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米国では練られている 北朝鮮先制攻撃論の中身と現実味 狂乱北朝鮮の謎解きと今後
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2017年2月16日 日刊ゲンダイ P2 文字お越し
ミサイルで反撃/(C)AP
追い詰められた金正恩 危険な独裁者“暴走”で何が起こる?
棚ボタで後継者のイスが回ってきた金正恩の異常性格は折り紙付きだ。後見人とされた叔父の張成沢を機銃掃射で公開処刑。腹違いとはいえ、一家の長兄である金正男まで暗殺したとなれば狂っている。
危険な独裁者の暴走は加速どころか、暴発に向けてまっしぐらに進んでいるのだ。
コリア国際研究所の朴斗鎮所長はこう言う。
「気に食わない人間は排除し、自分の立場を危うくする潜在的脅威もすべて除去する。金正恩の頭の中にあるのは米国だけです。生きるも死ぬも米国のさじ加減だということは理解していますから、脅してでも平和条約を締結したいのが本音。果たして、金正恩に交渉カードがあるのか。切り札は米本土を射程に収める核ミサイルの開発しかないと思い詰めているのは、間違いないでしょう」
北朝鮮は金正日総書記時代の2005年に核兵器の保有を宣言。同時にミサイル開発も進め、金正恩体制以降に加速させた。昨年だけで核実験を2回、弾道ミサイル発射を20回以上も強行した。
12日に発射した新型弾道ミサイル「北極星2」は固形燃料で飛ばすため、発射兆候を掴むのが難しい。米韓軍の戦略の柱である、発射兆候から30分以内に先制攻撃する「キルチェーン」を無力化させたも同然だ。国情院によると、射程2500〜3000キロと推定され、沖縄の米軍基地が射程内に入る。液体燃料から固体燃料へのシフトに成功したことから、「準備に5〜10分しかかからず、先制攻撃は不可能」(李負J国会情報委員長)とお手上げ状態なのだ。
北朝鮮は射程1300キロのノドンから3000キロ超のムスダンまで、4タイプのミサイルを実戦配備している。
「北朝鮮は、米国本土を射程に収めるテポドン2改良型の開発に血道を上げています。恐怖政治は来るところまで来た。文字通り国力を総動員しています」(朴斗鎮所長=前出)
国際社会による経済制裁も、技術流入を食い止める圧力も効果なし。日本海に向けてミサイル発射実験が繰り返されれば、事態の収拾は極めて困難になる。
米軍突入の可能性も…(C)AP
北朝鮮要人を暗殺する「斬首作戦」の訓練
日米首脳会談に合わせた新型弾道ミサイルの発射は、トランプ大統領を引きつらせた。そこにもってきて、金正男暗殺である。米軍の北朝鮮先制攻撃がいよいよ現実味を帯びてきた。というのも、こうした事態になる前の昨年9月、米国ではマイク・マレン元統合参謀本部議長らによって、金正恩排除の先制攻撃シナリオが公然と練られていたからである。
トランプの外交顧問だったピーター・フックストラ元下院情報特別委員長は、「トランプ氏はいかなるオプションも排除しない」と吠えている。
韓国大統領代行の黄教安首相も15日、「北朝鮮の犯行であれば金正恩政権の残虐性を示すものだ」と述べた。今のところ沈黙している中国も、金正男の保護役だっただけにメンツは丸つぶれ。ということは、中韓両国とも米軍の北朝鮮攻撃を歓迎する可能性がある。
トランプにしてみれば、複雑なシリアやイラクと違って、極東の「独裁者潰し」は間違いなく国際世論を味方につけることができる。「よくやった」と言われれば、世紀の嫌われ者大統領にとって汚名返上のチャンスになる。ますますもって、怖くなる。軍事ジャーナリストの世良光弘氏がこう言う。
「米国がどんな先制攻撃を仕掛けるのか。昨年3月に韓国で行われた米韓合同軍事演習が参考になります。過去最大の米韓将兵約32万人が参加しましたが、例年よりかなり実戦的な訓練でした。米韓両軍の特殊部隊が北朝鮮国内の核やミサイルの施設を破壊したり、海兵隊が海から上陸し、北朝鮮の内陸部に進撃する訓練を、時間をかけて行っていました。注目すべきは、『斬首作戦』と称して金正恩ら要人を暗殺する訓練も行われたことです」
今月行われた韓国の韓民求国防相とマティス米国防長官との会談では、来月始まる米韓合同軍事演習で、北朝鮮の挑発を抑え込むための訓練を例年より強化することで一致している。実戦直前の訓練になるかもしれない。
「反米闘争の日」での北朝鮮兵士の行進(C)AP
朝鮮半島が火の海となる最悪事態シミュレーション
それでは、米韓が実際に北朝鮮に先制攻撃を行った場合、朝鮮半島はどうなるのか。北朝鮮軍も手ごわく、泥沼化する可能性がある。
米韓合同軍は、まず北朝鮮の核基地などを空爆するだろう。しかし、ミサイルの発射拠点を全滅させることは困難だ。
「日米首脳会談に合わせて発射された弾道ミサイルは、キャタピラー車に据え付けられていた。これは、山奥など整地されていない場所にも運べるということ。つまり、米韓軍が基地を破壊しても、移動した場所から発射されてしまうのです。北朝鮮は当然、米韓の空爆に対してミサイルで反撃するでしょう。米韓が迎撃し、撃ち合いに発展する可能性があります」(世良光弘氏=前出)
デルタフォースのような特殊部隊が乗り込んで、金正恩の首を取る作戦も展開されるだろう。
海から上陸するか、陸路で北緯38度線を越えて北朝鮮内に侵入するか。いずれにしても地上戦になるが、北朝鮮陸軍は朝鮮半島最南の釜山まで攻め入って朝鮮半島を統一することを前提に、軍事力を整備し訓練している。なかなか手ごわいのだ。
「北朝鮮軍が南下すれば38度線から70キロにあるソウルが戦場になり、そこから朝鮮半島の各地に戦闘が広がっていく可能性がある。最終的には米韓軍が制圧するでしょうが、多数の犠牲者は避けられない」(世良光弘氏=前出)
米韓の先制攻撃で戦争になれば泥沼化する。たとえ制圧しても、北の恨みはいつまでも残る。ここは絶対に戦乱の火ブタを切らせてはいけない。
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