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日本政府は今、科学技術政策の基本指針「ソサエティー5.0(超スマート社会)」を打ち出している。写真は上海。
日立製作所の社長から見た中国と日本の市場の未来―中国メディア
http://www.recordchina.co.jp/b224732-s10-c20.html
2017年12月2日(土) 8時0分
世界は一層不確定な時代に突入した。ブラックスワンが急増し、一部の国や地域の民族主義、保護主義が如実になり、テロが日常的に脅威となり、温暖化が原因で世界各地が異常気象となっている。各国の社会問題も一層複雑になり、エネルギー資源不足、環境への負担増加、経済発展の不均衡、貧富の差の拡大などが問題となっている。
このような不確定要素が重なっているのを背景に、世界各国は皆「持続性」を追求し始めている。
日本政府は今、科学技術政策の基本指針「ソサエティー5.0(超スマート社会)」を打ち出している。その特徴は、経済繁栄を一番の発展目標にするのではなく、「人」を中心とした新型社会構築に取り組み、環境汚染や過度な都市化、出産率の低下、高齢化などの社会問題を解決することを目指している。
2017年6月、日本政府は内閣会議で、ソサエティー5.0実現のために、▽健康寿命の延伸▽移動革命の実現▽サプライチェーンの次世代化▽快適なインフラ・まちづくり▽フィンテック―の5本柱を確定させた。
「ソサエティー5.0」の実現と持続可能な発展を追求する背後には、デジタル革命の波がある。現在、EC取引の分野だけでなく、健康管理、工業、エネルギー、個人の活動などの分野でもデータを収集し、保存することができる。人工知能やビッグデータの分析などの技術が進歩するにつれ、データは解決プランを提供し、人々のライフスタイルに変化をもたらしている。
例えば、当社がデンマークのコペンハーゲンの地下鉄会社と提携して開発しているシステムは、駅に設置しているセンサーを通して乗客数のデータを収集し、車両の到着時間を自動で調整することで、乗客の待ち時間を減らし、列車利用の最適化を進め、快適であると同時に、エネルギーを節約できる地下鉄の実現を目指している。
このような、デジタルテクノロジーを利用して新たな価値を作り出し、未来社会に利益をもたらそうとする動きは、日本だけでなく、西洋諸国、中国、アジア諸国でも起きている。
昨年、私が北京に出張に行った際、中国のこの分野での変化を実感した。中国では今、スマホにタクシー配車アプリをダウンロードしていなければ、タクシーを捕まえるのは至難の業となっている。
中国の「スマホ文化」は世界最先端で、キャッシュレスを実現しているだけでなく、割り勘したり、タクシーを呼んだり、病院の予約をしたりなど、いろんなシーンでスマホが活躍している。日本と比べて、中国のデジタル化の分野における発展はもっと先を進んでいると、私は感じる。
当社は、日本で中国のデジタル化の経験をPRし、日本の医療サービスやその他のサービス業のデジタル化を推進する計画だ。
中国市場で、当社はこれまで、主に商品を提供してきたが、今後はサービス業に重点を置くようにする計画だ。日本の人口の26%以上が65歳以上で、当社は特に日本の高齢化の分野の経験をシェアし、中国が間もなくやって来る高齢化時代に対応できるようサポートしたいと思っている。
また、中国政府が打ち出している「一帯一路」(the Belt and Road)イニシアティブは、新たなインフラ建設ブームを起こしており、当社にとっても、中国や「一帯一路」参加国において発展できるチャンスとなっている。中国のパートナーと共に、未来の発展のために力を注ぎたい。(文: 株式会社日立製作所・東原敏昭社長兼最高経営責任者)(提供/人民網日本語版・編集/KN)
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