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日銀総裁が金利を下げすぎることによる副作用にも言及 --- 久保田 博幸
http://www.asyura2.com/17/hasan124/msg/555.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 11 月 18 日 09:51:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

日銀総裁が金利を下げすぎることによる副作用にも言及 --- 久保田 博幸
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171118-00010011-agora-bus_all
11/18(土) 7:40配信 アゴラ


日銀の黒田総裁は13日の『「量的・質的金融緩和」と経済理論』と題するスイス・チューリッヒ大学における講演は、これまでの発言内容と比較して、やや様変わりとなってきたようにも思われた。それを示すものとして、「量的・質的金融緩和」の成果に加え、副作用についても言及していた点である。

「最適なイールドカーブの把握」との部分では下記の説明があった。

「金利の年限によって金利低下の効果が異なることも、最適なイールドカーブを考えるうえで考慮すべき一つのポイントです。経済や物価への影響という点では、一般的に、短期から中期の金利低下による効果が大きいと考えられます。企業や家計の資金調達に占めるこのゾーンのウエイトが大きいためです。」

だからこそ、2013年4月の量的・質的緩和政策の導入まで、日銀による国債の買入は超短期ゾーンが主体であったはずである。また、短い国債の買入により、償還がすぐ来ることで全体の規模の調整が比較的しやすいメリットがある。つまり出口政策を容易比にさせる。2006年の3月の量的緩和策の解除にも、当座預金残高の削減はかなり短期間で可能とされていた。

「一方、より長めの金利については、保険や年金といった金融の社会インフラの機能と強い関連があると考えられます。このため、長期・超長期金利の過度な低下は、これらの運用利回りに対する不安感などを惹起し、マインド面を通じて経済に影響を及ぼす可能性に留意する必要があります。」

この点をあらためて総裁が指摘した意味は大きい。そのために導入したのが2016年9月の長短金利操作付き量的・質的金融緩和による、イールドカーブコントロール「YCC」であった。このYCCの目的はイールドカーブをスティープ化させることであった。それによってある程度「運用利回りに対する不安感」などを後退させることができる。

「このほか、金融仲介機能への影響という点では、最近、「リバーサル・レート」の議論が注目を集めています。これは、金利を下げすぎると、預貸金利鞘の縮小を通じて銀行部門の自己資本制約がタイト化し、金融仲介機能が阻害されるため、かえって金融緩和の効果が反転(reverse)する可能性があるという考え方です。」

リバーサル・レートとは米プリンストン大学のブルネルマイアー教授が考案した概念で、金利がある一定水準を下回ると、かえって貸し出しなど金融仲介機能に悪影響を与えるとの議論である(ロイターの記事より引用)。リバーサル・レートを引き合いに出して黒田総裁は、金利を下げすぎることによる副作用について、あらためて言及している。これなども今回の総裁発言のなかではあまり過去にはみられないものであった。

今後、日銀がマイナス金利政策や長い期間の国債の大量買入を主体としている現在の大規模緩和策から調整を図ってくると期待したいところではあるが、市場への影響等を考慮するとそう簡単に修正できるものではない。しかし、それでも結果としてステルステーパリングを行うなど、これまでのかなり緩和に対する前傾守勢を修正しつつあることも確かなのかもしれない。また、これは追加緩和を主張している向きに対する牽制との見方もある。


編集部より:この記事は、久保田博幸氏のブログ「牛さん熊さんブログ」2017年11月17日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方はこちら(http://bullbear.exblog.jp/)をご覧ください。

久保田 博幸


 

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コメント
 
1. 2017年11月18日 10:02:53 : nJF6kGWndY : n7GottskVWw[4417]

>これまでの発言内容と比較して、やや様変わり、副作用についても言及

副作用については大分前から言っている

実際、潜在成長率を高めなければデフレ脱却して2%インフレなど定着させることはできないから

そのための政府の様々な改革を政府に訴えてきたわけだ


つまり、今の景気拡大に油断して政府が無策でバラマキばかりしていてはダメだという当たり前の話だが


現実には、地方から都市へ、高齢者から子育て支援へを中心とした社会保障改革や、

労働規制改革などの・3本目の矢は、党内の既得権層の反対で、ほとんど進まず、

マスコミも、さらに愚かな野党による、くだらない対立ばかりを取り上げている


http://diamond.jp/articles/-/150102
【第2回】 2017年11月18日 三井住友アセットマネジメント 調査部
景気の拡大局面は確実なものか「貿易統計」から読み解く


日本経済は好調で、景気の拡大が続いています。2012年12月から始まった景気拡大局面は戦後2番目の長さとなりました。今月15日発表の7〜9月期GDPも前期比年率で+1.4%と順調です。さて、この好調な景気をけん引しているのが、「輸出」です。今回は、11月20日に発表される「貿易統計」に焦点を当て、輸出について考察します。(三井住友アセットマネジメント 調査部長 渡辺英茂)

日本経済は「輸出」に依存
昨秋から続く世界経済の回復に同調

 日本経済は好調が続いていますが、それをけん引しているのが輸出です。11月15日発表の7〜9月期GDPは前期比年率で+1.4%と順調でしたが、成長への寄与度を「内需」と「外需」に分けると「内需」が若干のマイナスで、「外需」に依存した成長だったことが示されています。

「外需」のうち「輸出」は、昨年の7〜9月期以降、特に伸びが強まっています。その7〜9月期に前期比で+2.1%の成長を記録した後、今年の4〜6月期(同−0.2%)以外は全てプラス成長となっています。これは、世界経済が昨年の秋以降に回復してきたことと符合します。

 さて、将来について考察するのは先にして、まず、「貿易統計」で輸出の現状を確認します。

 2016年度の日本の輸出額は、約71兆5000億円で前年から3.5%減少しました。もっとも、減少は主に為替変動によるもので、円高により外貨から円貨への換算時に目減りしたためです。三井住友アセットマネジメント調査部で為替と物価変動の影響を除いた「実質輸出」を計算すると、2016年度は前年に比べて約4%増加していました。

 主な輸出先は米国(輸出額14兆1000億円)、中国(同12兆8000億円)などです。地域にまとめるとアジアが38兆4000億円で全体の54%を占めます。欧州向けは10兆7000億円です。米欧アジアで、輸出全体の85%となります。

 これを財別で見てみると、自動車が最大で11兆3000億円。自動車部品などを合わせた輸送用機器とすると17兆4000億円になります。次に大きいのが半導体等電子部品で3兆7000億円です。これはより大きい分類では電気機器(輸出額12兆6000億円)に含まれますが、電気機器よりも一般機械(同14兆円)の方が金額が大きくなっています。

ビジネスにすぐ活かせる
貿易統計の「財別」に注目

 さて、足元の輸出の動向について見てみます。

 9月までの貿易統計データで輸出先の国・地域を見ると、米欧向けが堅調だった他、特に昨夏以降の強さが目立っているのは中国や韓国、アセアンなどのアジア向けです。

 中国経済は、昨年9月に「生産者物価」の前年比がマイナスからプラスに転じてデフレ局面を脱し、その他の経済指標も改善を見せました。日本からの輸出の力強さはその動きに沿ったものと言えます。

 米国も、景気の先行指標として広く注目されている「ISM(供給管理協会)製造業指数」は、昨年の9月以降は回復傾向に入っています。

 中国以外のアジア諸国・地域については、日本からの輸出は主に原材料で、いったんアジアに輸出して製品に加工してから、中国や米国などに輸出するケースが多いようです。米中経済が回復すれば、日本から米中向けだけではなく、中国以外のアジアへの輸出が伸びることになります。

 貿易統計の中でもビジネスマンがチェックしておいて損はないのが「財別」の項目です。仕事で関連する業種の先行きを見通す材料になります。

 さて、「財別」を詳しく見ると、一般機械や電気機器がよく伸びています。日本からの一般機械は生産設備に使われることが多いため、一般機械の輸出の伸びは、輸出先で設備投資が徐々に伸びてきていることを示唆します。

 リーマン危機後の景気拡大において、世界的に設備投資の伸びの鈍さが目立っており、このため経済成長率がなかなか高まってこない他、労働生産性の伸びも低位で推移していて、結果として賃金上昇がなかなか加速してこない要因と見られています。

 日本の一般機械の輸出の回復は、今までの設備投資の低迷、それを受けての景気の低空飛行の状況が徐々に変わりつつある可能性を示します。今後も一般機械の輸出の伸びが続くか、是非チェックしていただきたいと思います。

 電気機器は、アジア向けに電子部品の出荷が伸びています。昨今世界的に半導体需要が広がっており、これが背景となっています。半導体需要は、これまで主力だったスマホの他、ビッグデータやIoT(モノのインターネット)を支える半導体への需要が大きく伸びていて、半導体を作る製造装置も需要が高まっています。

 金融市場関係者には、それを指して「半導体スーパーサイクル」と呼んでいる向きもあるほどです。当面、堅調な動きが続くと見られています。IT化の進展は労働生産性の改善につながる可能性が高いため、前述の一般機械同様、重要です。

 また、最近は中国向けに自動化関連装置(ロボットなど)が極めて力強く伸びているとの話もあります。中国では人件費がかなり高まってきており、他の新興国に比べてコスト競争力を失いつつあると言われています。労働費の上昇はアジア全般で見られる現象ですので、中国以外の国や地域においても、日本の自動化関連装置に対する需要が伸びる可能性は十分にあると言えます。

 いずれにしても、中国などアジア諸国での自動化の波はしばらく続くと見られ、日本の輸出の後押し要因となりそうです。

長期的な変化は
直接投資と貿易黒字に注目

 さて、11月20日に発表される10月の「貿易統計データ」についてコメントします。9月の輸出は前年同月比で+14.1%で、比較的高い伸び率が続いています。市場では、10月も好調な伸びが続くと見込まれています。

 これは、世界経済が3%半ば程度のゆったりしたペースながら、しっかりとした足取りの拡大過程に入っていることと、先進国を中心に設備投資が徐々に回復過程に入りつつあるためです。

 景気がよければ幅広い物品に対する需要が高まり、日本からの輸出も増加します。中でも、設備投資に必要な一般機械は日本製品に国際競争力がある分野で、設備投資が活発になれば相対的に日本からの輸出が他国よりも伸びる可能性が高まります。

 なお、「貿易統計」とは別に発表される「国際収支統計」で、貿易収支と経常収支の主要項目の1つである「直接投資収支」を比べると、輸出に関連する日本経済の構造変化が見て取れます。すなわち、2000年以前は日本の経常収支の黒字金額と貿易黒字額はほぼ同じでしたが、足元では海外子会社からの配当金などの直接投資収益額が貿易黒字額を上回っています。

 円高や震災、現地ニーズへの対応などを受けて生産拠点を海外に移転したことがその変化をもたらしています。日本の金融緩和の継続や米景気の堅調さ、米国の金融緩和の縮小により、大幅な円高は当面見込まれないこと、内外製造拠点の最適化もおおむね一巡したことから、直接投資が輸出に取って代わる度合いは、当面、一定で推移すると見られますが、20日の貿易統計と合わせて、「経常収支統計」で「直接投資収支」の動向を確認することをお勧めします。


2. 2017年11月18日 10:32:59 : 4tBUqYXtDY : Y9AGnmStsRo[199]
企業が損失を出していたら確かに問題だ。持続可能な意味でリスク投資に耐えうる利益が常に必要なのだから。しかし、利益が今までになく出ることが経済全体の好調を意味するだろうか。下請け企業への異常なコストダウンや労働分配率の低下、社会的利子率の低下や通貨価値の低下などにより、利益が特段の水準になっても、経済全体を不調といってもよいだろう。
 世界経済がやや拡大してきて、その結果輸出が良くなっているように見えても、為替介入的無理な金融緩和によって成り立っている分が多く、本当に優れた輸出拡大とはいえないのではなかろうか。
 日本経済は決して好調ではなく、もっと社会構造的な変革が求められているといってよかろう。底を抜けだした今、都市づくり、教養づくり、地域コミュニティづくりのために、真剣な議論や相互理解が創造的になされねばならないだろう。

3. 2017年11月18日 14:46:00 : ipJBHCt8GM : ZD_MrSTC@h8[1]
*1
まーた中身のないコメントと長文のコピペかよ
全く芸のない奴だな

4. 2017年11月19日 19:13:30 : K5k2YPoJjw : 1WY87R4JP9w[183]
副作用 自作自演で 招き寄せ

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