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2016年4月 フィリピンのセブ島にて
お金持ちになりたければ「卵」より「ニワトリ」?〈dot.〉
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171018-00000010-sasahi-bus_all
AERA dot. 10/19(木) 7:00配信
違法残業や過労死が社会問題となっている昨今。日本全体として、今、“働き方”そのものが見直されつつある。その背景にあるのは、終身雇用制度の崩壊であり、年功序列型賃金の終焉だ。もはや、一つの会社で定年まで勤め上げるというモデルは過去のものとなった。求められているのは、個々人が、それぞれの人生を自分で計画することである。
とくに考えなければならないのは「賃金」についてだ。これからは、自らが描くライフスタイルに合わせて、必要なだけのお金を自分で稼がなければならない。給料だけに頼っていてはキケンである。
では、どうすればいいのか。『ただのサラリーマンから財布を18個まで増やしたお金のルールチェンジ』を著した北川賢一さんは、「卵を買うのではなく、ニワトリを飼うこと」を勧めている。一体、どういうことだろうか。話を伺った。
■これからは財布を増やす努力が必要
「会社の年齢よりも、人間の年齢のほうが長くなる」と宣言したピーター・ドラッカーの予言は、現実のものとなりました。もはや、ひとつの会社や職業が、人生における資本的な安定をもたらしてくれることは皆無となっています。
ご存知の通り、かつて、日本を代表すると言われていた大手企業たちは元気がありません。中には、青息吐息で奮闘を続けている企業もあるほどです。「この会社に入れば一生安泰だ」と考えていた人にとって、悲劇としか言いようがありません。
ただ、嘆いていても仕方がない。これからは、自らの財布は自らで増やすという発想が必要です。会社からの給料もひとつの収入ではありますが、それ以外にも、いくつかの財布をもっておくこと。そうすることで、収入源を確保しておくことが大切です。
まずはインターネット。インターネットを活用することによって、収入源を増やすことはより容易になりました。このチャンスを活かさないことは、自分の人生に責任をもたないのと同義なのです。
■「不労所得」の意味は誤解されている
財布を増やすと言ったとき、もっとも分かりやすいのは「不労所得」でしょう。不労所得とはその名の通り、自らが労働をすることなく所得を得ること。簡単に言えば、何もしなくてもお金が入ってくるという仕組みのことです。
ただし、誤解してはいけません。不労所得というのは、何の努力もせず、ただ遊んでいるだけでお金が増えていくということではありません。きちんと勉強をし、必要な努力をし、きちんと仕組みを構築できた人だけが得られるものなのです。
その点を理解していないと、「遊んでいてお金が入ってくるなんてあり得ない」などと、誤解してしまうことになります。遊んでいてお金が入ってくるなんてことは、確かに、あり得ません。それは不労所得の本質ではないのです。
では、不労所得の本来的な意味とは何でしょうか。それは、時間を切り売りしてお金を稼ぐのではなく、知恵を活用してお金を稼ぐことです。具体的には、一度の行動がその後も継続して受動的な収入を生み続けるという、システムを作ることを意味しています。
会社に勤めて賃金を得るというのは、時間で稼ぐ労働所得です。労働所得は、自らが時間を使って労働しなければ得ることができません。一方で、不労所得の場合には、自らが働く必要はありません。働かなくても、継続的に安定した収入をもたらしてくれます。
■卵を買うのではなく、ニワトリを飼おう
不労所得を得るために必要な発想として、もっとも分かりやすい例を挙げてみましょう。たとえば、得られた賃金で卵を購入したとします。その卵は、食べてしまえばそれっきり。後には何も残りません。そのため、また働かなくてはならないのです。
一方で、卵ではなくニワトリを購入したらどうなるでしょうか。すぐに卵を得ることはできませんが、ニワトリを所有して大切に育てていけば、そのうち卵を産んでくれるでしょう。しかも、ニワトリが生きている限り、永遠に。
これが不労所得の概念です。卵を買うのではなく、ニワトリを飼うということを目指すのが、不労所得を得るために必要な発想となります。そのためにはニワトリについて知る必要がありますし、世話の仕方も学ばなければなりません。勉強は欠かせないのです。
遊んでいれば、お金が勝入ってくるのが不労所得ではありません。必要な努力をし、勉強をし、システムを構築できた者だけが得られるものが不労所得です。具体的には、不動産投資や株式投資などが挙げられます。どれも簡単ではありません。
しかし、きちんと努力して、正しいリスクをとれる人に対しては、それなりのリターンがあります。投資をし、愛情をもって育てたニワトリは、卵を産んでくれることでしょう。目指すべきは、卵ではなくニワトリの所有なのです。(取材・構成/ライター・山中勇樹)
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