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日本仕様のガソリンエンジンを搭載したフォレスター(2.0XT EyeSight) Photo:SUBARU
欧州ディーゼルショックで煽りを食ったスバルとホンダの進退
http://diamond.jp/articles/-/145586
2017.10.16 CAR and DRIVER:総合自動車情報誌 ダイヤモンド・オンライン
スバルとホンダがDE車を見直し
欧州「脱ディーゼル化」の波紋
スバルは9月上旬、2020年までにディーゼルエンジン(DE)車の生産・販売から撤退する方針を固めた。現在はフォレスター、アウトバックに2リットル水平対向DEを搭載し欧州を中心に販売しているが、次期モデルはDEの搭載をやめる方針だ。また、ホンダも英国工場で生産しているCR-VのDE車を生産中止にする方針。欧州の乗用車新車販売台数は約半数DE車(16年)だったが、最近はDEへの風当たりが強い。
スバルは世界初の水平対向DEを08年に実用化し、欧州市場に投入した。技術的評価は高く、とくにドイツはBMWのDE車などと並ぶプレミアムDEという位置付けを得ている。しかし、生産基数が少ないためコストが割高になり、スバルが意図したほどの販売台数にはなっていない。また、近年は欧州でのDE排ガス規制強化により、生産コストの上昇が避けられなくなった。これも撤退の理由と思われる。オーストラリアに出荷されているDE車は、2020年度をめどに打ち切る方針。
ホンダも欧州でのDE車生産・販売を段階的に縮小する方針だ。英国工場は生産台数の約20%がDEだが、このうちCR-VのDEを打ち切る。シビックとアコードはDE需要があるので生産・販売を継続するが、25年までには欧州販売車の3分の2をハイブリッド車またはEV(電気自動車)に切り替える方針をすでに打ち出している。
同じ最大トルクを発生するガソリンエンジンとDEを比べると、熱効率はDEのほうが20%程度優れ、車両搭載状態ではCO2(二酸化炭素)排出が30%優れているというデータがある。CO2規制が厳しい欧州においては、排出ガス規制対策の技術としてDEはエースの役割を担ってきた。しかし、15年秋に米国で発覚したVWの排出ガス不正事件以降、DE車は一転して苦境にある。
今年に入り、VW、ボルボ、ジャガー・ランドローバーなどが相次いで「車両電動化」の方針を打ち出しているが、その背景には環境保護団体や環境NGOの圧力がある。実際、欧州では自動車メーカーの顧客相談窓口や販売店に対して「DE車をやめろ」という電話やメールが相次いでいる。欧州自動車工業会や自動車メーカーの関係者は「自動車のエンジンについてまったく知識のないユーザーが苦情をいってくる」「単にDEの存在が気に入らない」「どのメーカーも排ガス不正をやっているはずだ」といった感情論での抗議が多いという。
全てがEVになるとは考えにくい
排ガス不正アレルギーが根底に
では、欧州で販売されているクルマのすべてがEVになるかというと、そこは疑問だ。VWとボルボが発表した車両電動化はハイブリッドも含めた計画であり「エンジンだけで走行するクルマがなくなる」という内容である。ガソリン車とDE車を完全に廃止するという計画ではない。
現在、欧州各国政府が実施しているEV購入補助金は、EV販売台数が増えると継続が難しくなる。EVの量産コストだけでなく電力供給と普及のための補助金をどうするまで含めて議論する必要があるのだが、現在は“排ガス不正事件”に対するアレルギー的な感情論が先行している状況だ。
結局、スバルとホンダはこのDEアレルギーの影響を受けてDE展開の見直しを迫られたといえる。
(報告/牧野茂雄、まとめ/CAR and DRIVER編集部)
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