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国産初ジェット機、正念場 MRJ初の受注キャンセル、動き波及の可能性も
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180126-00000005-fsi-bus_all
1/27(土) 7:15配信 SankeiBiz
ジェット旅客機「三菱リージョナルジェット(MRJ)」を開発中の三菱航空機は26日、米イースタン航空が注文した40機(購入権含む)のキャンセルが確定したことを明らかにした。MRJは計447機を受注していたが、キャンセルは初めて。MRJの開発は遅れており、他の航空会社にキャンセルの動きが波及する可能性もある。三菱航空機は、2014年にイースタン航空との契約に調印した。しかしイースタン航空が昨年、経営危機に陥り、米スウィフト航空に事業譲渡されたため、契約継続をめぐり協議を進めていた。
三菱航空機は「イースタン航空が事業者免許を返納した」と説明、スウィフト航空はイースタン航空の契約を引き継がなかったという。他にキャンセルが出る可能性は低く、MRJの事業計画に変更はないとしている。親会社である三菱重工業の宮永俊一社長も昨年末の会見で、イースタン航空がキャンセルするとしても「MRJの開発遅延が原因ではないと思う」と否定していた。
もっとも、MRJは既に5度も納入を延期。ローンチカスタマー(初号機の顧客)であるANAホールディングスへの納入時期は20年半ばと、当初計画の13年から大幅にずれ込んでいる。納入が遅れるほど航空会社の機材計画は狂い、経営に影響が出るため、これ以上待つのは難しい。開発費が当初想定の2倍以上となる約5000億円に膨らむ中、しびれを切らした航空会社のキャンセルが相次げば事業継続すら危うい。
三菱航空機は、ブラジルの航空機メーカー、エンブラエルの追い上げにも直面している。エンブラエルが開発しているMRJ競合機は、同じく低燃費が売り。差のあった投入時期も、開発が遅れるMRJとほぼ並びつつある。
エンブラエルには長年の事業で培った信頼があるうえ、米航空機大手ボーイングと提携交渉中で、経営体力が強化される可能性がある。そうなれば、事業経験のない三菱航空機はさらに不利となる。宮永社長が「(20年半ばに間に合うか)予断を許さない」と語る開発を含め、国産初のジェット機は重大な正念場に立たされている。
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