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佐川急便、上場で億万長者ドライバー続出?
http://biz-journal.jp/2018/01/post_22011.html
2018.01.17 文=編集部 Business Journal
2017年12月26日、オプティマスグループが同年最後の上場企業となった。オプティマスは東京証券取引所第2部に上場し、初値は公開価格を11.2%上回る2001円だった。終値は初値より高い2325円。同社は中古車輸出業者で、ニュージーランド向けが主力。
17年のIPO(新規株式公開)社数は90社で、15年の92社に次ぐ多さになった。90社のうち初値が公開価格を上回ったのは82社、下回ったのは8社だった。
公開価格から初値までの上昇率トップは、11月29日にジャスダックに上場した、金融関連会社のシステムを開発・保守・運用するトレードワークスで、“初値倍率”は6.18倍だった。
年末は株高を追い風に上場ラッシュとなった。12月のIPOは22社に達し、年間社数の4分の1近くが12月に上場した。東証1部に直接上場する案件が6社あったのが特徴だ。
■佐川急便のドライバーにも億万長者?
15年は日本郵政グループ3社、16年はLINEといった大型銘柄が上場したが、17年最大の上場は佐川急便の持ち株会社SGホールディングス(SGHD)だ。12月13日、東証1部に新規上場した。公開価格(1620円)を17.3%上回る1900円で初値を形成。その後も株価は上昇し、12月29日に2340円の上場来高値をつけた。日立物流との経営統合の思惑が買い材料になっている。
SGHDの初値に基づいた時価総額は6102億円。ヤマトホールディングス(13日の終値ベースで9680億円)、日本通運(同7445億円)に次ぐ規模となった。従業員持株会が大株主のため、“飛脚便”のドライバーのなかにも大金を得た人がいるとみられている。
12月13日にはマツオカコーポレーションが東証1部に上場した。初値は公開価格(2600円)を46.2%上回る3800円となった。ファーストリテイリングが運営するユニクロ向けがメインのOEM(相手先ブランドによる生産)企業。「値がさ株で最低投資単位が440万円のファーストリテイリングに手を出せない向きがマツオカを代替株と捉えている」(市場関係者)。ユニクロ以外の衣料品メーカーに食い込めるかどうかが、今後の株価上昇のカギを握る。マツオカコーポレーションの12月28日の高値は4005円で、上場来高値だ。
ユニークなのは、歯科材料の通信販売会社、歯愛メディカル。全国の歯科医院の90%にあたる7万件と取引がある。12月18日にジャスダックに上場し、初値は公開価格(3300円)を22.1%上回る4030円をつけた。プロ向けマーケットのTOKYO PRO MARKET(TPM)に上場していた銘柄で、ジャスダック上場に伴いTPMを上場廃止になった。変則的な“くら替え上場”である。
再上場組は中古住宅の再生販売会社のカチタス。12月12日、東証1部に上場した。初値は公開価格(1640円)を1.5%上回る1665円。旧社名は、名証セントレックス市場に上場していた「やすらぎ」。12年アドバンテッジパートナーズ系のファンドのTOB(株式公開買い付け)により上場廃止になり、13年に商号をカチタスに変更した。
17年4月、ニトリホールディングスが34%の株式を233億円で取得し、持ち分法適用会社とした。“ニトリ銘柄”として株価は上昇。12月26日には初値を73.0%上回る2880円の上場来高値をつけた。
12月19日に東証マザーズに上場した「みらいワークス」は、“働き方改革銘柄”として注目された。新規事業を立ち上げる顧客の要望に応じ、フリーで活動するプロの人材を派遣するビジネスモデルで成長を続ける。人手不足を背景に初値は6080円と公開価格(1840円)の3.3倍に膨らんだ。その勢いは止まらず、株価は1万円を突破し、12月28日には一時、1万3490円の上場来最高値をつけた。初値から2.2倍となった。
■AIベンチャーが注目株
16年までは、バイオやスマートフォン開発の企業がIPO市場の主役だったが、17年はAI(人工知能)が取って替わった。
東京大学発のAI開発ベンチャー、PKSHA Technology(パークシャテクノロジー)は9月12日、東証マザーズに上場した。成長分野とされるAI分野のベンチャーだけに投資家の関心が高く、上場初値は5480円と公開価格(2400円)の2.3倍をつけた。
同社は機械学習技術を用いて対話や画像認識などのAIアルゴリズム(計算手法)を企業に提供する。上場時にトヨタ自動車から出資を受けたことで一段と買いが殺到し、10月18日に1万4500円を付けた。12月29日の時価総額は1721億円で、上場初値から1021億円増えた。17年に新興市場にIPOした企業(71社)の時価総額増加ランキングで首位となった。
時価総額増がランキング2位のティーケーピー(TKP)は、貸し会議室を運営する。空きスペースを有効活用する会議室版の“シェアリングエコノミー銘柄”だ。11月には10億円を投じ、大塚家具と資本業務提携した。直近の時価総額は927億円と上場時の2倍となった。
12月25日にジャスダック市場と名証2部に上場したABホテルは、愛知県が本社でビジネスホテルを運営している。典型的な“インバウンド(訪日観光客)関連銘柄“である。公開価格1500円に対して初値は3060円。2日連続ストップ高を経て、12月29日には6300円の上場来高値をつけた。
■今年、上場する可能性のある注目企業
一方で、直前になって上場取り消しになった企業もある。ヘアメイク・ネイルなどのサロン運営のアトリエはるかは、12月7日に名証セントレックスに上場することが決まっていたが、直前になって名証が上場承認を取り消した。社員から会社への内部通報によりコンプライアンス(法令遵守)上の問題が浮上したことによる。16年末には自動運転ベンチャーのZMPが上場を延期した。顧客情報が流出したことが理由だ。
IPO後、暴騰しているのはジャスダックに上場したヴィスコ・テクノロジーズだ。上場2日目の12月14日に初値1万5000円(公開価格は4920円)をつけた後、12月28日には一時、4万3900円まで上昇した。画像処理検査装置のファブレスメーカーで、自動車やIoT(モノのインターネット)向けに需要が拡大している。ヴィスコは12月28日の高値で公開価格の8.9倍になった計算だ。
18年に上場すると目されている企業は、フリマアプリ「メルカリ」を運営するメルカリ、転職・就職・アルバイト情報サイトを運営するマイナビ、AIを搭載した業務システムHUEを開発したワークスアプリケーションズなどがある。フィンテック(金融のIT化)の分野では17年9月にマネーフォワードが上場したが、これを呼び水にクライド会計ソフトのfreeeに期待が集まる。大型案件では、再上場のユー・エス・ジェイ(USJ)や、「最後のJR上場」といわれているJR貨物が挙げられる。
05〜07年には、毎年200社近くが上場していた。だが、06年1月のライブドアショックをきっかけに、経済官僚、金融官僚と一体となって東証がベンチャー企業の“排除”に動いたことが響き、上場する企業は減った。日本の新興企業が米国や中国のベンチャーに後れをとる原因となったという辛口の指摘もある。
(文=編集部)
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