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7−9月期法人企業統計
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/53026124.html
2017年12月01日 在野のアナリスト
米国でトランプ減税法案の可決が前進、としてダウが300$以上の上昇をし、日本市場も大幅高を期待されたところ、可決が先送りとなって失速となりました。ただ、最近の相場の動きとして朝高、前場は軟調、後場に回復という流れになっています。これは海外投資家が朝に前日の買いを処分し、下げさせて日銀の買いを引き出した上で後場に買う。それを翌日の前場で売る、をくり返している面もあります。この取引が成功するのは、米国株が下げない、という前提が鉄板だからです。ただ今日はもう一つの記事、ティラーソン国務長官の更迭の話もあって、日本株にとっては大きな重しとなった面もあります。
北朝鮮との対話をさぐっていたティラーソン氏が更迭されたら、トランプ政権は北朝鮮への軍事オプションに前のめりとなるでしょう。米国の戦争は、イランやアルカイダとの戦い方をみても分かる通り、トップを徹底的に追い詰めるやり方です。これは民間人の被害を最小にするため、やむを得ないのですが、妥協することを知らない。ちょっと一当てして終わりにはならないため、少しでも軍事的緊張が高まると、北朝鮮の最悪の対応をひきだす可能性もあります。攻撃される前にしろ、それは攻撃対象として、周辺国すべてと米国が含まれることになる。安倍首相のめざす方向性が、最悪の形になりかねません。
7-9月期法人企業統計が発表され、前年同期比で売上高が4.8%増、経常利益が5.5%増となりました。ただし経常利益は製造業が44%増なのに対し、非製造業は9.5%減です。これには理由もあって、前年の7-9月期がギリシャデフォルト懸念や中国株の急落などで悲観ムードがただよい、企業の経常も大幅減となっており、その反動といった面があります。海外要因に関係ない国内の非製造業も若干下がっていましたが、今年の7-9月期も下がった。これは由々しき問題で、愈々安倍ノミクスの失敗が鮮明となりつつあります。
しかも7-9月期は在庫投資が積み上がっている。2017年に入ってから在庫投資は高水準で推移していますが、中々捌けないという状態がつづいており、将来の生産調整という事態も予想できます。設備投資も4.3%増と高水準ですが、今の設備投資は省人化であったり、どちらかといえば景気に対しては後ろ向きなものが多く、これは評価すべきでないのかもしれません。つい先日、メガバンクが窓口業務の縮小などで、3行そろって人員削減を発表していますが、そんな銀行業が久しぶりに設備投資を増加させてきた。人を減らす、そのための設備投資、という形がこんなところにも表れています。
法人企業統計が上振れたので、7-9月期GDPの二次速報も上振れが予想されます。ただし季節調整の4-6月期の下駄だったり、ここに来て二次速報の推計方法が今回、変更となるために、どうなるかは不透明です。特にそれが、前年同期比の低さによって達成されたとすると、景気全体としてはあまり寄与度もないといえるのかもしれません。
気になるのは不動産業の売上高が、ここに来て落ちていること。日本の不動産バブルも終焉となると、今後は消費面でもマイナスの影響がみられるでしょう。ここに来て北朝鮮の緊張が高まれば、日本は観光業にも大きな打撃となることが予想される。米国がくしゃみをすると、日本が肺炎にかかる。昨日の参院予算委での青山自民議員の言葉を借りれば、米国が北朝鮮に向けてくしゃみをすれば、日本が天然痘にかかる、となるのか? トンデモ意見ではありますが、ある意味で覚悟が必要となるのかもしれませんね。
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