事費に耐え切れなくなったためと言われています。
トランプ政権がどの程度軍事予算を増額するかは分かりませんが、その額と軍の近代化の内容によっては、ロシア、特に中国に軍拡の圧力を加える効果を持つことも考えられます。
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