豊かさを享受できるのは、一部の都市住民のみで、赤い貴族に支配された中国の絶対的な格差は拡大が続くがそれでも多くの途上国よりは遥かにマシ また愚民がトランプを選んだ米国でも、超富裕層がより豊かになるだけで、大衆の貧困化は止まらない そして欧州ですら、右派が台頭し、移民に優しいメルケル政権は破綻に近づいている https://www.nikkei.com/article/DGXMZO23700270Q7A121C1EN2000/
トランプ減税が米国経済を刺激する効果が「市場の期待とは裏腹に乏しい」(三菱UFJモルガン・スタンレー証券の井上健太氏)との指摘もある。米シンクタンク「責任ある連邦税制のための委員会(CRFB)」によると下院案では、家計が享受する減税効果は実質2000億ドルにとどまる。 共和党は財政赤字の拡大の回避を掲げており、上下院で合意した今後10年の「予算枠」では、教育や社会福祉などで巨額の歳出削減を実施することが決まっている。これが「個人消費の失速を引き起こす可能性がある」(井上氏)という見方もある。 法人では実質1.1兆ドルの減税が見込まれているが、個人消費が伸び悩むなら、企業が活発に設備投資するかどうかは不透明。井上氏は自社株買いなどに資金が多く回れば「景気刺激効果は限定的だ」と指摘する。 ソニーフィナンシャルホールディングスの渡辺浩志氏は米国内総生産(GDP)の押し上げ効果は「18年に0.3%にとどまる」と試算する。消費者物価指数の上昇も緩やかなものにとどまり、日米金利差の拡大を見込んだ円売り・ドル買いも進みにくい。 (今堀祥和) http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51618 中国は絶望的「格差」国家、民衆の怒りが爆発する日「中国の特色ある社会主義」は19世紀の帝国主義にそっくり 農民戸籍を持つ9億人の中の約3億人が都市に働きに出ている。しかし、都市戸籍を有さないために、子供を都市の学校に通わせることができない。最近は都市郊外に農民工の子供のための学校が作られているが、これはまさにかつて南アフリカで行われていたアパルトヘイト(隔離政策)そのものと言ってよい。 中国の都市の住宅価格が高騰し、バブル状態を呈していることはよく知られている。普通のサラリーマンが住宅を手に入れようとすると、勢い郊外に目を向けざるを得ない。だが、いくら安いと言っても、農民工が多く住む周辺には住みたくないと言う。それは子供を農民工が通う低いレベルの学校に通わせるわけにはいかないからだ。そのために少々狭くとも中心部に住む。これは中国で不動産バブルが崩壊しない原因の1つになっている。 維持される戸籍制度 中国共産党は戸籍制度が格差の原因になっていることをよく認識している。そのために、胡錦濤政権では「和諧社会」なるスローガンを作って、格差の是正に取り組もうとした。しかし、胡錦濤の政治力では分厚い既得権益の壁を崩すことはできなかった。格差は胡錦濤の10年間で一層拡大した。 このような状況にあるから、もし習近平が本気で社会主義社会を建設したいのであれば、政権基盤が強くなった第2期目において、「和諧社会」の建設に邁進すべきであった。それこそが共産党の使命なのだ。 しかし、習近平は格差是正に舵を切らなかった。「新時代の中国の特色ある社会主義」では戸籍制度を維持するつもりのようだ。 また、現在、中国には不動産に対する固定資産税や相続税が存在しない。このことが都市に住む富裕層に、富を不動産に移して効率的に蓄えることを可能とさせている。固定資産税や相続税をかけることは、戸籍制度の廃止とともに格差是正の切り札になる。しかし、それは都市の富裕層から激しい反撃を受けることになろう。だから、それについての言及もない。 つまり、「新時代の中国の特色ある社会主義」とは、ものすごい格差を固定し、それを維持する体制を言う。それによって強い中国を作るということだ。 それは「社会主義」と言うよりも「絶対王政」と言い換えた方がよい。ビスマルクが唱えてもおかしくない「軍国主義」であり、「中華民族の偉大な復興」とは、格差に苦しむ庶民に対して国威を誇示して不満をそらすことを言う。まさに19世紀である。 共産党は民衆の反逆を恐れている 習近平の今度の演説は、中国共産党が都市に住む富裕層の利益を代表する政党であることを明言したものである。 しかし、いくらきれいな言葉で糊塗しても、虐げられた庶民はその本質を肌感覚で見抜いている。その結果、共産党は民衆の反逆を恐れる政党になりさがってしまった。強権的に市民をコントロールし続けており、治安維持に要する費用が軍事費を上回っている。また、インターネットを通じて共産党批判が広がることが恐れ、それを押さえることに血道を上げている。中国ではビックデータとは、共産党に批判的な者をあぶりだす手法を言う。 http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/226265/111500191/?ST=print 繁栄に取り残される中国の「ヒルビリー」
農民工の暮らしは壮絶だ。部屋の中にトイレがそのまま設置されているアパートやロウソクの味がするパンの話を読んでいるうちに、気持ちがどんどん沈んできた。私がこれを一生続けなければならないとしたら、生きていく希望など持てない ヒルビリーは「アメリカで最も悲観的な人々」だ。人種差別の対象になっている黒人やヒスパニックでさえ、過半数は「自分の子どもは自分より経済的に成功する」と次世代に期待している。だが、ヒルビリーの過半数は、子どもの世代のほうが自分の世代より悪くなると思っている。 それに比較して、中国の農民工は「明日には自分の番が回ってくる」という夢を捨てていないようなのだ。アメリカのヒルビリーは政府から多くの援助を受けているが、中国の農民工は国から保護など受けていない。それでも、彼らは、怒りもせずに、明日のほうが良くなると信じて黙々と働く。
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