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米国土安保長官、ホワイトハウスとの間に亀裂
ケリー長官はトランプ政権の入国禁止令や人事案に不満を示している
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ジョン・ケリー国土安全保障省長官 PHOTO: JOSHUA ROBERTS/REUTERS
By DAMIAN PALETTA AND ARUNA VISWANATHA
2017 年 1 月 31 日 17:07 JST
【ワシントン】米国土安全保障省(DHS)の人事や一部地域からの入国を禁止する大統領令などをめぐり、ジョン・ケリー長官とホワイトハウスの間に亀裂が生じている。関係者が明らかにした。入国禁止令によって各地空港が混乱する中、DHSでは副長官の座が空席のままの状況が続いている。
ドナルド・トランプ大統領がケリー氏を長官へ指名したことは、共和党だけでなく民主党からも幅広く支持を受けた。退役海兵隊大将である同氏ならば、意見の相違が生じてもトランプ氏に反論できるだろうと期待されたからだ。
しかしそのような事態が実際に発生するまで、時間はかからなかった。関係者によれば、ケリー氏は自らが望む人物を副長官に起用できない一方で、ホワイトハウス側はカンザス州の州務長官を務めたクリス・コバック氏を推薦し続けた。ケリー氏は、移民規制強硬派として知られるコバック氏の就任を阻止するために動き続けたという。
ケリー氏は中東・アフリカ7カ国の人々の米国入国を禁止する大統領令に関しても、その詳細をより早く知ることができなかったことに憤慨している。内容を把握していれば、DHSの体制も整えることができたためだ。
トランプ氏は27日の午後に大統領令に署名したが、ケリー氏がその内容を知らされたのは当日ワシントンに移動中のことだった。関係者によれば、ケリー氏は大統領令の最終的な内容を事前に伝えるようホワイトハウス側に何日も前から要請していたという。
ホワイトハウスは30日、トランプ氏がエレイン・デューク氏をDHSの副長官に指名する予定だと発表した。デューク氏はジョージ・W・ブッシュ政権時にDHSに勤務した経歴を持つ。
ホワイトハウスは大統領令に関してケリー長官が事前にブリーフィングを受けたかについては、コメントを差し控えるとした。ホワイトハウスのショーン・スパイサー報道官は大統領令について「知らなければいけない立場の人は輪の中に入っていた」としている。
この件についてDHSの広報官はコメントを控えるとしている。
また、トランプ政権は30日の夜にDHSの移民税関捜査局(ICE)のダニエル・ラグスデール局長代理を更迭。ラグスデール氏は省内でもバラク・オバマ政権の移民政策を支持していると見られており、大統領令が署名される以前から更迭は予測されていた。トランプ氏はICEの高官であるトーマス・ホーマン氏を暫定的な局長に指名している。
DHSは国境内の国民の安全を守る機関だが、ホワイトハウスとの間に不和が生じたことで上層部に先行き不透明感が強まっている。大統領令を受けて各地空港では抗議運動が展開されたが、この事態への対応に関しても苦慮する場面が見られていた。
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在任中最後の記者会見に臨んだオバマ前大統領(18日)
2017 年 1 月 31 日 16:03 JST
もしあなたが11日間に賭けていたとすれば、あなたの負けだ。何の賭けかといえば、バラク・オバマ前大統領が後任のドナルド・トランプ氏を批判するまでに要する日数のことだ。ちなみに、われわれの賭けは30日間だった。だが、オバマ氏がわれわれの期待を裏切るのは今に始まったことではない。
オバマ氏は退任後のバケーションを終えるのも待てなかった。難民・移民の入国を制限するトランプ氏の大統領令について、オバマ氏は30日午後に報道担当者を通して声明を発表。「全米各地で起こっている(抗議活動)に勇気づけられている」と述べた。
報道担当のケビン・ルイス氏はさらに、「一般市民は集会や結社の自由、選挙で選ばれた人に自分たちの声を聞いてもらうという憲法で保証された権利を行使している。これはまさに米国の価値観が危機にさらされている時にわれわれが期待することだ」とし、こう続けた。「オバマ(前)大統領の外交政策との比較で言えば、以前にも耳にしているように、(オバマ)大統領の考えは信条や宗教を理由に個人を差別するという見解とは根本的に相いれない」
これを疑うものは誰もいない。しかしそもそもシリア難民が世界的な危機となったのは、オバマ氏が5年間、大統領としてシリアの内戦を終わらせるためにほとんど何もしなかったのが大きな理由だ。難民対策は言うに及ばずだ。オバマ政権が受け入れたシリア人の数を列記してみる。2011会計年度29人、12年度31人、13年度36人、14年度105人、15年度1682人。そして16年度になって初めて受け入れ目標を1万3000人と大幅に引き上げた。ただし同年度の実際の数字はまだ公表されていない。オバマ氏はイラクやアフガニスタンで米軍のために仕事をした通訳などが再定住先を見つける手助けもほとんどしなかった。
われわれは難民に関してトランプ氏が発した大統領令には反対している。しかし、オバマ氏やスーザン・ライス前大統領補佐官のような側近が「米国の価値観」や中東のカオスが生んだ難民について誰かに講義するのは、厚かましいと言わざるを得ない。
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米の入国禁止、空港で5時間拘束された体験は
多くは永住権保持者、1歳に満たない赤ん坊も
シカゴのオヘア空港で旅行者の相談を受けるボランティアの弁護士たち
By IAN LOVETT
2017 年 1 月 31 日 16:14 JST
アビール・ヘマイダンさん(46)がアムステルダムからの長いフライトを経てシカゴのオヘア国際空港に着陸したのは、28日午後12時42分のことだった。しかし米国のグリーンカード(永住権)を保持しているにもかかわらず、着陸後は空港で5時間以上拘束され、複数の入国管理官から質問を受け続けたという。彼女が空港から出られたのは9時間後のことだ。
シリア生まれのヘマイダンさんは5年にわたり米国に住み続けているが、質問の内容は日常生活の詳細や収入、手持ちの現金の額、子供や夫について、そしてシリア情勢についてなど多岐にわたった。
ドナルド・トランプ米大統領が27日に署名した大統領令を受け、シリアなど中東・アフリカ7カ国の人々は米国への入国を禁止された。突然の大統領令を巡っては混乱が生じ、ホワイトハウス側も後に修正を追加。さらには違憲論争も起こる状態が続く。
全米各地の空港には大統領令に抗議する人たちが数千人も集まったが、ヘマイダンさんのように空港内で拘束されていた人々は事態を全く把握していなかったと話す。
ヘマイダンさんは携帯電話の所持は許可されたが、利用すれば没収すると入国管理官に伝えられた。不安で状況が分からないままほとんどの時間を過ごし、そのうち5時間は同じ境遇の旅行者数十人とともに窓のない部屋に閉じ込められたという。いつ解放されるのかは分からず、解放されるのか否かも不明のまま過ごした。
「そこでは誰もがつらい思いをしていた。家族と連絡を取ることは許されなかった。何が起きているのかを聞いても、誰も知らなかった。ただただ、待つようにと伝えられた」
拘束された部屋は人が多く不快で、25人ほどが木製のベンチに詰めて座っていた。車いすに乗った高齢者が4人いて、子供も数名含まれた。1歳にも満たない赤ん坊が泣き続け、「そのことで空気が張り詰めた」とヘマイダンさんは振り返る。
拘束されたほとんどの人は、ヘマイダンさんと同じようにグリーンカードを所有していた。法的にも認められた永住者で、何年にもわたり米国に住んでいた人たちだ。当初の大統領令にはこうしたグリーンカード所有者も入国禁止リストに含まれていたが、29日の夜には国土安全保障省が除外の対象に当たると発表をしている。
オヘア空港の入国管理官は旅行者たちを拘束した理由を明かさなかったが、トイレのゴミ箱を掃除し、子供たちにクッキーを配るなど丁寧に接していたとヘマイダンさんは話す。ただし大人向けの食料はなく、水が与えられるのみだった。
その中でもヘマイダンさんは空腹を感じることはなく、「何が起きているのかだけを知りたかった」と言う。税関・国境警備局には取材を要請したが、直ちに返答は得られなかった。
ヘマイダンさんが拘束される中、家族も事態を把握するために必死だった。ヘマイダンさんはシリアに住む夫や子供に会うために2カ月ほど出国していたが、普段はフロリダ州デイトナビーチで暮らし、診療所を運営している。
「みんなとても心配した」とヘマイダンさんの兄、アマールさん(51)は話す。「彼女がどこにいるのか、そして何が起こっているのかも分からなかった」
拘束中には、酸素ボンベを利用する車いすの高齢者が、泣きながら入国管理官に向かって部屋を出してくれるように懇願する場面もあった。しかしその高齢者は毛布こそ渡されたものの、部屋を出ることは許可されなかった。
拘束されてから5時間後、拘束された人たちはひとりずつ呼ばれ、パスポートの返却が始まった。ヘマイダンさんが呼ばれたのは一番最後だった。入国を許可されても、管理官たちは何も説明をしてくれなかった。
空港に集まった抗議者の数に驚いていたヘマイダンさんだが、一家の試練は終わったわけではない。ヘマイダンさんの夫は米国入国のためのビザを申請中の身で、今の状況では発給が可能なのかどうか、全く予測がつかない。
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