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ワシントン(CNN) ロシアがハッキングにより米大統領選に介入したとされる問題で、米情報当局は6日、この問題について初となる正式報告書を発表し、ロシアのプーチン大統領が選挙に影響を与えるための工作を命じたと結論づけた。民主党候補だったヒラリー・クリントン氏に打撃を与え、ドナルド・トランプ次期米大統領を利するのが狙いだったとしている。
工作では、複数の民主党関連団体や個人に対しハッキングを行い、第三者機関のウェブサイトを通じてその情報を公開していた。今回の報告書ではこの工作について、「米国主導の自由で民主的な秩序」を覆そうとするロシアの長年の取り組みを大幅にエスカレートさせたものだと指摘した。
去年の大統領選の期間中に行われたロシアのハッキングや、その背後にある動機について、米情報機関による評価が正式かつ完全な形で記述され公表されたのは今回の報告書が初めて。
報告書では、プーチン大統領が去年の米大統領選に影響を与えることを狙いとした工作を命じたとの評価を下した。米国の民主的な手続きに対する人々の信頼を失墜させると共に、クリントン氏を中傷し同氏の当選可能性に打撃を与えるのがロシアの目標だったとしている。さらに、プーチン氏やロシア政府はトランプ氏に肩入れする姿勢を鮮明にしていったとも指摘した。
報告書ではまた、ロシア政府は選挙結果に影響を与えるため、さまざまな戦術を駆使していたと指摘。サイバー活動などの人目に付かない情報工作やロシア政府機関、国営メディア、間に入る第三者機関、ソーシャルメディアを融合させた形で工作が行われたとしている。プロパガンダにはロシア・トゥデーやスプートニク通信といった国営メディアも利用され、「米国の従来型メディアによる不公平な報道の標的となっている」存在としてトランプ氏を描いていたという。
今回の結論を補強するための新たな情報も公開された。
ロシア政府は世論調査でクリントン氏優位が伝えられていた選挙戦終盤、工作の方向性を変化させ、選挙結果の正統性を掘り崩すことを狙いとした工作に転じたという。
米情報当局者らはまた、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)がサイバー活動で入手した米国人被害者のデータを公表するため、「グシファー2.0」という名前や「DCリークス」「ウィキリークス」といった告発サイトを使っていたことに「高度な確信を持っている」と指摘。GRUがウィキリークスに情報を提供していたことについても、同様の確信を示した。
http://www.cnn.co.jp/usa/35094686.html?tag=top;subStory
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