http://www.asyura2.com/17/hasan124/msg/495.html
Tweet |
財界の知られざる右派人脈、保守系団体に属する企業首脳の実名
http://diamond.jp/articles/-/149098
2017.11.13 週刊ダイヤモンド編集部
『週刊ダイヤモンド』11月18日号の第1特集は「右派×左派 ねじれで読み解く企業・経済・政治・大学」です。右派と左派。そう聞けば自分とは関係ない世界の話だと思う人が多いでしょう。ただ現在の日本をこの両極から読み解くと、これまでとは異なる社会、経済、政治の断面を見ることができます。企業・経営者の保守人脈から「自称リベラル」の真実まで、左右にまつわる事象を硬軟織り交ぜてお届けします。
11月13日、皇居を望む東京・大手町のKKRホテル東京11階の「丹頂の間」で、安倍政権と密接に結び付いた最強の右派団体、日本会議会長の田久保忠衛氏や読売新聞グループ本社取締役最高顧問の老川祥一氏らを招いた講演会が開かれる。
主催するのは、財団法人の「国策研究会」。聞き慣れないこの研究会は、日本が国際連盟から脱退した1933年に創設され、かつて首相の安倍晋三氏も理事を務めたことがある知る人ぞ知る保守系団体である。
貴族院議員の大蔵公望氏をはじめ、東京帝国大学総長だった小野塚喜平次氏、東京帝大教授の美濃部達吉氏ら官民有志が参集し、「国策研究同志会」として発足したのが始まりだ。
その後、列島を震撼させた二・二六事件を契機に陸軍省や内務省などからの要請を受け、より実践的な研究団体として拡大改組され、名称も現在の国策研究会へと改称された。「第1次近衛内閣以降、小磯内閣に至る歴代内閣にも多数の同会関係者が入閣していた」(国策研究会)という。
戦後は台湾ロビー、韓国ロビーの拠点としても注目を集めた。また、佐藤内閣下での「核拡散防止条約」の提言書や「日中国交正常化」の意見書を作成するなど、多くの政策提言を行ってきた。
日本の保守勢力を維持・拡大する
舞台装置として国策研究会が機能
国策研究会を支えた幹部に矢次一夫という人物がいる。代表常任理事など要職を歴任し、戦後は政界の黒幕として政治の舞台裏でも活躍した。評論家の大宅壮一氏からは「昭和最大の怪物」と称され、岸信介元首相の信任が厚く、日韓国交正常化交渉にも水面下で深く関わったとされる。
こうした国士の系譜は連綿と引き継がれ、現在の国策研究会には、財界でも指折りの重鎮たちが多く所属している。次ページの図版は、国策研究会の幹部として名を連ねる主な企業首脳だ。
現会長は森トラスト会長の森章氏。相談役にはキッコーマン取締役名誉会長の茂木友三郎氏、JR東海代表取締役名誉会長の葛西敬之氏、国分グループ本社会長兼CEOの國分勘兵衛氏ら、保守派経営者が居並ぶ。
国策研究会の役員には、他にも多くの企業経営者が名を連ねる。今年9月1日時点で14人の理事、13人の評議員、44人の幹事などがおり、定期的に懇談会を開いている。
懇談会における過去の講演者も豪華で、調べてみると、安倍氏をはじめ、元自民党幹事長の石破茂氏、第36代自衛艦隊司令官(海将)でジャパンマリンユナイテッド顧問の香田洋二氏、民間人初の防衛相となった拓殖大学総長の森本敏氏ら保守派の論客が勢ぞろいしていた。
国策研究会がこうした保守人脈の交流の場となっており、財界における保守勢力の維持・拡大の舞台装置として機能してきたわけである。
保守系の財界クラブとなっている団体は他にもある。例えば、旧陸軍出身者の経済クラブである「同台経済懇話会」がそれだ。
旧陸軍の士官学校および経理学校、幼年学校、そして防衛大学校を卒業して企業や団体、官庁など経済界で活躍している有志のために、大手企業の財界人が中心になって75年に設立された。
同台経済懇話会の講師役にも
歴代首相や財界の重鎮がずらり
初代の代表幹事は元大本営参謀の瀬島龍三氏。創設の趣旨では、「命を懸けて君国のために報じたエリートの集団としての伝統を引き継ぐ」とうたっており、かつて国家を率いたプライドがにじむ。
創立総会では、元首相の福田赳夫氏が特別講演しており、以後、岸氏、中曽根康弘氏、海部俊樹氏、宮沢喜一氏、羽田孜氏、鳩山由紀夫氏ら多くの首相経験者が講師を務めてきた。
財界との交流も図られ、松下幸之助氏(松下電器産業)、本田宗一郎氏(ホンダ)、盛田昭夫氏(ソニー)、堀田庄三氏(住友銀行)、小山五郎氏(三井銀行)、江戸英雄氏(三井不動産)、稲盛和夫氏(京セラ)など名だたる財界人が過去に講師を務めた。
日本の右傾化が指摘される中、最近は積極的に発言、行動する右派団体が増えている。一方で、財界人が多く所属する保守系団体が表に出ることはほとんどない。むしろ指導層と結び付きながら、国益のために水面下で行動する傾向が強いといえる。
あえて今、イデオロギーから現代を
読み解くと見えてくるものとは――
『週刊ダイヤモンド』11月18日号の第1特集は「右派×左派 ねじれで読み解く企業・経済・政治・大学」です。右派と左派。そう聞けば自分とは関係ない世界の話だと思う人が多いでしょう。ただ、現在の日本をこの両極から読み解くと、これまでとは異なる社会、経済、政治の断面を見ることができます。
すでに壊れた冷戦構造の残滓であるイデオロギーから現代を読み解くことを無意味と断じる向きもありますが、私はそうは思いません。日本では今、右派と左派のねじれが顕著で、そうしたねじれがあるところにこそ、社会の矛盾が凝縮されるからです。本特集では企業・経営者の保守人脈から「自称リベラル」の真実まで、左右にまつわる事象を硬軟織り交ぜてお届けします。
(『週刊ダイヤモンド』編集部 山口圭介)
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民124掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民124掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。