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米上院初日、オバマケア廃止へ第一歩
強気の日程表を提示、代替案は不透明
3日に招集された米国の第115連邦議会で下院議長に選出され、米国旗の前で宣誓式を行うポール・ライアン氏
By SIOBHAN HUGHES AND KRISTINA PETERSON
2017 年 1 月 4 日 17:44 JST
【ワシントン】3日招集された米連邦議会で上院は、2010年制定の医療保険改革法(オバマケア)の大半を無効化する強気の計画日程表を提示し、バラク・オバマ政権の看板政策である同法の廃止へ向けた一歩を踏み出した。
共和党はかねて、大統領選で勝利した暁には議会の招集初日にオバマケア廃止を目指す取り組みを始めると宣言していた。保険料が一部で高騰しているほか、同法によって創出された保険市場に参加する保険会社の多くが新規契約を中止しており、同法は崩壊しているというのが共和党の主張だ。
共和党は昨年の大統領選と上下両院選挙で勝利し、10年ぶりにホワイトハウスと議会の双方を掌握した。
共和党上院トップのミッチ・マコネル院内総務(ケンタッキー州)は4日、予算決議案を巡る議論の口火を切ることで、オバマケアの廃止へ向けた最初の花火を打ち上げる予定だ。期待通りにこの決議案が可決されれば、単純過半数による法案可決でオバマケアの大半を無効にできる立法プロセスが動き出すことになる。共和党が異論の多いこの手法を使うのは、全100議席の上院で52議席を確保しているものの、フィリバスター(議事妨害)を阻止できる絶対安定多数の60議席には足りていないためだ。
一方、オバマ大統領は同日、オバマケアの死守を目指し、上下院の民主党議員と戦略を話し合う予定だ。マイク・ペンス次期副大統領は共和党独自の計画を練るため、まずは下院の、続いて上院の党議員と別々に協議することになっている。
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ポール・ライアン下院議長は3日、対立候補を239対189票で破り、議長再選を果たした。共和党議員でライアン氏に投票しなかったのは1人のみで、ここにきて同党は結束力を示した格好だ(英語音声、英語字幕あり) Photo: AP
オバマケア廃止へ向けた取り組みは保険市場に混乱を招き、数百万人の米国人の医療保険の失効につながる可能性がある。2018年の中間選挙でその反動が出る可能性もある。
ただ、共和党議員がオバマケアに代わる法案を用意しないまま、同法廃止へ突き進むかどうかは定かではない。オバマケアはそれまで医療保険に入っていなかった1900万人の保険加入につながった。その大半は低所得者向けの保険制度「メディケイド」の拡充を通してだが、これにより米国民の保険未加入率は急激に低下した。オバマケアが廃止された場合、何がそれに取って代わるのかは不透明なままだ。
上院の予算決議案は上下院の4つの関連委員会(各院2委員会ずつ)に対し、1月27日までの予算案起草を指示している。この予算案にオバマケアの大半を無効化する条項が盛り込まれることになっている。
下院ではすでに89回にわたってオバマケアを廃止する法案が可決されてきた。だが、上院でことごとく阻止されてきた経緯がある。
2015年には上院がオバマケアの大半を無効にする法案を可決し、翌16年までに下院も可決したものの、オバマ大統領が拒否権を発動した。
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