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ロシアと接触 フリンひとりの判断か?
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2017/02/15 08:17 半歩前へU
▼対ロシア接触 フリンひとりの判断か?
トランプ米政権の安全保障を担当するフリン大統領補佐官が辞任した。事実上の解任である。政権発足前に駐米ロシア大使と対ロ制裁を協議した責任を取らされた。
これについて元共同通信記者の佐々木伸は「本当にフリンひとりの判断だったのか」と首を傾げた。以下は佐々木のレポートである。
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米司法省は1月の時点で、フリンがロシア大使と制裁問題について話しており「ロシア側から脅迫を受けやすくなっている」とホワイトハウスに警告。
フリンの“容疑”は大きく言って2つ。1つは政府の承認を得ていない米市民が、米国が懸案を抱える相手国と協議することを禁止した「ローガン法」に違反しているという点だ。
しかしフリンはオバマが米大統領選挙へのロシアのサイバー介入に対する対ロ制裁を発表した昨年12月29日、キャスリク大使と数回に渡って電話会談した。
オバマの制裁はロシアの情報部員ら35人を追放する厳しい措置だった。フリンはロシア大使の電話会談でこの制裁措置について言及。
トランプ政権に交代したあかつきにはロシアに対してオバマ政権よりも融和的な姿勢で臨むので、過剰に反応しないよう求める内容だった。
フリンが大統領補佐官に正式に就任したのは政権発足時の1月20日であり、これは明らかに「ローガン法」に違反するものだ。
プーチンは予想に反して報復には一切出なかった。当時から不可思議だ、との声が出ていたが、フリンの発言で報復措置を取らなかった理由が分かる。
フリンは疑惑を強く否定したため、ペンス副大統領はフリンを擁護した。しかし先週末、フリンがウソをついていたことが判明した。
もう一つの疑惑はフリンがオバマによって国防情報局長を解任された後の2015年、元将軍として「ロシア・ツデー」なる行事に参加するためモスクワを訪問、食事会ではプーチンの隣に座るもてなしを受けた際、ロシア政府からカネを受け取ったのではないか、というものだ。
元軍当局者が外国政府からカネを受け取る場合は、議会の承認が必要で、フリンはこの件でも調査の対象となっている。しかし、ロシア大使との協議は「フリン単独の判断」によるものだったのか、についてさらなる疑惑も持ち上がっている。
トランプは選挙期間中からプーチンを「オバマよりも有能」と公言するなど、オバマ政権の対ロ強硬方針とは180度転換した融和姿勢を示していた。
トランプはロシアとの間で軍縮ができれば、クリミア併合で欧米が科した対ロ制裁の解除もあり得るとの考えも示唆していた。
こうした雰囲気の中でのフリンの大使との電話協議だった。フリンの行動は“誰か他の者による指示”を受けたものでなかったのか。
フリンをそそのかしたり、指示できるものはほとんどいないという現実をどう考えればいいのか。
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